Tuesday, May 31, 2011

canard

canard

--- Word DNA ---------------------------------------
1864 "fabricated story."
1916 "dumpy or duck-like aircraft (or hydrofoil); small wing as a stabilizer & controller placed on the front of a canard aircraft."

FORMATION
canard [French "duck."]
From an old French expression vendre un canard á moitié, literally "to half-sell a duck," which meant "to fool or cheat." The phrase may have come from a story widely known at that time, but lost now.
NOTE: French canard comes from Old French verb caner "to quack."
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 日本語でカモといえば、「鴨葱」などというように、「騙される人、騙されやすい人」を指すが、フランス語のカナールは「作り話、ほら話、虚偽の記事」などを指す。いうなれば、「だますもの」である。

Another canard circulated by Japanese newspapers was that the United States had purchased and would take over the Siberian Railway.
日本の新聞各紙がでっちあげて流布させた別の嘘記事は、米国がシベリア鉄道を買収していて引き継ぐことになっているというものであった。


 英語になったのは十九世紀中頃で、この表現は古いフランス語の「カモを半売りする」、即ち、「だます、こけにする」からできている。当時、広く知られていた何かの語があって、その物語の中でできたフレーズであろう。
 二十世紀になると、ずんぐりとした飛行機や水中翼船が発明され、「カナード ( =カモ)」と命名された。この飛行機の前面には安定翼がついていて、それも「カモ」と呼ばれるようになった。
 OED には、名詞としてもうひとつ、「カモ・アヒルの羽根に見受けられるような輝くディープブルーの」と色を指す定義もあり、その初出は一九〇二年である。

Oxford English Dictionary

Monday, May 30, 2011

Lupus in fabula

Lupus in fabula

word-for-word translation
wolf in (a) gossip

correspondent saying
Speak of the devil (and he will appear)

逐語的邦訳
狼、話の中。
話の中の狼 (= 嫌なやつ)。

対応する日本語のことわざ
噂をすれば (影がさす)

 ラテン語の慣用句。意訳すると「嫌な奴の話」となる。嫌な奴のことを話題にすると、ひょっこり現れたりするので、しない方が良いということをいっていることわざ。

 狼に出くわすと人は口がきけなくなるとローマ人は考えていた。びっくりして声が出せなくなるのは、現代人も同じだろう。

 対応することわざとして、英語には「悪魔について話していると、ひょっこりあらわれる」という言い回しがある。省略形は「悪魔について話してろよ (Speak of the devil!)」という命令形になる。ことわざだから、ヴァリエーションは豊富にある (例: Talk of the devil!... )。

 英語の fable はラテン語の fabula からできているが、ラテン語は、「寓話、お伽噺、物語」のほかに、「会話、話、うわさ話、世間話」などの意味がある。ラテン語の名詞は動詞 fari からできているが、この動詞は英語の speak に対応する。

About "life is a Joke"
Homo homini lupus est (lupus 「狼」がいるラテン語のことわざ)
Latin Index

Amazon Japan
羅和辞典

Sunday, May 29, 2011

flimflam

flimflam

--- Word DNA ---------------------------------------
a1538 "nonsensical talk, swindle."
1650s verb "to make a flimflam."

FORMATION
Reduplication: Etymologists believe that flim, Old Norse "mockery," & flam (perhaps having the same sense) were combined to be one word.

FAMILY
flam [1630s, shortened form of flimflam] "lie, nonsense, fraud."
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 「でたらめ、ごまかし (て金品などをくすね取ること)」の類を指す単語。
Jane was very rich and very triumphant; she just loved flim flam!
ジェインは大金持ちとなり大勝利をおさめた。彼女は根っからの詐欺師であった。

flimflam spam.
詐欺のスパムメイル。

 動詞用法は十七世紀から。
They are likely to flimflam and fool us if we're not careful.
注意してないと、鴨にされて莫迦をみることになる。
加重音節で、flimflam も同様の意味であったと考えられている。 flim は古ノルド語の単語で人を莫迦にする行為を指していた。現代の英単語 flam は人を騙すことを指すが、この単語は十七世紀に flimflam から flam だけを取り出してできたものであり、意味は flimflam と同じである。
 加重重複とは、同じ言葉や同じ意味の言葉を繰り返して並べ単語形成のこと。語源が同じであったり、語幹部が同じものを繰り返すことも加重重複という。日本語では複数形を形成する連濁 (くにぐに「国々」 / はなばな「花々」) も加重重複と考えられている。加重重複は日本語には無数にあるが、英語にはあまりない (ding-dong... chin-chin... )。


Friday, May 27, 2011

A fish between two cats

A peasant between two lawyers is like a fish between two cats.
--- Catalan Saying

The nature of lawyers are considered not good in the Occidental World. They sometimes express the lawyer in a somewhat funny way in their sayings. For example, there is a Catalan saying that the lawyer is compared to the cat.

mumbo jumbo

mumbo jumbo

--- Word DNA ---------------------------------------
1738 "guardian deity of the Mandingo; (or simply) idol."
1847 "nonsense ritual; (or simply) nonsense, something puzzling."
1896 "meaningless talk."

FORMATION
It is said that the term is from Mandingo (or Mandinka; having various endings) mama dyumbo, name of a god, but no certain source has been found.
NOTE: Mandingo is a language which belongs to Mande family in Niger-Congo group. They live in western Africa

FAMILY
jumbo
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 十八世紀の英語の初義は西アフリカに住むマンディンゴ族 (= マンディンカ族 -- 語尾に様々な綴りあり) の「守護神 (像) / 崇拝されているもの」である。

It perhaps first appeared in print in Francis Moore's account of his travels in Africa: "At night, I was visited by a Mumbo Jumbo, an Idol, which is among the Mandingoes a kind of cunning Mystery... This is a Thing invented by the men to keep their wives in awe."
おそらく初出はフランシス・ムーアのアフリカの旅行記であろう。「夜になると、マンディンゴ族の間で巧妙に仕組まれた謎ともいうべき崇拝されしもの、マンボウ・ジャンボウがわたしを訪ねて来た。・・・これは細君達に畏怖の念を抱かせ続けたい男達が考え出したものである」
 ムーアの旅行記 Inland Parts of Africa によると、一夫多妻の彼らの家庭で、夫婦間や妻と妻との間にいざこざがおきると、夜間、マンボウ・ジャンボウがやってくるのだという。マンボウ・ジャンボウは金切り声をあげ、呪い、踊って、妻達の寝室に入っていって、悪い者が誰なのか宣告して鞭打ちの刑を行う。
 この単語は現地語から来たといわれているが、実際には確かな証拠は見つかっていない。マンディンゴ人はマンデ族の仲間であり、ニジェール=コンゴ語族の言語を話している。上流階級は十四世紀からイスラム化したが、土着の信仰は失われなかった。今日では九割九分がムスリムになっているが、精霊の言い伝えは健在で、隠者は精霊から人々を守る呪文を知っている。隠者はまたコーランにも明るく、その一節を紙に認めたり、革製品に刺繍したりする。人々はそれらをお守りとして大切にしている。
 十九世紀になると、わけのわからない「無意味な儀式」を指すようになった。その語感 (sense) は「無意味、不可解」と拡大解釈されていった。

This book does not use big words and mumbo jumbo talk.
本書は大袈裟な言葉やわけのわからない話題は扱いません。

 「わけがわからない」は「意味がない」ことだから、「意味のない話」といった語義も成立していった。

Who said that first?


Thursday, May 26, 2011

askew

askew

--- Word DNA ---------------------------------------
1567, adjective & adverb "not horizontal(ly), oblique(ly); askance." Extended sense "wrong."

FORMATION
a- [from Old English] "at, on; in the condition of" + skew (mid--16th century) "go obliquely." [from Old Northern French verb eskiuwer, from Old French eschiver "to eschew."
NOTE: The prefix a- is also found in:
across
alive
asleep
etc.

FAMILY
skew
skewness
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 継続している状態を示す接頭辞 a- に動詞 skew が付いて出来ている。 形容詞、または、副詞で「水平でない、斜めになっている、ずれている、かしいでいる、傾いている、くるっている、間違っている」ことを示す。

Of course, I'm looking at it from my askew angle.
もちろんわたしははすに構えて見ている。

The pucture on the wall is askew.
壁の絵は傾いている。

 skew は動詞で「斜めになる (進む)」ことを指すが、古北方仏語から借用された動詞で、「避ける、逸れる、逃れる、逃げる、回避する」といった意味であった。現代の skew は名詞や形容詞としても使われるが、それらの用法は十七世紀に確立されたものである。
 「かしいでいる」は、「まっすぐでない、間違っている」と拡大解釈できる。
 askew には「横目で」という副詞の用例があり、この用法では「軽蔑して、冷ややかに、疑い深げに」といった語感 (sense) が伴うことがある。

As an American Negro he looked askew at foreign niggers. Africa was jungle, and Africans bush niggers, cannibals.
アメリカの黒人として彼は外国の黒ん坊たちを冷ややかに見ていた。アフリカはジャングルであり、アフリカ人は藪の中の黒人であり、人食い人種なのだ。

 askewskew が幅を利かせて働くので出番が少ない。従って、語義も少ない。単語は出番が少なければ少ないほど語義は少なくなる。


Wednesday, May 25, 2011

Orwellian

Orwellian

--- Word DNA ---------------------------------------
1950, "like, of, or having the characteristics of George Orwell or his works, especially 1984."

FORMATION
George Orwell (pen name of Eric Blair) + -ian [= -an from Larin suffix -anus, -ianus, -aeus, forming adjectives & nouns] "(one who / thing which) is of, is like, follows, or has the characteristics of."
NOTE: George Orwell's 1949-published novel 1984 depicts a futuristic totalitarian state.
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 小説家の筆名ジョージ・オーウェル (1903-1950) の姓に -ian を付け加えて成立した形容詞。-ian は -an の異形で「~ (人) の、~に属する、~を支持する (~に従う)、~のような、~風の、~派の」の意味合いを有する接尾辞である。

Italy 「イタリア」→ Italian 「イタリア (人)(の)」
Presbyter 「長老」→ Prebyterian 「長老 (派)(の)」
Dickens 「ディケンズ」 → Dickensian 「ディケンズ (風 / ファン)(の) / ディケンズが書いたような」
Churchill 「チャーチル」→ Churchillian 「チャーチル (家 / 風 / ファン)(の)、チャーチルが書いたような」
Keynes 「(ジョン・) ケインズ」 → Keynsian 「ケインズ派の、経済学者ケインズが説いた説を信奉する (人)」

 ところでオーウェルの代表作は、一九四九年に刊行された、全体主義の恐怖を描く『一九八四年』である。従って、 Orwellian は「全体主義国家の、『一九八四年』 的な」が代表的な語義である。

1,663,000 Murdered?
Orwellian North Korea.
百六十六万三千人謀殺?
オーウェルが描いたような北朝鮮。
Amazon Japan


Tuesday, May 24, 2011

golconda

golconda

--- Word DNA ---------------------------------------
1884, "rich mine." The word is also used figuratively: "source of wealth."

FORMATION
From the proper noun of the capital of ancient kingdom of south-central India. In 1518, the Qutb Shahi Dynasty began & the city was the center of a flourishing diamond trade. There were the diamond mines near the city.
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 「ゴルコンダ」は南インドにあった王国の要塞都市であった。
 一五一八年に樹立されたクトゥブ・シャーヒー朝の都になったところで、ダイアモンドを産出する鉱山に恵まれて繁栄した。この地から産出したダイアモンドに、オリジナルで百八十六カラットの「光の海」と呼ばれるものがある。クトゥブ・シャーヒー朝はムガール帝国に滅ぼされたが、ムガール帝国はイランのナディール王 (Nader Shah) に侵略され、宝石はイランの王室にわたった。その後、十九世紀中葉に大英帝国がイランを占領して、宝石はヴィクトリア女王のものとなった。
 「ゴルコンダ」が英語の一般名詞になったのは十九世紀で、「豊かな鉱山」または、比喩的に広い意味で、「富の源」を指す。

The golconda of oil will be exhausted.
石油がもたらす豊かな富もいつかは枯渇する。
= = = = = = =
日本語 - 英語 - ペルシャ語
光の海 - Ocean (Sea) of Light - Darya-ye Noor
(ペルシャ語のローマ字表記法は定まっていない。)



Sunday, May 22, 2011

jocose

jocose


--- Word DNA ---------------------------------------

1673, "jocular." From Latin.


FORMATION

jocosus [Latin adjective, from jocus "joke, wordplay."]


FAMILY

joke

joky

joker

jocular

juggle

juggler

jeopardy

jewel


PIE ROOT

*yek- "to speak."

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---


 「おもしろい、こっけいな、ひょうきんな、戯れの、笑える、ふざけた、ばかばかしい」


Was it a serious or a jocose manner?

真面目でしたか、それとも、おふざけで?


Abraham Lincoln was the drollest man I ever saw. He could make a cat laugh... He was the most comical and jocose of human beings, laughing with the same zest at his own jokes as at those of others.

エイブラハム・リンカーンはとびっきりひょうきんな人でした。猫を笑わせることのできる人でした。・・・ 人間の中では一番おもしろくてこっけいで、自分の冗談にもげらげらと爆笑していましたし、他の人の冗談にも同様に爆笑していました。


 ラテン語の形容詞から。その名詞形 jocus は「冗談、言葉遊び」のことであり、joke の先祖である。

 jocose をはじめ、英語で /j-k (g) -/の音の語は印欧祖語 *yek- 「話す」の Oグレイド形 (O-grade form) からできているとされている。同意の jocular はラテン語の指小辞のついた形容詞 joculus から。juggler も同様に joculus から。但し、英語の juggle は juggler からの逆生成 (back formation) とされている。

 jeopardy と jewel の場合は、うしろの k (または g) の音が消失した形である。それらの子音はフランス人が省いたものである。

 jeopardy はもともとチェスやそのほかのゲーム (遊び) で情勢が「五分五分」であることを指していた。「勝つか負けるかわからない緊迫した情勢」が「予断を許さない情勢、危険な情勢」の意味になったと考えられている。

 jewel 「宝石、ジュエル」もまた「あそび」からできている。

 もしかすると、印欧祖語 *yek- は、単に話すことを指すのではなく、「おしゃべりする、談笑する」といった「娯楽としての会話を行う為に言葉を発すること」といった意味 (to chat, have a talk for enjoyment, or make a joke) が込められているのかもしれない。


アプラウトについて




Saturday, May 21, 2011

Always be a poet

French poet Charles Baudelaire (1821-67) recorded his creed on My Heart Laid Bare (1887):

Always be a poet, even in prose.
常に詩人たれ、散文でも。
(シャルル・ボードレール)






Friday, May 20, 2011

louche

louche

--- Word DNA ---------------------------------------
1819, "disputable." Via French word literally meaning "cross-eyed; squinting," from Latin luscus "blind in one eye; having weak sight."

ROOT
Unknown.
------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---

 近代にフランス語から借用されたので、フランス語風にルーシュと発音する。意味は「評判がよくない」で、「うたがわしい、あやしげな、ろくでもない」を含意する。

I have avoided those louche nightclubs.
ああいったいかがわしいナイトクラブは避けていた。

 フランス語では「斜視である」ことを指していたが、比喩的に用いられるようになっていった。疑わしいものを見るとき、日本では眉に唾をつけて見るが、西洋では眉を寄せて見る。フランス語の動詞 loucher は「疑わしげに睨む」ことを意味するにようになっていった。
 フランス語の louche はラテン語の形容詞 luscus 「隻眼の、視力が弱い」から来ている。よく見えないとよく見ようとして「睨む」ことになる。おそらく、比喩的な「うたがわしい、ろくでもない」は、「よく見えてこない」といった感覚 (sense) から生じたのだろう。英語では目に関するフィジカルな意味「斜視である、視力が弱い」は失われ、比喩だけが借用された。





Thursday, May 19, 2011

絶対製造工場

 カレル・チャぺックの本。着想がおもしろいと思って読みはじめた。チャぺックが汎神論者だったかどうかはわからないが、汎神論に興味をもっていたのだろう。また、この本は第一次大戦後に発表されたものだが、当時は原子力開発に関心が集まっていたのだろうと思う。汎神論と核分裂をヒントに、エネルギー革命をああだこうだと考え合わせているうちに、想像の産物であるカルブラートルが出来上がったのだろう。もちろん、カルブラートルは核分裂を利用してエネルギーを取り出すものではない。物質を完全に分解消滅させてエネルギーを得るのである。しかし、物質は消滅しても、その「霊魂」「絶対」あるいは、「神」と呼ばれるものが残るのである。物質が完全になくなるまで分解されるから、エネルギー効率はきわめて高い。副産物として出てくる絶対と呼ばれるガスはガンマ線や中性子のように壁をすり抜ける。放射線は染色体を壊すが、絶対の副作用はそういった肉体的なものではなく、精神に作用するものである。絶対に触れた人は欲望をなくしてチャリティー好きとなる。チャペックの想像力が生み出した様々な現象に納得するわけではないが、小説は面白い。絶対は神の豊穣性と多産性を発揮して、カルブラートルを動力とする世界各地の工場でありとあらゆるものを生産過剰状態にしていく。過ぎたるは及ばざるがごとしというが、生産過剰が今日の日本のデフレを招いているように、チャペックの世界でも生産物を無価値なものにしていく。チャペックの世界では造幣局もカルブラートルを動力にしているから、貨幣の価値もなくなってしまう。
 このあたりまではよいのだが、物語も後半にさしかかると、賛成しかねる出来事が起こる。絶対が世界中にまき散らされているのに、各民族・各国民の信仰上の対立から、世界中が戦争に突入していくのである。チャペックはファシズムには反対していたが、共産主義にはある程度の共感をもっていたので、「宗教は阿片だ」ということと同様のことを言いたかったのかもしれない。物語はすべての戦争が終結して終わる。
 すぐれた作家の例に漏れず、チャペックは博愛主義的傾向がある人だと思う。宗教を信じる以上に、人が人を信じるようにすれば、世の中は良くなるといっている。

Wednesday, May 18, 2011

impertinent

impertinent

--- WORD DNA --------------------------------------------------------
Middle English, "irrelevant."
1618, "straight-out rude."

FORMATION
im- (= in- "not" in Latin) + pertinent

FAMILY
pertinent
pertain
------------------------------------------------------- 言葉の遺伝子 ---

 形容詞 pertinent は「適切な」ことを意味する。

pertinent data.
適切なデータ。

pertinent to the investigation.
捜査にうってつけである。

 接頭辞 in- (p の前では im-) は、この単語の場合、漢字で示すと「不」であろう。pertinent と impertinent は共に中英語期にブリテン島に上陸したので、当初は impertinent は pertinent の単なる対義語であった。即ち、英語の初義は「不適切な、見当違いの、関連性がない、的を射ない、ふさわしくない、ずれている」であった。図々しい、でしゃばりの」といった人の態度の形容に使うようになったのは十七世紀からである。
 動詞 pertain も中英語期に英語の語彙に入った単語である。







Tuesday, May 17, 2011

Ulysses pannos exuit


Ulysses pannos exuit

word-for-word translation
Ulysses, rags, has taken off.

general translation
Ulysses has taken off the rags.

逐語的邦訳
オデュッセウスはぼろきれを脱ぎ去った。

 『オデュッセイア』の逸話から出来たフレーズ。見違えること、がらりとよくなること。
 ギリシャ名オデュッセウスはローマ名ウリセスであり、英語名はユリシーズであるが、故郷のイタケ (Ithaca) の島に漂着したとき、乞食同然の姿であった。しかしイタケの王であることを証明する手段はあった。留守中に国に集まってきて宮殿を占拠し、オデュッセウスの妻である王妃ペネロペイア (Penelope) に言い寄っていた者たちと、伝来の大弓の引き比べでIDを示せるように仕組んだのである。オデュッセウスの国や妻を横取りしようとしていた者たちは誰一人としてまともに弓を引けなかったが、最後に正体いまだ明かさずのぼろをまとったオデュッセウス本人が見事に弓を引き矢を放って見せた。一同が屈辱的な怒りを覚える中、オデュッセウスはぼろを脱ぎ捨て、正体を明かし、王国の簒奪者どもを成敗する。
 この表現は「君子は豹変する」に似ている。豹の斑がはっくりくっきりしているように君子たる者は過ちを改めるというのが本来の意味であったが、態度ががらりとかわってぐっとよくなることを意味していた。「オデュッセウスはぼろを脱ぎ去った」は、本来の姿を露わにして、格段に良くなったことを指すから、古来の意味では西洋と東洋の二つの諺はよく似ている。「君子は豹変する」の原典は『易経』である。
 ただ、「豹変」は、今日では、「君子は」と必ず結びつくわけではなく、たとえば、「殺人鬼に豹変した」などと、悪い方に急にかわることも意味するようになったから、その点では異なっている。

Monday, May 16, 2011

hemidemisemiquaver

hemidemisemiquaver

--- WORD DNA --------------------------------------------------------
1853, "sixty-fourth note." The word is also figuratively used: "bit."

FORMATION
hemi- (from Greek) "half" + demi- (from Latin) "half" + semi- (from Latin) "half" + quaver "eighth note"
------------------------------------------------------- 言葉の遺伝子 ---

 英国用法で「六十四分音符」のこと。米国では基本的に日本と同様に数字で sixty-fourth note「六十四分音符」という。

whole note / (Br) semibreve 全音符
half note / (Br) minim 二分音符
quarter note / (Br) clotchet 四分音符 ()
eighth note / (Br) quaver 八分音符 (♪)
sixteenth note / (Br) semiquaver 十六分音符
thirty-second note / (Br) demisemiquaver 三十二分音符
(Br = British English)
 音符に対して休符は rest という。hemi- / demi- / semi- の三つの要素はどれも「半」、すなわち、half の意味である。

hemisphere 「半球」
demitasse cup 「デミタスカップ」(半分のサイズの茶碗)
semiconductor 「半導体」

 六十四分音符は四分音符の半分の半分の半分の長さであるから、比喩では「わずか、ほんのちょっぴり」を指す。

Not a hemidemisemiquaver of feeling could he detect in her voice.
彼女の声からは、彼にはわずかな感情も感じ取れなかった。


Friday, May 13, 2011

Quote about Mistake



William Randolph Hearst (1863-1951), American yellow paper publisher, dispatched a memo to his editors one day. That seems jocular:
Don't be afraid to make a mistake. Your readers might like it.
失敗することを怖れてはならない。読者には喜んでもらえるだろうから。

(ウィリアム・ラドルフ・ハースト)

Thursday, May 12, 2011

Omnia sapientibus facilia


Omnia sapientibus facilia

word-for-word translation
all, (for) the wise, easy.

general translation
All things are easy for the wise.

逐語的邦訳
すべて、かしこき者には、やさしきこと。
(賢者には万物易し。)

 このラテン語のことわざはエラスムスが『格言集』に採録している。
 facilia は形容詞 facilis の複数中性対格で、「易しい、簡単な」こと、あるいは、「簡単に成された」ことを指す。facilis は英語 facile の親である。facile の初義は「容易く成された」であった。名詞形 facility は「設備、施設」のことであるが、「便利さ」を指すこともある。 the facilities といえば、「公衆便所」の意味となる。
 facilis は日本語の「(うまく) やれる」の感覚 (sense = 語義) に近いかもしれない。この形容詞は動詞 facere から来ている。facere は英語でいえば、 to do or make の意味であり、その過去分詞から出来た英単語に fact がある。つまり fact は thing that was done 「成されたこと」を指している。

Latin Index


Wednesday, May 11, 2011

prothalamion

prothalamion

--- WORD DNA ---------------------------------------------------
1596, "song in celebration of a marriage" The word was coined by Edmund Spenser to title his poem in celebration of the marriages of the Earl of Worcester's two daughters.

FORMATION
pro- (Latin / Greek) "in front of; for"+ thalamos (Greek) "bridal chamber"
(from the pattern of epithalamion; epi- (Greek) "upon."
Epithalamion was also Spenser's poem created in 1595 for his wife.)
-------------------------------------------------- 言葉の遺伝子 ---

 エドマンド・スペンサーは一五九五年に新妻のために詩を詠んだ。タイトルは Epithalamion 「祝婚歌」である。そのタイトルはギリシャ語からできているが、逐語的に訳すと「婚礼の間に (upon the bridal chamber)」である。翌年、スペンサーがワーセスター伯の二人の娘の披露宴に出席した際、もう一篇の詩をしたためた。そのときは自分の新妻に贈った詩と区別したかったのか、単に Epithalamionepi- を嫌ったのか、よくわからないが、 pro- 「前」を付与して、 prothalamion と題した。pro- は for にも対応した接頭辞であり、 prothalamion は「婚礼の間に (for the bridal chamber)」と解釈できる。
 epithalamion と prothalamion はともに「祝婚歌 (詩)」のことである。ギリシャ語の語尾 -on はラテン語の -um に対応しているから、英語では、epithalamium ともいう。


アマゾンの英文学書

Tuesday, May 03, 2011

clepsydra

clepsydra

--- WORD DNA ---------------------------------------------------
1580 noun “water clock”

ETYMPLOPGY
From Latin, from Greek klepsydra.
(FORMATION)
klep “thief” [from kleptein “to steal”] + hydra [from hydor “water”]
Literally in Greek: “water thief”

FAMILY
(Greek klepto-)
kleptic
klepht
kleptolagnia
kleptomania
kleptoparasite(& their derovatives)
(Greek hydor)
hydra originally “many-headed water serpent”
hydrangea
hydrant
hydrate (hydration)
hydrogen (hydro-)
etc.
-------------------------------------------------- 言葉の遺伝子 ---


 時計のこと。
Time was measured by a clepsydra, or water clock. These clay vessels were made in a variety of sizes to measure various lengths of time.
時間はクリプシドラ、即ち、水時計で計られていた。粘土でできた水を入れる容器は計る時間の長さによって様々な大きさにつくられていた。
太古の世界では太陽の位置で時間を計っていたが、夜は水時計に頼っていたらしい。水時計は小さな穴を通って、水がちょろ ちょろしたたり落ちるのにまかせて時間を計るものであった。目盛りを打ってあるものは、どれだけ水が落ちたかで、時間がどれだけ経過したのかわかる仕組みであった。太古のものはもちろんガラス製ではなかったので、現代の砂時計のように透明で中が一目瞭然というようなものではなかった。古代ギリシャでは水時計はタイマーの役割を果たしていた。アテネの政治家の演説は、水時計の水がすっかり落ちると時間切れとなり、終了しなければならなかった。法廷でも発言する時間を計るために水時計が使われていた。古代ギリシャ人は「水時計」を「水泥棒」と呼んでいた。水時計はギリシャの古典時代よりも古く、起源は不詳である。

hydro- / hydra- は「水」、または、「水素」と関連した単語に使われている。対応するゲルマン語由来の英単語は water である。これらは印欧祖語 *wed- 「みず」からできている。
 あじさいを指す hydrangea は、語後半部の -angea が「舟」を指していて、種がはいっているさやの形から連想されて名付けられたものだという。
 
hydrant は「給水栓」のことである。

日本語の「ハイドロ~~」もここからきている。



Sunday, May 01, 2011

rebarbative

rebarbative

--- WORD DNA ---------------------------------------------------
1892, “offensive, unpleasant” from French rébarbatif, from Old French verb se rebarber “to challenge mutually.”

FORMATION
re- “mutually” + OF barber “to confront” + -ative (adjective sign)

COGNATES
(from Latin barba “beard”)
barb (barbed wire)
barber
barbel
barbule
barbette

(from Germanic)
beard from Old English.
halberd from Middle High German

ROOT
PIE *bhardha “beard.”
-------------------------------------------------- 言葉の遺伝子 ---

 形容詞で「不快な」ことを指す。語源を加味すると、「とげとげした」がぴったりかもしれない。


a rebarbative male figure.
とげとげした男性。

farouche but not rebarbative.
無愛想だが不快な感じはない。


 十九世紀末にフランス語から英語になった。その形容詞は古仏語の se rebarber からできているが、この動詞の厳密な意味は「ひげ面とひげ面をつきあわせる」である。 rebarbative の語中にある barba はラテン語で「ひげ」のことであるが、その子孫の英単語 barb は「とげ、はり」の類のことである (barbed wire は「有刺鉄線」)。
 他にもラテン語から来た単語はいくつかある。

barber 「床屋、理髪師」
barbel (魚などの)「ひげ」(ひげ状のもの)
barbule (鳥の羽などの)「とげ」(とげ状のもの)
barbette (城砦などの)「砲座」


 ゲルマン系の代表は beard 「ひげ」があり、この単語の動詞用法は「立ち向かう (to confront)」の意味である。
 halbert 「矛槍」は中世のゲルマン民族の武具で、長い棒の先に斧を取り付けたような形をしている。hal- は取っ手 (handle) のことであり、bart は先に付いている矛であるが、この矛がとげということになる。
 以上の単語の「バー」の部分は共通の印欧祖語 *bhardha 「ひげ」からできている。



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