Tuesday, February 27, 2007

ablaut

--- WORD DNA -------
Abluat is a vowel change in related words (eg. lie - lay).

< ETYMOLOGY >
[19th c. from German; ab- "off" & Laut "sound." The technical term was coined by Jacob Grimm, 1819. Laud is related to loud. See also umlaut.]

< Decipherment in Japanese >
[外音] 「母音交換、母音階梯」
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 単語の文法機能を決める「母音交換」のこと (eg. sing - sang - sung - song)。アプラウトは遺伝であり、親言語から子言語へと綿々と受け継がれている。sing は印欧祖語 *sengwh- 「歌う、呪文を唱える (to sing or make an incantation)」から発しているが、母音が -o- になると *songwho- で名詞となり、「歌、歌うこと (song)」の意味になる。(印欧祖語の gwh- は呼気を吐きながら唇を突き出す有声子音 g の音)
 アプラウトは動詞の時制の変化に対応している (eat - ate / drive - drove / take - took / give - gave) ものもあれば、品詞の相違に対応している (drink - drunkard / food - feed "to give food or eat" / long - length) ものもある。
 印欧祖語においては、O階梯 (O-grade / PIE *sengwh- のO階梯形は *songwho-)、ゼロ階梯 (zero-grade)、長音階梯 (lengthened grade) 等々が想定されている。
 ゼロ階梯形は、*es- "to be" の場合、*s- であり、この再建の根拠となっている語群は、梵語 asmi "I am" vs santi- "they are"、ゴート語 im vs sind、古教会スラブ語 esmi vs sotu などである。*es- の基本形は essence (PIE → Latin → English) に伝えられていて、ゼロ階梯分詞形 *sont- "becoming, existing" は、soothe (PIE → Germanic → English ) に伝えられている。(*es- を含む子孫に absent がある。absent は原義的に「不在、いない (being away)」ことを指すが、この ab- は ablaut の ab- と同源・同義であり、対応する祖語は *apo- "off, away" である。)
 アプラウトはアフロ・アジア語族にも認められていて、共通の祖々語ノストラティック (Nostratic) の探求者たちにインスピレーションを与えている。(研究社『英語語源辞典』巻末付録にはアフロ・アジア語根 slm "to be whole, sound" の母音階梯の例が紹介されている)
 アプラウトは日本語にもある。例えば、「め (目)」は接頭辞で用いられるとき、「まなこ、まぶた」で「ま」になるし、「て (手)」は「たむけ」で「た」になる。

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