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Friday, November 07, 2014

Dracula

Dracula

Word DNA ~~~~~~~~~
WORD HISTORY
I [1897]
“vampire (lord); blood-sucker; sinister person.”

FORMATION
Romanian dracul “devil" (in the 15th c., also meaning a “dragon”) + -a. suffix that means the “son of”
   After Count Doracula, a fictional character in Dracula, a Gothic horror novel, which Bram Stoker published in 1897. The Irish author Bram Stoker borrowed this name from Prince Vlad of Wallachia (1431-76?), who was called Vlad Dracula (spelt variously. eg. Ladislaus Drakula, Wladislaus Dragwlya), because his father had joined the Order of the Dragon founded 1408 by Sigismund, king of Hungary (later, Holy Roman Emperor), to defend the Christian religion & defeat Turkish Muslims & native heretics. Dracula in Romanian is said to have meant the “son of the dragon” in the 15th century, & this word derived from Latin draco “dragon,” adopted from Greek δρκων. Christians, now & then,  often identify the dragon, serpent, or snake, with the Devil. The Prince of Walachia has another name Vlad Țepeș in Romanian or Vlad the Impaler,  because he did mass impalement of his enemies. This name may have impressed his brutality on people’s mind. 

PIE ROOT
*derk- “to see”

DECIPHERMENT IN JAPANESE
「ドラキュラ、吸血鬼」:
 (用例: The real Dracula was born in 1431 in Transylvania… Harker discovers that Dracula has no mirror reflection… In an age of violence, all the Draculas lived violently… Regarding Dracula, the historical personage, the official Communist party historians portrayed him as a national hero… a fan of Dracula horror filems…)

外来語
ドラキュラ

NOTES
*= reconstructed form = 再建形
Greek = Ancient Greek = 古典ギリシャ語
~~~~~~~~ 言葉の遺伝子

 ドラキュラ伯爵は、十九世紀末、新鮮な血を求めてトランシルヴァニア (Transylvania) からイングランドに移住してくる。犠牲者ルーシー (Lucy Westenra) の奇病から吸血鬼の存在に気づいたヴァン・ヘルシング教授 (Professor Abraham Van Helsing) は、やがて、彼女の三人の求婚者たち (Dr. John Seward, Quincey Morris, Arthur Holmwood) や、友人でドラキュラ伯爵の餌食になりかけたミーナ (Wilhelmina “Mina” Murray)、その婚約者でドラキュラ泊の城にいる三姉妹 (sisters or Dracula’s brides) に囚われたことのあるジョナサン (Jonathan Harker) と協力して、ドラキュラを追い詰める。ドラキュラはヘルシング教授を怖れて、故郷のトランシルバニアに逃げ帰るが、教授の一行は追跡してドラキュラ伯の城に乗り込んでいく。ショナサンがククリでドラキュラの喉を裂き、ルーシーの求婚者だったクインシーがボーイナイフで心臓を突くと、ドラキュラは土塊になって崩れ去る。以上がストーカー作『ドラキュラ』の大雑把なあらすじである。

 ゴシック小説家のストーカーがドラキュラ伯爵を作る際にモデルの一人としたのは、中世ルーマニアの串刺し公ヴラドである。ワラキアのヴラド公自身は十五世紀に実在した人物である。ワラキアとトランシルヴァニアはルーマニア国内の地名で、歴史的に境界線は刻々と変わるが、同じ場所ではない。

 また、十六世紀末から十七世紀初頭にかけて六百五十人もの女子を殺害したとされるハンガリーのバートリー・エルジェーベト伯爵夫人 (Countess Elizabeth Báthory / Hungarian: Báthory Erzsébet, 1560-1614) もドラキュラ伯爵のモデルの一人といわれている。彼女は若い処女の血によって、若返ることができると信じていたらしく、娘たちを集めて惨殺し、血の風呂を作って、生温かいうちに浸っていたという。

 吸血鬼に噛み付かれると吸血鬼になり、呪われた不死の状態になる。吸血鬼は狼に変身したり、蝙蝠に変身したりすることができる。虫や蜘蛛や鼠など、ふつう人が口にしないものを生命力の源として好物としている。一方、忌避しているのはにんにくである。ドラキュラに影はなく、その姿は鏡に映らない。

  vampire はスラブ語族由来の言葉である。

 東洋では不老不死なのは、金丹をまるめる老子のように、悟りきった仙人であったり、聖人であったりする一方、魑魅魍魎もまた不死である。これとほぼ同じで、西洋でも、イエスの言葉どおり愛に身を委ねる聖者と、吸血鬼のような妖怪は不死の存在である。

Tuesday, October 15, 2013

鹿

しか" がいわゆる「鹿」の意味であった。上代の日本では、オスはさをしか、メスはめか、子供はかこと呼ばれていた。『万葉集』にはさをしかが出て来る例がいくらかある。巻十の二二六七の歌は恋を秘めておきたい女性が相手におくった歌で、さをしかは原文の万葉仮名では「左小壮鹿」と記されている。
さを鹿の朝伏す小野の草若み隠らひかねて人に知らゆな
 「牡鹿が朝伏している小野の草はまだ若く短いので、隠れ切れない。だから人に知られないようにして下さい」

 さをしかさをは角なのだろう。しかし、理由はわからないが、時代が下ると、人々は鹿がオスであるかメスであるか気にしなくなり、性別をあらわす人が減り、さをしかめかも区別しないでしかと呼ぶようになった。今日、性別を気にする人は牡鹿・牝鹿と使い分けるが、「さおしか」という人はいない。また、現代語では牝鹿は「めじか」であって、「めか」ではない。

 鹿は英語では deer である。 古典ギリシャ語 θήρ「野獣」(wilde beast) とも結びつけられることもあるが、語源的関係はないとされ、ゲルマン語派に属する。一般的に、印欧祖語の語根 *dheus- 「息 (breath)」と関係があるという。ラテン語の影響下にある animal と同様に原義は「息のある生き物」と考えられている。(日本語の生き物と関係があるだろう。) 古英語期から中英語期にかけて、 deer は広く「四本足の哺乳動物」の意味であった。例えば、鼠の類は small deer と表現されていた。もしもウォルト・ディズニーが数百年早く生まれていたら、 Mickey Mouse ではなく、 Mickey Small Deer になっていたかもしれない。近代、 deer は「鹿」に限定されるようになり、今に至っている。



Monday, October 29, 2012

本語では「目に入れても痛くない」くらいにかわいいといった言い方をする。もちろん、大切にしたい人は「目に入れても痛くない」のである。

 アラブ人は大切な人を「わたしの瞳」と表現する。時には、妹が姉にいうこともある (バートン版千夜一夜の第十七夜)

 英語では、「瞳」も「児童、生徒」も pupil という。両方の意味において語源は究極的には同じであり、印欧祖語語根「(哺乳動物の) 乳頭、乳首」からできている。「生徒、児童」の意味の pupil はラテン語の男性形名詞からで、「瞳、瞳孔」は女性形名詞から。瞳を覗き込むと覗いた人の姿が瞳に反映されて「小さな人形」または「ちっちゃな女の子」に見えることから、命名されている。ただ、英語では大切な人を pupil とは言わない。

 pupil 「瞳、瞳孔」を指す英語の言い回しに apple of the eye 「目の実 or りんご」があり、この表現では比喩的に「大切なもの (者 or 物)」を指すことがある。apple of the eye には九世紀の初出例がある。英語はアラビア語と同様に、目に入れても痛くないものではなく、そのものだから大切なのだと表現していることになる。

pupil "student, learner"
[Anglo-French noun pupille “orphan,” from Latin masculine noun pupillus (feminine noun pupilla), from noun pupulus “little boy,” from masculine noun pupus “boy, child” (feminine noun pupa ”girl.” PIE root *pap- “teat.”)

pupil “center part of the iris of the eye”
[Middle French, from Latin  feminine noun pupilla “pupil of the eye; little doll,” from pupa. The pupil is so called because when you look into the eye, an image like a little doll or girl is reflected on that part of the eye.]

apple of the eye "pupil; cherished one or thing."
[Old English.]

体の部位に関わりのある言葉
果物 (apple について言及)
言葉の使い方の比較
繋がっている眉毛 (体の特徴と各民族の言い伝えの違い)


Thursday, October 25, 2012

antiguo


言葉の使い方の違い

  スペイン語 antiguo は英語の antique と同じくラテン語から来ているが、英語では一部の意味が失われているので、使い方に違いがある。

antiguo (Spanish)
[Latin adjective antiquus “antique, old, former,”  made up of preposition ante “before”: PIE root  *ant- "front"]

antique (English)
[Via French, from Latin antiquus.]

モノを指すときは対応する。
reloj antiguo.
(逐語訳)
骨董の時計。
(literal translation)
antique clock.

ヒトを指すとき、英語では former old を使う。
el antiguo proprietario
(和)
元オーナー。
(English translation)
the former owner.

mis antiguos amigos.
(和)
わたしの古い友人。
(English translation)
my old friends.


Sunday, October 07, 2012

双数について

詞の数 (すう) について考えてみる。

 現代英語の名詞は、一つのモノと二つ以上のもので語形が異なる (: word - words)。代名詞もその傾向がある (: it - they)。現代英語と同様に古英語期にはほとんど単数と複数になっていたが、印欧祖語には双数があったと考えられている。現代英語では both between whether either といった言葉が双数の名残と考えられる。
Both her parents.
彼女の両親。 
They both shook their hands.
彼ら二人は握手した。 
He cleaned both ears.
彼は両方の耳を掃除した。 
I possess slaves, both male and female.
わたしは男と女両方の奴隷を所有している。
 between は通例、二つのモノ (または、二者) の間を指し、among は三つ (三者) 以上の関係に用いる。
Silence passed between the two men.
二人の男の間に沈黙が流れた。 
among the three.
その三人の間で。
 ヒトから見て対の物は多い。光と陰、善と悪、賛成と反対、生と死、右と左、前と後ろ、上と下、男と女、父と母、夫と妻、耳、目、鼻の穴、腕、脚などなど枚挙にいとまがない。そのへんが双数の起源であろう。

Tuesday, September 25, 2012

印欧祖語の格活用形について

He - his - him who - whose - whom など、現代英語は代名詞では三種類、一般名詞や固有名詞では、 world - world’s / David Copperfield - David Copperfield’s など二種類の格活用形がある。語順の固定化と前置詞の発達によって現代英語ではほとんど失われているが、屈折語と呼ばれる印欧諸語の名詞・形容詞、あるいは、冠詞 ・指示詞や代名詞には格活用があり、十一世紀のノルマン人侵攻以前の英語、即ち、古英語には主格、属格、対格、与格、具格といった五種類の格活用形があった。ちなみに数は基本的に二種類で、単数、複数、そして、性は男性、中性、女性であった。

 更に遡って印欧祖語をみると、格活用形の数は八種類であったとされている主格、属格、対格、与格、奪格、具格、処格 (位格)、呼格である。ちなみに数は単数、双数。複数、性は男性、中性、女性であった。

Wednesday, September 19, 2012

アナトリア仮説

唱者がレンフリュー (Andrew Colin Renfrew, b.1937) であるため、レンフリュー仮説ともいうが、この説では印欧祖語の発祥はクルガン仮説よりも古い。まず、印欧祖語の発祥前にアナトリア半島に農耕が発生し、文化的な優位性によって、彼らはギリシャへと移住・拡散していった。そして、紀元前六五〇〇年から六〇〇〇年の頃、印欧祖語ができた。紀元前五五〇〇年の頃から、石器時代であったヨーロッパ各地に移住しはじめ、分派していった。そして、農耕と共に紀元前三五〇〇年頃にはスコットランド北端のオークニー諸島 (Orkney Islands) に到達した。農耕民は少数で暮らす狩猟採集民に対して優位であったため、ヨーロッパのほぼ全土を印欧諸語を話す人々が席巻した。植民のパターンは千差万別であったと考えられているが、土着民が吸収・同化されていった例もあるだろう。非印欧民族で言語的アイデンティティーを保ったのは、イタリアのエトルリア人、スペイン・フランス北部のバスク人、イベリア半島東部のイベリア人など、ごく少数であった。そういった諸民族は、農耕定住型印欧諸民族に対峙するだけの集団的経済力があったのだろう。単純に考えて、経済力のあるグループAと経済力のないグループBがあるとすれば、経済力のあるAが生き残り、ない方のBは滅びるか、従って仲間 (または小作・奴隷の類) になるか、その土地を出て行くかしなければならなくなる。

 この仮説では、アナトリア語派は、いうなれば、本家であり、ほかの語派は分家ということになる。

近代の入植政策
クルガン仮説


レンフリュー関連書




Monday, September 17, 2012

シュライヒェルの寓話

イツの言語学者シュライヒェル (August Schleicher, 1821-68) は、『印欧諸語の比較文法の概要 ( Compendium of the Comparative Grammar of the Indo-European Languages)』を著した人だが、実際に印欧祖語とはどんな文を成す言語であったのかを示す為に、印欧祖語で寓話を書いた。馬と羊の話である。この短い物語を現代日本語で書くとだいたい以下のようになる。
毛のない羊が馬を見ました。一頭は荷車を牽き、一頭は積荷を背負い、別の一頭は人間を乗せていました。羊が馬に言いました。「人間が馬さんを使っているのを見ると心がいたみます。」 馬が羊に言いました。「羊さん、聞いてください。羊さんには毛がないのに、人間が羊さんの毛で作った温かい着物を着ているのを見ると心がいたみます。」 これを聞くと羊は平原に逃げていきました。
 このストーリーは時代考証に沿って書かれている。つまり、印欧祖語を話していた人々は、馬を使役に用い、羊の毛を刈って着る物を作っていたのである。

 シュライヒェル が物質的にはともかく、精神的にはどこまで考察できていたのかはかなり気になるところである。というのも、シュライヒェルの書いたストーリーはリベラルである。人間が自分を客観視し、登場する動物はお互いを思いやっている。十九世紀のヨーロッパの学者がこのような物の見方をしていても驚くことはない。しかし、シュライヒェルの想像どおりだとすると、数千年前からリベラルな物の見方はあったことになる。


Tuesday, September 11, 2012

クルガン仮説

 一般にクルガン (Kurgan) 文化の担い手が印欧祖語 (Proto-Indo-European) を話していた民族であるとされている。クルガンはトルコ語から借用されたロシア語で青銅器時代の「墳丘墓」を指す。原クルガン文化は紀元前六〇〇〇年頃におこったという。文字が発明される遥か以前のことなので、古代においてクルガンがなんと呼ばれていたのかはわからない。場所は黒海とカスピ海の北方の狭間のステップ地帯で、時代が進むにつれて、クルガン文化の範囲は拡大していった。

 彼らは既に農耕・牧畜民族で、牛や馬や羊を飼い、穀物を栽培し、養蜂によって蜂蜜を採取し、羊の毛で織物を織って生活していた。車輪のついた乗り物を作り、馬に牽かせて移動や戦闘に用いていた。

 宗教は多神教で、天の神が父、大地が女神で、その間にさまざまな神々が生まれたと信じられていた。こういったことは主に古代ギリシャの神話から再構成されたものであろう。

 一方、創世論はゲルマン神話から再構成されたらしく、この世を巨人の亡骸と見なしていたのだという。即ち、頭蓋骨は天蓋となり、目は太陽、心は月、鼻は風、骨は岩、血は水、そして、巨人の体毛は草になったと信じられていた。

 世界は終末を迎えると最終戦争に突入し、秩序が入れ替わって新たな世界が出現する。

 言語は紀元前四二〇〇年頃に最初の分化が発生したと考えられている。アナトリア半島に移住した人々の言葉 (アナトリア語派) ができたのである。以降、彼らの拡散が進むに従い、東はインド、トカラ (場所は現在の新疆ウイグル自治区)、西はイベリア半島 (最初にイベリア半島に移住したのはケルト語派で、イタリック語派は後から侵入した) まで、言語は次々に分化していった。

mead
アナトリア仮説

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Tuesday, February 27, 2007

ablaut

--- WORD DNA -------
Abluat is a vowel change in related words (eg. lie - lay).

< ETYMOLOGY >
[19th c. from German; ab- "off" & Laut "sound." The technical term was coined by Jacob Grimm, 1819. Laud is related to loud. See also umlaut.]

< Decipherment in Japanese >
[外音] 「母音交換、母音階梯」
------------------------------

 単語の文法機能を決める「母音交換」のこと (eg. sing - sang - sung - song)。アプラウトは遺伝であり、親言語から子言語へと綿々と受け継がれている。sing は印欧祖語 *sengwh- 「歌う、呪文を唱える (to sing or make an incantation)」から発しているが、母音が -o- になると *songwho- で名詞となり、「歌、歌うこと (song)」の意味になる。(印欧祖語の gwh- は呼気を吐きながら唇を突き出す有声子音 g の音)
 アプラウトは動詞の時制の変化に対応している (eat - ate / drive - drove / take - took / give - gave) ものもあれば、品詞の相違に対応している (drink - drunkard / food - feed "to give food or eat" / long - length) ものもある。
 印欧祖語においては、O階梯 (O-grade / PIE *sengwh- のO階梯形は *songwho-)、ゼロ階梯 (zero-grade)、長音階梯 (lengthened grade) 等々が想定されている。
 ゼロ階梯形は、*es- "to be" の場合、*s- であり、この再建の根拠となっている語群は、梵語 asmi "I am" vs santi- "they are"、ゴート語 im vs sind、古教会スラブ語 esmi vs sotu などである。*es- の基本形は essence (PIE → Latin → English) に伝えられていて、ゼロ階梯分詞形 *sont- "becoming, existing" は、soothe (PIE → Germanic → English ) に伝えられている。(*es- を含む子孫に absent がある。absent は原義的に「不在、いない (being away)」ことを指すが、この ab- は ablaut の ab- と同源・同義であり、対応する祖語は *apo- "off, away" である。)
 アプラウトはアフロ・アジア語族にも認められていて、共通の祖々語ノストラティック (Nostratic) の探求者たちにインスピレーションを与えている。(研究社『英語語源辞典』巻末付録にはアフロ・アジア語根 slm "to be whole, sound" の母音階梯の例が紹介されている)
 アプラウトは日本語にもある。例えば、「め (目)」は接頭辞で用いられるとき、「まなこ、まぶた」で「ま」になるし、「て (手)」は「たむけ」で「た」になる。

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