ピュグマリオーン (Pygmalion) はキュプロス島の伝説の彫刻師。
オウィディウス (Ovid) の『変身物語 (Metamorphoses)』によると、キュプロスの彫刻師ピュグマリオーンは象牙を彫って作った美女の彫像に熱く恋していた。ほかの生身の女性には目もくれなかった。
アプロディーテー (Aphrodite = Venus) のお祭の日に、祭壇で、ピュグマリオーンが象牙の像にキスをして、胸に触れると、冷たい唇にはぬくもりが帯びてきて、硬い象牙の膨らみには柔らかさが生じてきた。アプロディーテーは彫刻師の思いを聞き入れて、象牙の像に命を吹き込んだのだった。ピュグマリオーンはこの女性と結婚してこどもをもうけた。
この伝説はオウィディウスの創作ではなく、更に古いキュプロス島の伝説である。この伝説は数千年間にわたって西洋の芸術家たちのインスピレーションを刺激し続けてきた。
→Not Pygmalion likely
→Nullis amor est medicabilis herbis (by Ovid)
→Tempus edax rerum (by Ovid)
→衝立ての娘
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