Gemini
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ETYMOLOGY
Middle English, "constellation of the Twins; person born under this constellation," from Latin gemini “twins; constellation of Castor & Pollux.”
DECIPHERMENT IN JAPANESE
「双子座」 (例: She was born under Gemini... Gemini women are fond of flowers,,, )
「双子座生まれの人」(例: Geminis are versatile, on-the-go and the kind who never stop... )
「双子座生まれの人」(例: Geminis are versatile, on-the-go and the kind who never stop... )
「対のもの、ペア、両の瞳」(非常にまれ)
外来語
ジェミニ
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Gemini は「双子座」のこと。双子座は太陽の通り道である黄道上に出る十二宮の三番目の星座。星占いでは、誕生日が五月二十一日から六月二十日の間の人は双子座の人とされる。この期間、地球から見て双子座は太陽の真裏に位置している。
ギリシャ神話で星座になった双子はカストール (Castor) とポリュデウケース (Polydeuces = 別名ポルックス Pollux) である。現在、星座を構成するなかでもっとも明るいの星はポルックス、次に明るい星はカストルと名付けられている。
双子の出生に関する神話でおもしろいのは、ゼウス (Zeus) が白鳥の姿でレーダー (Leda) を誘惑した夜、レーダーは夫のテュンダレオース (Tyndareus) とも交わったので、ゼウスの胤からはヘレネー (Helen) とポリュデウケースが宿り、テュンダレオースの胤からはカストールとクリュタイムネーストラー (Clytaimnestra) が宿ったというものである。レーダーは卵を二つ産み、一方からはゼウスの双子、別の方からはテュンダレオースの双子が生まれた。
以上の経緯から、ヘレネーとポリュデウケースには神性が備わり、不死であるのに対して、カストールとクリュタイムネーストラーは純粋な人間として死すべき運命を背負っている。
それでも、カストールとポリュデウケースは仲が良く、行動はいつも一緒である。カストールは乗馬を得意とし、ポリュデウケースは拳法にすぐれている。二人は黄金の羊の裘 (Golden Fleece) を取りにコルキス (Colchis) へ向かうイアーソーン (Jason) のアルゴー号 (the Argo) に合流する。
アルゴー号がエーゲ海のサモトラーケー島 (Samothrace) にさしかかった頃、ひどい嵐に見舞われたが、音楽の天才オルペウス (Orpheus) が神々に祈りながら竪琴を弾くと、途端に嵐がやんで、星がカストールとポリュデウケースの頭上に現れ出た。これ以来、船乗りたちは靄の中から船のマストや帆の先に現れる星をこの兄弟の名で呼ぶようになった。双子は船乗りたちの守護神となったのである。
アルゴー号はまた、アナトリア半島のどこかにあったべブリューケス人 (Bebryces) の国に立ち寄る。この国の王アミュコス (Amycus) はポセイドン (Poseidon) の息子であったが、この王が作った掟によって、訪れる者は王と拳闘試合をしなければならなかった。拳闘に敗れた者は奴隷となるか、しからずんば、死が与えられていた。ポリュデウケースは腕に覚えがあったので、アミュコスの思い上がりを叩きのめしてくれるとばかりに、イアーソーンに「自分が相手をする」と名乗り出る。アミュコスはそれまで無敗であったが、ポリュデウケースは、素早い動きで敵の攻撃を交わし、”船大工がハンマーを何度も打ち下ろすように” アミュコスの顔面を何度も何度もしたたかに打ちのめしてノックアウトした。これを見たべブリューケス人たちは武器をとって、ポリュデウケースに襲いかかったが、イアーソーン側の英傑たちも参戦し、乱闘となった。争いを制したのはアルゴー号の冒険者たち (Argonauts) であった。
アルゴーの冒険者の中にはイーダース (Idas) と千里眼のリュンケウス (Lynceus) と呼ばれる兄弟がいて、この兄弟はヒーラエイラ (Hilaeira) とポイベー (Phoebe) と呼ばれるレウキッポス (Leucippus) の娘たちと婚約していたが、カストールとポリュデウケースもこの二人の娘に恋してしまう。二組の兄弟は激しく争い、人間の子のカストールはイーダースの矢に射抜かれて殺されてしまう。ポリュデウケースは不死身なのでいくら矢が刺さっても死ぬことはなく、槍を放って反撃し、イーダースとリュンケウスを倒す。しかし、カストールの死によってポリュデウケースは堪えられない悲しみに打ちのめされる。その悲しみを汲んでゼウスはポリュデウケースの不死性をカストールに半分分け与える。しかし、それだと、一日置きに、ポリュデウケースがオリュンポス (Olympus) にいるときはカストールはハーデース (Hades = 冥界) にあり、カストールがオリュンポスにいるときはポリュデウケースがハーデースにいることになるから、二人は一緒にいられない。その不満を訴えると、ゼウス (空) は、二人を一緒に夜空の星にする。
OED には「双子ごっこする (to play the Gemini)」なるフレーズが載っている。これは「はなればなれにすること」で、カストールとポリュデウケースが天界や冥府で一緒にいられないことからできた言い回しである。ただし、用例文は十九世紀に一例あるのみである。
→Ab ovo usque ad mala (レーダーがヘレネーを妊娠したのがトロイア戦争の原因、とホラティウスは指摘した)
アルゴー号の冒険
→Hylam vocas
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