ケーナはアンデス地方の葦や竹や木で作った笛。セラミックや、ラマやコンドルなどの動物の骨や、人骨で作った笛もペルーのナスカ地方 (Nazca) やモチヵ (Mochica) 地方などからは出土している。ボリビアの楽器博物館 (el museo de instrumentos musicales de La Paz) には二十一種類のケーナが展示されている。リードはなく、息を管の中に吹き込んで音を出す。構造的には日本の尺八に似ている。楽器の作成は自然物の加工だったので、定まった手順のようなものはなく、熟練工が経験を頼りに、素材の中を繰り抜いてから穴を開けて一定の音階の笛にしていた。一般的にケーナには、右手の指三本分、左手の指三本分、そして、右手の親指一本分の都合七つの穴がある。
ケーナはケチュア語 qina から、スペイン語 quena を経て、日本語になった。英語では quena か、あるいは、 cuena と綴り、わかりやすくするため flute を付け加えて、 quena flute ともいう。
アンデスの人々はケーナを含むアンサンブルでフォルクローレを演奏する。すると、周りの人達は踊る。踊ることを Quena-Quena という。
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