Tuesday, January 01, 2013

牛耳る

牛耳を執る (牛耳る) は中国の春秋戦国時代にできた言葉。中国語では牛耳 (Niú'ěr ) 「牛耳る」という。当時、西方の秦が勢力を増して迫って来たとき、中原諸国は同盟を結んで対抗した。同盟締結の儀式は生け贄の牛の耳を切り落として、各国の代表が口に付けるというものであった。儀式は中原で覇権を握っていた国が主催していた。戦国時代は紀元前四〇三年に秦が天下統一を果たして終わり、儀式もなくなったが、言葉は生き残り、「盟主を勤める、取り仕切る、支配的立場にある (to be the leader, rule, or dominate)」などの意味で使われ続けている。

 牛耳だけなら漢語ということになるが、牛耳るとなると、漢と和のフュージョンということができる。このように外国から来た言葉が日本語のルールに則って語形変化することは、たとえば、サボタージュサボるになったことからもわかるように、日常的に発生している。

中国の春秋時代に出来た言葉
臥薪嘗胆

牛にまつわる言葉
互角

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