衝立ての娘は、日本をはじめ世界各地の昔話を収集していた小泉八雲 (Lafcadio Hearn, 1850-1904) によると、江戸時代の作家白梅園鷺水によって伝えられた話のひとつである。若い学者が骨董屋で見かけた衝立てに描かれた少女に一目惚れして、買い求め、恋焦がれているうちに、心配して訪ねてくれた老学者から、遠い昔に亡くなったもののまだ魂は古い絵の中で生きているそのモデルの少女を衝立ての絵の中から出す方法を教わり、それを成し遂げて、来世も含め、永遠の愛を誓うというストーリーである。
西洋には象牙の彫刻が生身の女性になるピュグマリオーンの伝説がある。
中国には黄鶴楼にまつわる壁に描かれた鶴の伝説がある。これは人ではなく鳥の話だが、どこかでつながりがあるかもしれない。
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