軟骨は杉田玄白 (亨保十八年~文化十四年: 1733-1817) がオランダ語の kraakbeen にあてた訳語。初出は『解体新書』。漢語では性根がしっかりした人を硬骨漢というから、それとは対義的に、杉田玄白は kraakbeen の訳語を物的に柔らかい骨として、軟骨と命名した。
kraak は英語の crack と語源が同じで、「(音がポキポキ/パチパチ/ビシッと) 鳴ること」を指し、 been は英語の bone と同系で「脚、骨 (leg, limb, bone)」を指す。kraak は場合によっては「ひびが入ること、折れること」だが、ポキポキ鳴る部位を杉田玄白は柔らかい骨、即ち、軟骨としたのだろう。オランダ語には「骨」を指す単語がもうひとつあり、 bot というが、 軟骨を kraakbot とは言わない。
kraak は英語の crack と語源が同じで、「(音がポキポキ/パチパチ/ビシッと) 鳴ること」を指し、 been は英語の bone と同系で「脚、骨 (leg, limb, bone)」を指す。kraak は場合によっては「ひびが入ること、折れること」だが、ポキポキ鳴る部位を杉田玄白は柔らかい骨、即ち、軟骨としたのだろう。オランダ語には「骨」を指す単語がもうひとつあり、 bot というが、 軟骨を kraakbot とは言わない。
英語で軟骨は cartilage / gristle といい、骨は bone というから、英語話者にとって軟骨は「柔らかい骨」でも、「ポキポキと音がする骨」でもない。要するに骨の類とは考えない。
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