E Pluribus Unum
--- Great Seal Slogan of the United States of America
word-for-word translation
Out of many, one.
general translation
One out of many.
逐語的邦訳
たくさんから、ひとつ。
(沢山から成るひとつ。)
ラテン語の文句。このことわざは古代ギリシャのヘラクレイトス (Heraclitus / Ἡράκλειτος. c535-c475) の金句のひとつ「一は万物から成り、万物は一から発する (The one is made up of all things, and all things issue from the one.)」に端を発し、ローマに伝わり、様々な文形で使われていたが、近代になり、雑誌の表紙にモットーとして使われるようになり、広く知られるようになっていった。まず、ロンドンでモトー (Pierre Antoine Motteux) が発行していた十七世紀末 (1692-1694) の雑誌『紳士の日誌 (The Gentleman’s Journal)』や『月刊雑録 (Monthly Miscellany)』に使われ、アメリカでは独立戦争時に同名 (The Gentleman’s Journal) の定期刊行物が発刊されたが、その毎号の表紙にはラテン語のこの金句が「複数のソースからなる記事を一冊の雑誌にまとめた」といった意味合いで掲げられていた。アメリカ合衆国が独立を果たした一七七六年、国璽の図案作成委員会で芸術顧問を勤めたデュ・シミティエール (Pierre Eugene du Simitiere, 1737-1784) の提案により、「多様な者が一つに団結している」ことを表現する為、国璽の表に E Pluribus Unum の文言が記されることとなり、今に引き継がれている。国璽の図案と文言は紙幣や硬貨にも使われているが、国璽裏面のピラミッドの頂に描かれている森羅万象を見ている目 (All-Seeing Eye; Eye of Providence) はデュ・シミティエールがデザインしたものである。国璽の裏面には Annuit Cœptis 「(主は) 事業を承認されている (He (ie God) approves of the undertakings)」と、Novus Ordo Seclorum 「時代の新秩序 (New Order of the Ages)」の二つのラテン語の文句が刻まれている。
ラテン語の前置詞 e (= ex) は、例えば、現代英語の emit の e- である。ラテン語の mittere は「送る」だから、emit は原義的にいって、「〜から送る = 発する、出す」の意味になる。
pluribus は plus の奪格形。 plus はロマンス諸語に派生して英語にもなっている。unum は unus の対格形。たとえば、英語の universe や university の uni- は「一」を指し、ラテン語の unus に由来している。
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