東海道五拾三次
文殊菩薩の勧めによって、年齢・性別・身分・信条などの異なる五十三人の善知識と呼ばれる人々を訪ね歩き、最後に普賢菩薩に出会って往生を願ったという少年を財善童子という。その遍歴の原話は『華厳経入法界品 (けごんぎょうにゅうほっかいぼん)』にある。普賢菩薩は善財童子に十大願を教える。
江戸時代の歌川広重の浮世絵『東海道五拾三次』は、財善童子のエピソードをなぞられているらしい。
但し、浮世絵は五十五枚ある。五十三の宿場に出発点の日本橋と終着点の京の三条大橋を加えてあるからである。
今では、東京京都間は新幹線で日帰りできる旅にすぎないが、当時は、大袈裟にいえば、人生そのものの歩みのような、なかなか実行できない遠大な旅だったことが想像できる。徒歩ではやはり五十日以上はかかったのだろう。参勤交代や飛脚や行商などのほかは、生涯に何往復もする人はほとんどいなかっただろう。そのため広重の浮世絵セットは人気を博した。
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