Sunday, July 30, 2006

sal

sal

究極的には印欧祖語 sal 「塩」から。
「塩 (salt)」は、それ自体が「塩類、塩基」であるが、
sal は、ラテン語から借用された、
正式な化学用語である。

sal ammoniac
アンモニア塩基

sal
[ME, borrowed as a chemical term from L sal "salt". See salt]

Abbreviations

Saturday, July 29, 2006

saucy

saucy

原義は ---
 「ソースで味付けした、出汁がきいている、汁だくの」

Since this dish is saucy, it goes very well with rice.
この料理はソースがおいしいので、ごはんとの相性はばっちしです。

接尾辞 -y は、名詞を形容詞にして、
状態・様相などを示している。
その他の語義は sauce と呼応して、
成立したのだろう。
語義の整理の仕方は難しい。
例えば ---

The optional tomatoes make this into a saucy American-style dish.

のような文では、
 「おいしい、旨い」
なのか、
 「ソースがからんでいる、ソースがきいている」
なのか、判然としないが、
ソースが味の点でも、量の点でも申し分なければ、
 「おいしく、風味豊か」
になるのは自明のことだから、
名詞の語義発展とも呼応して、
 「おいしい、おしゃれな、粋な」
に発展したのだろう。
呼応はこれだけに留まらず、
 「生意気な、でしゃばりな、向こう見ずな」
といった語義が成立した。
日本語でも「出汁がきいている」という慣用句は、
料理だけを指して使われている言葉ではないが、
好意的な印象を表明しているのに対して、
"saucy" は趣が異なり、
必ずしも好意的な印象を表明する形容詞ではない。

People who think themselves smart are quite apt to be saucy.
自分が賢いと思っている人は生意気になりがちである。

The kid was saucy as a cracky.
そのガキはやかましい雑種のワンコロのように小賢しい奴だった。

I am never saucy. My mother said that if I am saucy, men won't give me anything. I must be very quiet.
わたしはおしゃべりではありません。おしゃべりになると、男の人からは何ももらえなくなると、母に言われました。慎み深くなければならない、と。

シェークスピアではだいたい二通りの用例がある。

1. 生意気な、出しゃばりの ( impudent, impertinent )

I heard you were saucy at the gates.
< W. Shakespeare, Twelfth Night, 1:5 (Olivia to Viola) >
門のところでは生意気だったんだってね。

2. みだらな、いやらしい ( lascivious, lecherous )

Their saucy sweetness that do coin heaven's image.
< W. Shakespeare, Measure for Measure, 2:4 (Angelo to Isabella) >
天の似姿を作る二人の猥褻な歓楽。

名詞 (sauce) は、2 の要素を持たないから、
形容詞化した後に出来たものだろうし、
また、名詞の方はより直接料理を連想させるためか、
猥褻な要素を取り入れようとはしなかった。
ある種の語義のくくり方をすれば、
 「恥知らずな (shameless)」
で、1 と 2 の両方をまとめられる。

この単語にかぎったことではないが、
人間は言語の使用において、
なるべく一般的なものを使おうとする
心持ちでいる一方、
それとは矛盾して、
なるべく独創性を出そうともするから、
単語やフレーズの意味・語形は、
細かくみていくと、
際限なく変化していくのである。

性質・状態をあらわす名詞は --- sauciness
副詞は --- saucily

saucy
[16th c., sauce & -y (suffix that transforms a noun into an adjective & denotes the state or richness. The sense of "impudent or rudely bold" is from the n. & "lascivious" is extended in imagination of English-speakers, by a way that "impudent" can also be comprehended as "shameless." See sauce.]

Abbreviations

Thursday, July 27, 2006

sausage

sausage

究極的には印欧祖語 sal- 「塩」から。「ソーセージ」は原義的にいって「塩漬け」の肉
であり、ゲルマン祖語の「塩」から、ラテン地帯を経由して英語になった。

 拡大義は味よりも見た目から、「ソーセージ状のもの、ソーセージから連想できるもの」を指すようになった。
The zeppelin, German giant sausage balloon with a little cage, traveled across the Atlantic.
巨大な細長いバルーンに小さな箱が付いたドイツ製の飛行船が大西洋を横断した。
具体的な意味として「ドイツ軍の迫撃砲弾、ドイツ人」などがある。「ちんちん、ちんぽこ」は、二十世紀からで、「肉 (meat)」も同様な俗語的意味を持つから、単に形状だけからの連想ではないだろう。
Honey, let's play hide the sausage tonight.
ね、今夜はちんちんをないないしようよ。
 アメリカでは hide the salami の用法も生まれた。

sausage
[ME, borrowed from AF, from OF, from L salsus "salted (meat)"; see sauce. People made the new sense "something that looks like a sausage in shape" of its shape itself. The slang meaning a "German", which was coined in association with sausage as the German diet, appeared in the 19th c. A slang sense "German trench-mortar bomb" was coined from the shape of sausage and first printed in 1915. The "penis", especially used in a jocular phrase hide the sausage "to have sexual intercourse" or a phrasal noun, came up from the shape and/or the usage of meat ("penis" in a slang sense, too) in the 20th c.]

食べ物に関する言葉


Wednesday, July 26, 2006

saucer

saucer

「ソーサー」は「ソース」と同系。
古仏語の原義は「ソース入れ」
後にカップなどの「受け皿」になり、
そこから発展して、植木鉢の「受け皿」になった。
更に「皿、小皿」は、二十世紀になると、
「空飛ぶソーサー」を指すようになる。

flying saucer.
空飛ぶ円盤。

形容詞は --- saucerless

A Chinese cup is samll, thin, dainty, handleless, and saucerless.
中国の茶碗は小さくて、薄くて、可憐で、取っ手も受け皿もありません。

saucer
[ME, from OF saucer, saucier "sauce boat"; akin to sauce. The term flying saucer (also shortenedly called saucer) meaning a "UFO" was first appeared in the 20th c. See sauce]

Abbreviations

Tuesday, July 25, 2006

sauce

sauce

印欧祖語 sal- 「塩」から。
ソースは、塩味がベースであったと思われるが、
砂糖などをベースにした甘みのあるものも
「ソース」というようになる。

Broiled pears with warm caramel sauce.
焼き洋梨のあたたかキャラメルソースがけ。

ソースは丁度良い味わいのこともあれば、
素材を台無しにしてしまうくらい、
味が「でしゃばっている」こともある。
そこで、この単語には「でしゃばり」の意味が生じた。

I couldn't bear their sauce.
あの連中の厚かましさには耐えられなかった。

動詞は「ソースで味付けする」から、
「味なものにする」になり、
「でしゃばる」になった。
シェークスピアは幾つかの語義で使用しているが、
「料理してやる、ふんだくってやる」
の意味でも使用している。

HOST
They shall have my horses, but I'll make them pay:
I'll sauce them.
< The Merry Wives of Windsor (4:3), by W. Shakespeare >
主人
馬は貸してやるが、金はきちんと支払ってもらう。
ばっちししぼり取ってやる。

「アルコール飲料、酒」は二十世紀が初出。
形容詞には、
 saucy; sauceless
がある。

sauce
[ME, borrowed from OF, from VL, from L salsus, pp of sallere "to salt", from sal. The extended senses are "piquancy, excitement, zest, audacity, contempt" and so on ( They love his sauce... I hate her sauce...). The sense "alcoholic drink" came out in the 20th c. See salt]


食べ物に関する言葉

Sunday, July 23, 2006

salsa

salsa

印欧祖語 sal- 「塩」から。
「サルサ」と「ソース」は、
スペイン語とフランス語の違いによるもの。
「サルサ」は一九六〇年代のニューヨークで、
 「ラテン (ダンス) ミュージック」
の意味を持つようになった。
この現象は坂本九の『上を向いて歩こう』が
 Sukiyaki
になったのに似ているといえなくもないが、
「すきやき」はジャンルにならなかったのに、
「サルサ」はジャンルとして確立された。
英語では、ほとんどの場合、
この音楽ジャンルを指す語である。

The term "salsa" was first used in the title of a 1960s recording, and came into popular usage in 1970s.
「サルサ」とという言葉は一九六〇年代のレコードのタイトルとして使われたのが最初で、七〇年代になると、一般の用法として定着した。

a talented Cuban American salsa star Willy Chirino.
キューバ系アメリカ人の天才サルサスター・ウィリー・チリーノ。

塩、サルサ (西語)、ソース (仏語) の共通点は、
「味を添えるもの、味なもの、粋なもの」
の意味があることである。

salsa
[20th c., from American Spanish salsa "sauce; something that causes one's excitement or adds piquancy (tiene salsa... )", from Sp., from VL, from PG. The basic E sense of "Afro-Caribbean dance music" was coined in New York in 1960s. See salt]


食べ物に関する言葉

Saturday, July 22, 2006

souse

souse

印欧祖語 sal- 「塩」から、
ゲルマン祖語発だが、
イタリック語派を経由して、英語化した。
「塩味の漬け汁、ピクルス」及び、
その動詞「漬け込む、浸す」の過去分詞から、
「ずぶ濡れ、酒浸り」の意味に発展した。

a stranger very soused.
どっかのひどい酔っぱらい。

souse
[ME, via OF sous "pickle" from PG. See salt]

Friday, July 21, 2006

silt

silt

塩の形状・視覚的、または、触覚的特徴から
生まれたゲルマン語派の単語に
 「沈泥、シルト。塞さがる。塞ぐ」
がある。同源語と目されるデンマーク語、ノルウェー語では、
 「塩水が浸すところ」

Silt particles are intermediate in size between those of clay and sand.
沈泥の粒子は粘土の粒子と砂の粒子との中間の大きさである。

Often the canals silted up during the heavy flood.
大方、水路はそのひどい洪水の間、泥で塞がっていた。

silt
[ME cylte "fine sand", probably from a Scandinavian source & from the optic or tactile feature that fine sand is like salt. The probable cognates are found in Dan & Nor that mean "salt marsh." See salt]

salt

salt

塩、食塩、卓上の食塩入れ。
(薬用・化学) 塩類。
機知、辛口 (言葉が辛辣なこと)、刺激。
経験を積んだ水夫。

The Japanese extracts salt from the sea.
日本人は海から塩を取っている。

Salt is not much used at table in Japan. Miso and soy sauce contain a lot of salt.
日本の食卓ではあまり塩を使わない。味噌と醤油には塩分が多分に含まれているのだ。

morijio, little piles of salt.
盛り塩、即ち、塩を小山にしたもの。

A single teaspoon of table salt (sodium chloride) contains 2,132 milligrams of sodium.
ティースプーン一杯分の食卓の塩 (塩化ナトリウム) には2,132ミリグラムのナトリウムが含まれている。

( Latin ) solibus : salt, wit.
(ラテン語) solibus「機知」

The old salt told of the fascination of the sea.
老練な水夫は海の魅力について語ってくれた。

「辛口 (言葉が辛辣なこと)、機知、刺激」は、
ドイツ語 (Salz) やラテン語 (sal) にも見出せるから、
英語誕生以前からの印欧語族の伝統かもしれない。
「塩 (salt) 」は「うまい、味な、興味深い (tasty)」と
同様に、味によって、趣を示している語だといえる。
(See also bitter & sweet)


俗語では、
 「ありのまま伝えないこと、(味付けされた) 不正確な情報」
の意味があり、動詞にも転用されている。
この用法はカリフォルニアのゴールドラッシュ時代にできたらしく、
初出は十九世紀中葉、原義は ---
 「鉱山に関するでたらめな情報」
 the false information about the value of a mine.

形容詞は --- salt, salty, salted
このうち、 salted は動詞の過去分詞から。動詞は
 「塩をふる、まぶす、味付けする、まく、塩類の薬で治す」こと。

Salt water is useless as drinking water.
塩水は飲用水に適さない。

Salt Lake City.
ソルトレイクシティー。

The general rule is that sour, salty and pungent foods are heating.
酸っぱい食べ物、しょっぱい食べ物、ピリッと刺激のある食べ物は体を温めるというのが一般的な法則である。

He was armed with razor-sharp salty wit.
彼にはグサッと切り込む舌鋒があった。

The free salted nuts order drinks.
塩をまぶしたナッツを無料で提供すれば、飲み物の注文は増える。

The salted fish was served at every lunch.
毎日昼ご飯は塩辛だった。

「塩気がある、しょっぱい」は -- saltish
「塩気」は --- saltness
「塩気がない」は --- saltless

印欧祖語「塩」からで、ゲルマン語派だが、他の枝にも同源語がある。

G: Salz
D: zout

Cognates outside Germanic are:
(Italic) L: sal
(Celtic) OIr: salann
(Celtic) Wel: halen
(Baltic) Latvian: sals
(Slavic) OSl: soli
(Armenian) Armenian: al
(Tocharian) Toch A: sali / Toch B: salyiye
(Hellenic) Grk: ΑΛΑΣ / Ancient Grk ΑΛΣ
&, perhaps,
(Indo-Iranian) Skt: sal- in salila-m "sea"

salt
[OE, from PG, from PIE sal- "salt." Akin to silt in the Germanic branch; souse & salsa that come via the Italic branch, borrowed from PG; sal, sauce, sausage, salad, salami, salary, & saline that come from L in the Italic branch; & salaryman which comes via J from E.]


食べ物に関する言葉

Tuesday, July 18, 2006

abigail

abigail

高雅な女性名「アビガイル (聖書)、アビゲイル (英名)」
そもそもアビガイルはナバルの妻で、
後にダビデの妻となった女性。
へプライ語の原義は「父の喜び」

When David heard Nabal was dead... then, he sent word to Abigail, asking her to become his wife.
< From 1 Samuel 25:39 >
ダビデはナバルの訃報を聞いた・・・ それから、アビガイルに求婚する言葉を送った。

貴婦人の女召使い、侍女。
ボーモントとフレッチャー共著の
十七世紀の戯曲『当たり散らす貴婦人』から。
劇中のアビゲイルの名は
聖書から拝借した、といわれている。

abigail
[From a maid's name in The Scornful Lady (1610) by Francis Beaumont & John Fletcher. She was perhaps named after Biblical character Abigail, a wife of Nabal & later of David (See 1 Sam. 25). The original sense in Heb for her name is "father's joy."]

Abbreviations

Monday, July 17, 2006

geek

geek

へんてこりんな芸をする人、奇人変人、変人。
凝り性の人、通、バカ。
(特に、コンピュータ) オタク。

GEEK originally meant a man who bit heads off live chicken in circus freak shows.
GEEKとは、もともと風変わりなサーカスの出し物で生きた鶏の頭を噛みちぎる人のことであった。

U talk like a Macintosh geek.
まるでマックオタクですね。

A wine geek is someone who prides themselves on their knowledge of irrelevant minutiae about wine.
ワイン通とは、ワインについてのどうでもいい些細な蘊蓄を自慢する人のことである。

"You're a geek!"
"I'm not a geek!"
"Are!"
"Am not! Am not!"
「あんたは変人だよ」
「おれは変人じゃない」
「変人だ」
「変人じゃない。変人じゃないってば」

Jimmy the Geek ate broken glass at a local club.
奇人変人のジミーは田舎のクラブでグラスを割って食っていた。

初出は十九世紀アメリカで、
初義は一文目の引用文。
この単語はスラングであるが故に、
多分に蔑視的要素をもっている。

geekの性質・状態を表すのは、
 geekdom, geekhood, geekness
などの名詞であるが、これらの単語は
基本的に「コンピュータに関する知識」を暗示している。
初出は二十世紀の後半である。

One festival organizer summed up the new stature of geekdom in a radio interview: "Geeks are now running the world."
とある興業の主催者はオタクの新たな潮流をラジオのインタヴューでこうまとめていた。
 「今の世界を動かしているのはオタクたちなんだ」

You needed a high degree of geekhood to get anything done on the Internet.
インターネット上のものを手に入れるには高度な専門知識が必要だった。

Many geeks are proud of their geekness. And many have become very rich because of it.
コンピュータに没頭している多くの者はそれを誇りにしている。そして、コンピュータにのめりこんでいるが故に、多くの者が資産家になった。

geek
[19th c, in US, from geck, dialect "fool", probably from LG. The 1st sense in E is a performer in a circus freak show.]

Saturday, July 01, 2006

bankruptcy

bankruptcy

破産、倒産、廃業、破綻。
 bank = 作業台
 rupt- = 崩れた、壊された
 -cy = 性質・状態を示す接尾辞

 The Bankruptcy Reform Act.
 破産更生法。

一説によると、イングランドの一般法は
借金を返済できなった商人や職人の
帳簿台、乃至、作業台を、債権者が
壊してしまう風習を認めていたのだという。

 In England, according to some historians,
 it was legal in the common law that
 the creditors would break the workbenches
 of the debtors as a custom who were merchants
 or craftsmen, when they couldn't
 pay back the debts.

 bankruptcy
 [18th c., bankrupt & -cy denoting
 status, state, condition, etc..]
 state of being bankrupt.

-
Related Leaf:
bankrupt

Abbreviations

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