Friday, August 17, 2012

チャンプルー

沖縄のゴーヤーチャンプルーは、ゴーヤーと豆腐や豚肉などを混ぜ合わせて炒めた料理だが、このチャンプルーなるウチナーグチは、マレー語 campur 「まぜてある、まぜた (= mixed)」を語源としている。歴史的にみて沖縄は東南アジアと海洋路を通じて交流していた。マレーシアやインドネシアにはナシチャンプロー (nasi camploo) と呼ばれる料理がある。ナシは「ごはん (= rice)」のことで、ナシチャンプルはごはんに様々なおかずをのせたものである。

チャンプルーの発展義には「混成」があり、沖縄のチャンプルー文化などと使うことがある。この点でチャンプルーは英語の hodgepodge に似ている。

その一方で長崎のちゃんぽんと同系といった説もある。ちゃんぽんは麺の上に細々とした具材をいろいろとのせた料理である。日本の麺料理はひとつひとつの具材を混ぜないで小分けにのせることが多いと思う。たとえば、しょうゆラーメンはなると、メンマ、チャーシュー、海苔などが整然と麺の上にのっている。長崎のちゃんぽんのように一緒くたに混ぜた具材はめずらしいと思う。酒の飲み方のちゃんぽんは、いろいろな種類の酒を別個に、または、混ぜ合わせて飲むことで、この言い方は長崎のちゃんぽんが語源である。

ちゃんぽんは中国語から来たともいわれている。大陸の料理には混ぜ合わせたものが珍しくない。 (Càn = チャン) は動詞で「混ぜる (= to mix) ことである。この中国語とマレー語 campur との関係は不明。

(Chīfàn = チーファン / = ) は動詞で「食べる (= to eat)」ことだが、福建語では「チャンポン」に近い音らしい。饭了吗 (Chīfànlema = チーファンラマ ) は、「飯は食ったか」の意味で、挨拶に用いるフレーズである。

食べ物に関する言葉

アマゾン



No comments:

Amazon Widget

『英語語源物語』購読

メルマガ購読・解除
 

Subscribe to LIFE IS A JOKE

メルマガ購読・解除