Thursday, September 14, 2006

melody

melody

代ギリシャ語原義は「人の声 (言葉) の一連の音程変化 ( tune or a musical arrangement of words; song )」であろう。古代ギリシャ語はピッチアクセントだったので、言葉 (歌詞・詩歌) と歌 (節、旋律) には密接が関係があったとされている。

...the musical notes represent a kind of recitative, or imitation of spoken words, rather than a melody in a proper sense of the term.
< David Binning Monro, The Modes of Ancient Greek Music, 2005 >
この一連の音符は、メロディーという用語自体の本来の意味ではなく、叙唱の一種、あるいは、話し言葉の模倣を示しているのである。

英語の最頻出語義は「旋律 (tune)」であるが、人間の声が醸し出すものばかりではなく、器楽曲における楽器の主旋律のことでもある。「甘い調べ (sweet music)」という意味は、十四世紀、「旋律」にやや遅れてチョーサーの著作 ( The Book of the Duchess )に初出例がある。

語源の前半部であるギリシャ語の melos は謎めいた単語で、手元の希英・英希辞典によれば、
1. limb.
2. member.
3. melody
であり、研究社の『英語語源辞典』の解説では、印欧祖語 *mel- "limb" (?付き) に由来している。英単語 foot には「詩脚 (a metrical unit of a verse)」の意味があるから、連想上、繋がりがある (日本語の「詩脚」は翻訳借用か?)。melo- を含む単語には「メロドラマ ( melodrama )」などがある。

古英語期に歌や音楽がなかったのかといえば、さにあらず、dream の先祖がそれに相当する単語であった。dream には、「歓び、音楽、メロディー」の意味があったのである。

melody
[Middle English, borrowed from French or Latin, borrowed from Greek meloidia "chant, song", from meloidos "musical", from melos "song, music" & oide "ode". Learn more at ode.]

Friday, September 08, 2006

comical

comical

 「コミカル」という外来語からは想像もできないことだが、一三九八年以前に発生した用法に「てんかんの (epileptic)」があった。ラテン語 morbus comitialis 「てんかん、発作 (epilepsy)」から、morbus 「病気、病状」が抜け落ちた形であるらしいが、なぜ、このような意味ができたのかはわからない。comitialiscomicus 「喜劇の、おかしい (comical, comic)」とは無関係で、「議会の、選挙の」という意味である。
 「可笑しい、滑稽な (funny)」は、文献上では、comic よりも早い段階に出現している。-al は性質を指す形容詞をつくるもので、ラテン語 -alis に対応する。


They think that they are comical and that the other people are stupid.
彼らは、自分たちのことをコミカルだと思っているが、ほかの人たちをバカだと見なしている。


 「喜劇の」は、一四二五年頃からはじまったが、十七、八世紀頃に消滅して、現代英語では廃用となっている。
 この性質をあらわす名詞は「おもしろさ ( comicality "the state of being comical"」で、副詞は「おもしろく ( comically "in a comical way")」である。

comical
[Middle English, from Latin comicus ; learn more at comic.]

Thursday, September 07, 2006

comic

comic

 comical と共通する点が多いが、「喜劇の、お笑いの (of, related to or marked by a comedy)」の意味は、comical においては、廃用、乃至、古語に分類されているのに対して、comic は、現代英語でもこの意味を保持している。「おかしい、滑稽な (laughable, funny)」の意味は、十七世紀末、 comical が先行したが、comic は、十八世紀のジョンソン (Samuel Johnson) の著作 ( The Rambler ) に初出が見出せる。
 名詞では「コメディアン (a comedian)」のこと。十八世紀には合成語「コミックオペラ、喜歌劇 ( comic opera )」が、十九世紀には「合間の息抜き ( comic relief )」が登場した。二十世紀に入ると、「(特に線画の) 漫画、コミック ( comic strip )」や「コミック (本、雑誌)、漫画本 ( comic book )」などの成句に発展したが、これらの単語は略語 comic ( 複数形 comics ) だけで通用するようになっていて、名詞を修飾する場合は、「漫画の、コミックの」の意味になる。

comic
[Middle English, borrowed from Latin comicus, borrowed from Greek komikos, from komos "revel"; learn more at comedy & ode.]

Wednesday, September 06, 2006

comedienne

comedienne

 comedy と同源で、「コメディアン」の女性形「女コメディアン (a female comedian)」。十九世紀にフランス語から借入された。


The comedienne Rita Rudner said that when someone asks her what kind of car she drives, she answers "white."
女性お笑い芸人のリタ・ラドナーは、どんな車に乗っているのかと聞かれるときは、「白いのよ」と答えるのだと言っていた。


comedienne
[19th c., borrowed from French comédienne , female form of comédien. See comedian.]

Tuesday, September 05, 2006

comedian

comedian

 「コメディアン、人を笑わせる人 (a person who makes people laugh, especially a professional one; a joker)」。初義は、「喜劇作者 (a writer of comedies)」で、フランス語から借用された。「コメディー (comedy)」と同源。シェークスピアの『十二夜 ( Twelfth Night )』では、喜劇役者 (an actor or actress of comedy)」である。


OLIVIA: Are you a comedian?
VIOLA: No, my profound heart...
オリヴィア: あなたは喜劇役者なの。
ヴァイオラ: 図星とはいえません。


 コメディアンは「人に笑われる人 (a person who people laugh at) であるから、俗語的用法「莫迦 (a foolish person)」が生まれた。

 接尾辞 -ian は、専門職、その道を極めた人を表し (例: historian "an expert of history")、ラテン語 -anus に対応する。

comedian
[16th c., borrowed from French comédien, from Old French comedie "comedy"; having the same origin as comedy.]

Monday, September 04, 2006

rho

rho
 ギリシャ語アルファベット十七番目の文字「ロー (the 17th letter of Greek alphabet ρ / P)」。音価は r で、ラテン字 R やキリル文字 P に発展した。祖先はフェニキア文字「ロシュ」で、字形は頭 (head) を象ったものである。ラテン字で、尻尾がつき、"R" 化したのは、他の文字との識別が困難だったからだという。

The primitive Greek rho was hardly distinguishable from the delta.
最初期のギリシャ文字ローはデルタと区別することが難しかった。


rho
[Middle English, from Greek. Learn more at Rosh Hashanah]

comedy

comedy

 チョーサーの中英語の初義は「喜劇 (an amusing, humorous, and usually satirical play with a happy ending)」。現代英語の引伸義は「笑いを誘う創作物、出来事 ( a creation, incident or series of incidents that causes laughter)」で、今日では、映画や。ラジオやテレビの番組、日常の出来事にも用いられている。ギリシャ語で「はしゃぎ浮かれる歌い手」からできた語だとされ、「歌い手」は「頌歌 (ode)」と同源である。


According to Aristotle in his poetics, comedy was originally performed in Athens by "volunteers" rather than professional actors in a state-sponsored contest.
アリストテレスの『詩学』によれば、アテネの喜劇はもともと、都市国家が開催するコンテストで、専門職の俳優たちによってではなく、「自主参加の素人たち」によって演じられていたのだという。


 『詩学』においてアリストテレスは、komos を「田舎の村 ( kome "rural village" )」、あるいは、「はしゃぎ回る酔っぱらいの一団 ( komos "a drunken band of revelers" )」からきた言葉だとしている。

comedy
[Middle English, borrowed from Old French, from Latin, borrowed from Greek komoidia, from komoidos "comedian," from komos "revel" & aoidos "singer": learn more at ode.]

Friday, September 01, 2006

ode

ode

オード、頌歌、歌詞 (a lyric poem celebrating a person, event, etc.; or lyric, poem one can sing)。



 PIE: *(a)wed-, *(a)wod-, *ud- "to speak."
 English cognates:
 Hellenic --- ode, comedy, melody, palinode, parody, rhapsody, tragedy, etc.. They all are from Greek aoide (Attic: oide ) "song, ode," from aeidein "to sing."
 Indo-Iranian --- Theraveda; -veda is from Sanskrit vadah "sound, statement."
 祖語の和訳語: 「話す、喋る、言葉を口にする」
 Other Cognates:
 Greek: aude "voice, tone, sound"
 Lithuanian: vadinti "to call, name"
 Sanskrit: vadati "he speaks, sings"
 Tocharian A & B: wätk- "to command"



 この単語はギリシャ語から後記ラテン語に借入されて、フランス語となった後に、英語に借入された。初出は十六世紀。英詩人は作品のタイトルにこの単語を用いることが多い。例えば、グレイ (Thomas Gray, 1716-71) は、一七四七年に友人の猫が死んだとき、オードを詠んだが、そのタイトルは『金魚鉢で溺れた愛猫の死を悼んで ( Ode on the Death of a Favourite Cat, Drowned in a Tub of Gold Fishes )』である。

ode
[16th c., borrowed from French, from Late Latin, borrowed from Greek.]

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