Friday, June 09, 2006

taboo

taboo

禁忌の、タブーの。
禁忌、タブー。
タブーにする、禁制にする。
南太平洋のトンガ語から、
キャプテン・クックが借用したもの。
トンガ語はポリネシア語族だが、
メラネシアやミクロネシアにも、
同系の単語がある。
ポリネシアにおける形容詞の原義は、
 「聖別された、不可侵の、禁制の、不浄の、呪われた」
であり、一般に他の品詞では用いないし、
英語と異なり、アクセントは第一音節にある。

 Tongan: TAboo
 English: taBOO.

キャプテン・クックの航海記に
英語としてはじめて登場し、
名詞と動詞の用法が生まれた。
 ( American Heritage online ed. は、
 taboo の語源欄にクックの文章を
 引用している。)
ハワイにおける
 「タブーマン (ハワイ語オロノ)」は
権力者、乃至、大司教のような存在であったらしい。

 Whenever Cook came on shore,
 a priest, called a 'taboo man,"
 strode before him clearing the way
 as a signal for the people to prostrate
 themselves, or at least to squat respectfully
 and to murmur "Orono" as he passed by.
 < The Voyages of Captain James Cook,
 by Richard P. Aullie, 1999 >
 クック船長が上陸する度に、
 「タブーマン」と呼ばれる聖職者は、
 人々を平伏させる合図と共に、
 開けた道を通って
 船長のところまで闊歩してくる。
 聖職者が通り過ぎるまで、人々は
 うやうやしくお辞儀をして、口々に
 「オロノ」と口ずさんでいた。

ポリネシアでは、マナとタブーは
密接な関係があった。タブーを犯した者には
ペナルティーが課せられていた。
ペナルティーを課すのは、人間だけとは限らない。
タブーを犯した者は、病気になったり、
事故にあったり、時には、
死んでしまうこともあった。
日本風にいうなら、「バチがあたる」のである。

マナは「魂」に似ているが、
厳密には対応しない。
王、貴族、漁師などの人、
石の釜、ラピタと呼ばれる土器類、
釣り針などの物、
 (西洋化以前のポリネシアは石器時代だった)
風や嵐などの自然現象にマナはある。
そして、地位が高いほど、
技が熟達しているほど、
力が大きいほどマナの量は多い、
と考えられていた。
マナを多く持つ王様は
それ分だけ強力なタブーを制定することができた。

 taboo (tabu)
 [18th c., found in A Voyage to the Pacific Ocean
 written by Captain James Cook; borrowed from
 Tongan, a laguage of the Friendly Island
 (now, Tonga) taboo "consecrated, inviolable,
  forbidden, unclean, cursed." In Polynesian
 languages, this is generally used as an adj.
 and stressed on the first syllable.
 Akin to Maori tapu, Hawaiian kapu, &
 Fijian tambu.]
 adj.
 untouchable by religious reason or social custom
 on islands in the Pacific Ocean, especially
 in pre-westernized-time Polynesia.
  In an extended sense, untouchable by
 traditional or moral standards.

 n.
 somthing taboo.

 v.
 put under taboo.

Related leaf (word of Polynesian origin):
tattoo

Abbreviations

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