pidgin
ピジン。混成語。
異なる言語を話す民族間で使用される
語彙・文法が簡素な話し言葉。
言語の異なる人々の接触によって発生する。
「ピジン」の歴史は十九世紀初頭の中国広州ではじまる。
「ピジン」は「ビジネス」の中国訛である。
音の変遷は以下の通り。
business → bigeon → pigeon → pidgin
b- が p- になったのは、中国人にとっては
その方が発音しやすいからだろうし、
有気も無気も、中国人が発音する閉唇音は
英語話者には p と聞こえるからかもしれない。
(中国語には有声閉唇音の b- はない。
ピンインの b は、英語の b と異なり、
無気無声閉唇音であり、清音と呼ばれている。
ピンイン bi は日本語の「ビ」でもない。)
やがて、中国の「ピジン英語」は、
単に「ピジン」と呼ばれるようになる。
ピジンの語彙は少なく、文法はシンプルである。
Chinese Pidgin English has only 700 words.
< Merriam-Webster Word of the day,
Jul 2, 2005 >
中国のピジン英語には七百語しかない。
語彙には、英語や中国語以外から由来した単語もある。
Of Portuguese origin were such words as
mandarine, from mandar, meaning to order;
compradore , from compra , to buy;
maskee , from masque , never mind.
Of Indian origin were bazaar , a market;
schroff , a money-dealer; go-down , a corruption of
ka-dang , a warehouse; lac , one hundred thousand:
and cooly (coolie), a laboer.
< The Rise of Modern China,
by Immanuel Chuang-Yueh Hsu, 1970 >
ポルトガル語由来の単語には、mandar からきて
命令するを意味する mandarin や、
compra からきて買うを意味する compradore、
masque からきて、気にしないを意味する maskee
などがある。インドの言葉からは、市場を意味する
bazaar、為替商を意味する schroff、
倉庫を意味し、ka-dang の転訛である go-down、
十万を意味する lac、そして、労働者を意味する
cooly (coolie) がある。
ピジン言語は土着化して、ある地方の人々の
日常言語になることがある。
その種の言語はクリオールと呼ばれている。
日本でも十九世紀に小笠原諸島でピジンが
発生し、「クリオール化した」といっても
差し支えないような現象が起きていた。
pidgin
[19th c., cut off from a phrase pidgin English.
The word pidgin is derived via pigeon
(slightly earlier, bigeon ) from business .
This "business" English was born in
the South China city of Guangzhou.
Pigeon (corruption of "business";
not related to pidgeon as a bird) means
"interest of one's business, etc."]
a kind of lingua franca;
international (business) common speech
used by people who speak different mother tongues.
Sometimes a pidgin becomes a native language
of a group of people. See also Creole.
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