Monday, December 23, 2024

pi

 pi

Π、π (16番目のギリシャ文字)

円周率。
星座で16番目の星。
4つの終点があるΠ状の回路。


〜〜〜 Word DNA 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 ETYMOLOGY 

Middle English borrowed pi from post-classical Latin, derived from the 16th letter of the Greek alphabet. In ancient Greek, the name of the letter π is πεῖ (pay), usually transliterated to p, & the English name is pie or pea. The capital form is Π. The Greek π was formed from the Phoenician letter 𐤐 (pe) whose shape was derived from an early pictogram of the mouth, the symbol of language and communication.


 USE & MEANING  

[THE ORIGINAL SENSE] The name of the 16th letter of the Greek alphabet:

   Pi (π) was derived from the Phoenician letter Pe (𐤐)...


[IN MATH USE] A transcendental number equal to the ratio of the circumference of a circle to its diameter:

   π=C/d. In that equation, C stands for Circumference and d stands for diameter. When you divide the circumference by the diameter, you get a value of approximately 3.14159265, which is what pi stands for…

   This number pi must be the same in all circles…
  The pi is commonly approximated to 22/7…


[IN ASTRONOMICAL USE] The 16th star of a constellation that is invisible to human naked eyes:

   The pi stars are simply stars labeled with the Greek letter π in the Bayer designation system…

   Pi Canis Majoris (πCMa). In the constellation Canis Major. A B-type giant star located about 1,100 light years away from Earth…


[IN ASSOCIATION WITH THE SHAPE OF THE LETTER] A Π-shaped circuit; pi-network:



 The Family of the letter P 

紀元前12世紀頃 フェニキア文字 

𐤐 (pe)


紀元前10〜9世紀、フェニキアの影響下で、アラム文字ができる。


紀元前8世紀頃 ギリシャ文字がフェニキア文字から作られる。

Π / π


紀元前7世紀頃、ギリシャ文字がエトルリア文字になり、ローマ字になる。

P / p


紀元前6世紀頃 現代まで続くヘブライ文字ができる。

פ (pe or pay: 音価は /f/) 

ף(final pe: 文末で使われる形)

פּ (ダゲシュ、つまり、文字の中央に点がついているもの: 音価は /p/ )
 参考:  פֶּה (ペイ) = 「口」(ヘブライ語は右から左に読む)



紀元後4〜6世紀、フェニキア文字系列のナバテア文字から、アラビア文字が整備される。
ف (fa) 4世紀〜6世紀


9世紀〜10世紀、キリル文字がギリシャ文字から作られる。

П / п

 ף

 外来語 

パイ (数学用語「円周率」)






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 言葉の遺伝子 〜〜〜


Π (小文字 π) はギリシャ・アルファベットの16番目の文字で、この文字自体は北セム文字からできている。北セム文字は紀元前1500年頃から紀元前1000年頃、シリア・パレスチナ地方で使われてものである。フェニキア文字はその体系下にあり、紀元前1200年頃に整備された。呼称は「ペ」、音価は無声両唇破裂音  /p/  で、字形は口を模したものである。この象形文字はヘブライ語とアラム語で「口」すなわち “mouth” を意味する。これは「言葉」と「コミュニケーション」の象徴でもある。


ヘブライ文字には普通形と文末形があるものがあり、פ  はその一つ。。また、ヘブライ語はダゲシュ (点) の有無で音が異なり、פの場合、文字の中央に点のないものは /f/ 、点のあるものは /p/ の音になる。また、へプライ語でこの文字は数字「80」を指す。ちなみにヘブライ語が現代の四角形文字に整備されたのは紀元前6世紀のバビロン捕囚後である。


フェニキアからギリシャに来て π になったこの文字は、ローマに辿り着くと p になった。ギリシャ文字は、イタリア半島中部のエトルリア文字ともなっている。9世紀頃から、スラブ民族地帯では、ギリシャ文字からキリル文字を整備し始めた。


フェニキア文字はアラビア文字の原型でもある。


ギリシャ文字 π がフェニキア文字からできたのは紀元前800年ごろで、Γ (ガンマ: 小文字 γ ) と字形が似ていたことから、区別するために向かって右にかぎがつけられて、Π (π) の形になった。


Pは当初  /pe/ と呼ばれていたが、中英語期の母音推移期に /pi:/ になった。


天文学では、星座の中の星を明るい順に、アルファ星 (一等星)、ベータ星 (二等星)、ガンマ星 (三等星) ・・・とギリシャ文字を振って名付けることから、16番目の星をパイ星と呼ぶ。パイ星は星座の中で16番目に明るい星だが、肉眼では見えない。


数学の「円周率」を示すようになったのは18世紀。比較言語学の開祖ともいうべき言語学者のウィリアム・ジョーンズがその著書で円周率を π で表現している。 π は「周囲」を意味するギリシャ語 περιμετρος (perimetros / 英語 perimeter) の頭文字である。

ニキア文字「𐤐


フェニキア文字「𐤐

フェニ


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