Thursday, November 29, 2012

は、見てのとおり、草冠に秋と書く。この漢字は飛鳥時代の頃に作られた国字で、字形のとおり、秋に花が咲くことを表している。中国で出来たの字は「かわらよもぎ」のことで、音読みはシュウである。十一世紀末から十二世紀にかけて成立したと思われる字典『類聚名義抄(るいじゅみょうぎしょう)は「鹿鳴草」と記されている。山で牡鹿が鳴く季節になると、は花を咲かせる。古来よりは日本人に愛された花であり、『万葉集』に最も多く登場する植物である。
我がやどの萩花咲けり見に来ませいま二日 (ふたひ) だみあらば散りなむ
 これは『万葉集』巻八の一六二一の歌で、巫部麻蘇娘子 (かむなぎべのまそをとめ) が、大伴家持に宛てて送ったものだという。「うち (の庭) に萩の花が咲きました。見に来てください。二日もすると、散ってしまうでしょうから (急いでください)」と歌っている。

 萩は英語で Japanese bush clover という。

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