Thursday, September 22, 2011

Auream mediocritatem diligo

Auream mediocritatem diligo

word-for-word translation
The golden mean, I respect.

general translation
I respect the golden mean.

逐語的邦訳
黄金の中庸を、われ尊重す。
(われは黄金の中庸を尊重する。)

テンの金言。diligo は解釈に幅のある動詞。「好む、〜に喜びを感じる」といった語で、diligent 「勤勉な、絶え間なく取り組んでいる」の語源である。
黄金の中庸はギリシャ人からの受け売りで、たとえば、紀元前六世紀の七賢者の一人であるリンドスのクレオブルス (Cleobulus of Lindos) が、「極端は避けよ」と教えている。しかしリンドスの僭主のオリジナルのアイディアというよりは、より広く、しかも古くから、中庸の徳については考えられていたらしい。クレタ島 (Crete) のミノタウロス (Minotauros) の迷宮 (Labyrinth) の伝説では、名工ダイダロス (Daedalus) が息子のイカロス (Icarus) に、低すぎて海のしぶきがかかってもいけないが、高すぎて太陽の熱が熱すぎてもいけないので、その中間を飛べと忠告している。イカロスは空を飛んで気分がよくなると父親の忠告を忘れ、高く高く舞い上がっていったので、太陽の熱で膠が溶けて、翼がはがれ、突然翼を失った飛行機のように落下してしまう。

 アリストテレスの時代になると人間の精神について中庸を説くようになる。アリストテレスによると、精神の中庸こそが美徳である。たとえば、行き過ぎれば無鉄砲であり、少なすぎれば臆病だが、中間は勇気であると説く。

 同様のことは東洋でも説かれていて、インドの仏陀は紀元前六世紀に中正の徳を説き、中国の孔子は紀元前五世紀頃に、過ぎたるは及ばざるがごとしといったことを説いていた。

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