Saturday, December 30, 2006

assassin


assassin

--- Word DNA ---------------------------------------
ETYMOLOGY
Middle English, literally "hashish eater," from Medieval Italian, Medieval French, Medieval Latin, from Arabic hassassin "eaters of hashish", plural of hassass, made up of hasis "hashish".]

ARABIC ROOT
h-s-s- "to mow"

ENGLISH COGNATE
hashish

DERIVATIVES:
assassinate
assassination

外来語 (アラビア語語根 h-s-s- から)
アサシン
ハッシシ

------------------------------------ 言葉の遺伝子 ---
assassin

アラビア語の語根は h-s-s- で「刈る」こと。アラビア語の原義は「ハッシシ喰らい」で、ハッシシとは、「大麻」のこと。アラビア語で "ハッサッシン" のように発音するが、語尾の -in の音は、"ムジャヒディン" の語尾の -in と同様に、複数形をあらわす。"ムジャヒディン" (mujahedin) の単数形は"ムジャヒド" (mujahed) で、「聖戦士 (holy warrior)」の義であり、これと同様に "ハッサッシン" の単数形は "ハッサッシ" である。

ハッシシ (大麻、麻薬) は、「刈る」ことを指すアラビア語の語根 hss (h-sh-sh) からで、同源の英単語としては、hashish がある。

「大麻常用者」とはもともとシーア系ニザール派 (Nizari) の教団で、スンニー派側が命名した蔑称であろう。ニザール派は十世紀のファティマ朝で生まれ、やがて、レバノンからアフガニスタンの山岳部に山城を設け、セルジューク朝トルコや十字軍の要人を暗殺するようになる。ヨーロッパ人は、"ニザール" ではなく、"ハッサッシン" をこの教団の呼称として採用し、ラテン語を経由して西欧諸国語に波及していった。語頭の h- を省いたのはロマンス諸語を話す人々である。英語の初出は一二三七年頃で、the Assassins とあり、これに対応する和訳語は「暗殺教団」である。-in はアラビア語で複数要素だが、西洋人は assassin を単数の「暗殺教団員」と解釈していたことになる。ニザール派は一二五六年、モンゴル軍に無血開城して歴史の表舞台から姿を消した。

マルコ・ポーロ (Marco Polo, 1254-1324) がまとめた『東方見聞録 ( La Description du Monde )』にニザール派、暗殺教団、乃至、"大麻常用者" の尊士たる山の老人 (the Old Man of the Mountain) に関する記載がある。

この単語は「暗殺教団」から、宗教や麻薬とは関係がなくなり、その行為を行う者、即ち、「暗殺者、殺し屋、刺客」の意味になった。


On the night before they went out on a suicide mission to kill someone, the Assassins, the 12th century cult of holy warrior hit men, were given a taste of the Paradise that awaited.
命賭けの暗殺任務に就く前夜、聖戦士の刺客からなる十二世紀のカルト教団アサシンは、来るべき楽園の雰囲気を満喫していた。

Lincoln's assassin shot him in a theater, and was captured in a warehouse. Kennedy's assassin shot him from a warehouse, and was captured in a theater.
リンカーンの暗殺者は劇場で発砲して、倉庫で逮捕された。ケネディの暗殺者は倉庫から発砲して、劇場で逮捕された。

The first assassin's thrust came behind, not in front of him.
暗殺者の最初の一突きは、正面からではなく、背後からのものであった。

The light of the candle illuminated the face of the assassin.
蝋燭の明かりが殺し屋の顔を照らしていた。
「殺し屋」から、比喩的な用法として、「格上・上位の者をやっつける人」が成立した。
In her eleven year career, Coetzer has played in three Grand Slam semi finals; twice at the Australian and once at the French Open. She has been given the nickname 'The Little Assassin' by the media, partly because of her small stature but also because Amanda has an uncanny ability to upset players of higher ranking and status.
十一年のキャリアで、クッツァーはグランドスラムの準決勝に三回進出した。二度はオーストラリアオープンで、一度はフランスオープンである。メディアが彼女につけた愛称は「可愛い殺し屋」である。小柄なだけではなく、アマンダは小気味よくランキング上位の選手たち、格上の選手たちを料理するからである。
動詞は assassinate、行為・状況を指す名詞は assassination である。assassination の初出例は『マクベス』に見出せる。


Thursday, December 28, 2006

kowtow

中国語の「叩頭」から。皇帝に対して平身低頭し、九回の叩頭を行うことは中国の宮廷の儀礼の一つであった。一般用法としては、日本語の「土下座」に似ている。
英語の初出は十九世紀で、名詞「叩頭 (の礼)」から、後に動詞「叩頭する」になった。
Monkey, kowtowing violently, hastened to say, "There is no trickery about this."
< Alison Waley, Dear Monkey (西遊記) >
猿は、平身低頭して激しく叩頭しながら、慌てて言った。「騙そうなんて滅相もございません。
比喩的に精神状態を指す「追従的態度、ご機嫌取り」、あるいは、動詞で「こびへつらう」などの意味は英語になってから成立した。中国語や日本語にこの意味はない。
I won't kowtow to those inferior to me!
格下の連中の言いなりにはならないぞ。
中国の奇数は陽のシンボルで、九は、一桁では一番大きいな奇数であるから、吉とされている (eg. 九月九日は「重陽の節句」)。

kowtow
[18th c., borrowed from Chinese kou2 tou2 , literally, "knocking-head". The first sense in English is the "act of prostration and touching one's forehead to the floor or ground repeatedly (or nine times before the emperor in the Chinese tradition)." The figurative use "to fawn" or "obsequious manner" came out in the English-speaking world.]

中国音について
2 = 第二声

Tuesday, December 26, 2006

Semele

セメレはギリシャの酒神ディオニュソスの母親である。(See Dionysus)
As the son of Semele, Dionysus is a first cousin of Oedipus's mother, Jocasta, who in some traditions was also a grandchild of Cadmus.
セメレの息子であるディオニュソスは、いくつかの言い伝えによれば、カドモスの孫であるオイディプスの母親イオカステのいとこである。
この固有名詞はプリュギア語で大地母神を指すゼメローがギリシャ語に訛ったものであるらしい。もしそうだとすると、「地、土」を指す印欧祖語と関係があることになる。

Semele
[Perhaps from Phrygian Zemelo, the name for their goddess of earth. If so, this word would be related to PIE *dhghem- "earth." See bridegroom. ]

Tuesday, December 05, 2006

Dionysus

古代ギリシャの酒の神「ディオニュソス」は、外来の神格である。ディオニュソスは、作意を持たず、素朴で、直情的で、ありのままの豊饒な自然をそのまま表現するワイルドな神であるという点で、オリュンポス (Olympus) の神々とは異なっている。天なるゼウス (Zeus) の息子ではあるが、母親はカドモス(Cadmus) の娘、即ち、人間のセメレ (Semele) で、オリュンポスの十二神に数えられることはまれであった。だからといってマイナーな神かといえば、そうでもなく、ニーチェに限らず、アポロン (Apollo) と同等の重要な神だと考えている人も少なくないだろう。「ディオニュソス」は「二度生まれた者」を意味するらしいが、おそらく、それは以下の神話からのこじつけであろう。

ゼウスがテバイ (Thebes) の王女であるセメレに恋をして、高貴な人間の姿で夜這いしていると、やがてセメレは懐妊した。嫉妬に狂うゼウスの妻のヘラ (Hera) は、老婆の姿でセメレに会い、相手が本当にゼウスであるのかどうか確かめなければならないと吹き込んだ。疑心暗鬼となってセメレは、翌日の夜にゼウスが訪ねて来た折、何をお願いしても拒まず答えるという誓いを立てさせた上で、「本当のお姿をお見せくださいませ」と願い出た。それはゼウスを困惑させる要望であった。なぜなら、死すべき者 (人間) は、神の正体を目にした途端に、死ななければならないからである。ゼウスはその場をしのごうとするが、セメレは執拗にせまった。誓いを破るわけにもいかず、ゼウスは正体を明かし、天となって、稲妻を走らせた。稲妻はカドモスの王宮を直撃し、母体のセメレは即死し、胎児が流れ出た。胎児は月足らずだったが、父親がゼウスで神の血を引いていたから、死ぬことがなかった。ゼウスは我が子を救い上げ、自らの太股に縫い込んだ。この神話に従えば、ディオニュソスはまず、母親から生まれ、その後、父親の太股から生まれたことになり、要するに、「二度生まれた者」なのである。

プリュギア語 (Phrygian) の「天 (神) の子 (Diounsis)」からという説もある。この単語の dios 「天、神」はギリシャ語の「ゼウス」と同系であり、これに「子 (unso)」がついて成立している。ノンフィクションとして扱えば、ディオニュソスは、アナトリア半島 (現代ではトルコ) のプリュギア (Phrygia) か、その隣国のリュディア (Lydia) の出身である。(あるいは、もっと起源は古いのか?)

一説によると、ゼウスが嬰児ディオニュソスを託したのがニンフのニューサ (Nysa) であったことから、「ゼウス・ニューサ」が語源であるともいう。おそらく、語源については、比較言語学者よりもギリシャ神話学の研究者が熱心に探求しているが故に、上記のような様々な説が飛び出してくるのだろう。

ディオニュソスがやってきたとき、既存のディオニュソス風の原始的な宗教がとうの昔からギリシャにあったに違いない。人は類似する考え方には共感を持つが、対照的な考え方は受け入れないものである。従って、都市部におけるディオニュソス教の受け入れには抵抗が起きたが、農村部では受け入れられて、信仰されるようになった。この点でディオニュソスは田舎っぺの神様ということになるだろう。ディオニュソスの祭事は、幾つか知られているが、田舎のディオニュソス祭 (小ディオニュシア / Rural Dionysia) と都のディオニュソス祭 (大ディオニュシア / City or Great Dionysia) があり、後者は比較的新しいものと想定できる。

田舎のディオニュソス祭は葡萄の収穫を祝う秋の行事だった。葡萄を栽培してワインを造るアッティカ地方の村では、酒を酌み交わし、歌い、踊り、芝居や行列を見て楽しんでいた。行列のメインは、山羊か鹿かはっきりわからないが、獣の姿に仮装した人々がパロス (男根柱 / 英 phallus) を担ぐものであった。ディオニュソスは植物にせよ、動物にせよ、人間にせよ、一口で言えば、生命を生み出す根源的エネルギーの象徴なのだろう。

ディオニュソスのシンボルは、松ぼっくり (pinecone)、蔦 (ivy)、葡萄の蔓 (vine)、そして、葡萄酒 (wine) であり、様々な獣として顕現するが、主に山羊の姿が多かった。

エウリピデス (Euripides, 485?-406? BC) が書いた物語は、いうまでもなく、「山羊の歌 (ie 悲劇)」の一つで創作物にすぎないが、『バッコスの信女 (The Bacchae)』は、ディオニュソスとその信者の様子を再現する手助けになるだろう。

アジアで成功を収め (= 酒を普及させて)、取り巻きの女たちを引き連れてテバイに戻って来たディオニュソスが目にしたものは、信仰される自分ではなく、迫害される自分であった。セメレの三人の姉妹、ディオニュソスのおばたちや、統治者のカドモスの孫、ディオニュソスのいとこペンテオス (Pentheus) は、セメレの懐妊はゼウスによるものではなく、セメレの子ディオニュソスは神ではないといって、その信仰を禁止していた (もしかすると、現実に禁酒法を制定した統治者がいたのかもしれない)。そこでディオニュソスは、おばたちを狂乱させ、町の他の女たちと共に森に追い出した。女たちはある日、鹿皮で身を包み、蛇を帯にし、頭に蔦の冠をのせ、手に杖をもって、牧場にあらわれ、はじめはオルギー (狂乱の儀式 / 英 Orgy / ディオニュソスは夜昼かまわず、酒を飲み、歌い、踊り、女と交わる) で疲れ切って眠っていたが、牛の鳴き声に目覚め、杖で岩を叩いて清水を湧き出させ、地面を叩いて葡萄酒を湧き出させ、牡牛や仔牛に襲いかかって、素手で次々に引き裂き、肉を生のまま食べた。女たちはそのあと、子供たちをさらって山に戻っていった。

ペンテオスの母親アガウエー (Agave) をはじめとするあの女たちには神がついていて、逆らわない方がよい、と牧人はペンテオスに進言するが、ディオニュソスを頑として認めようとしない王は、信女たちを掃討しようと出兵を命じる。捕らえられて王宮にいたディオニュソスは、神に逆らうのはやめたらどうだというが、王はディオニュソスをただの人間だと思い込んでいるので鼻で笑って相手にしない。そこでディオニュソスは、女たちに気づかれないように女たちの様子を覗き見させてやる、という。この提案はペンテオスの好奇心を擽った。

ペンテウスが山中で狂乱の女たちを木陰から見ていると、もっとよく見たくはないかとディオニュソスが唆し、巨木にのせて、木を空高く突き上げた。そこでディオニュソスは姿を隠し、われを信じぬ者がいるぞ、こらしめてやれ、と女たちに知らせる。狂乱の女たちは、王に向かって石や杖を投げ。それから、木を根こそぎ引っこ抜いて王を地面に落とし、腕や脚を引きちぎって殺害する。先頭に立ったのは、王母のアガウエーである。狂乱のアガウエーは、自分たちが武具を使わずに素手で獅子を討ち取ったものと思いこみ、息子の生首を杖に刺して、凱旋する。忍耐辛い父親、老人となっていたカドモスだけが娘を正気に戻すことができた。カドモスがディオニュソスに、何故、母親が息子を殺すような惨いことをさせたのかと問えば、はじめから受け入れていれば、このようなことにはならなかったのだ、神は侮蔑されれば、黙視しないものだ、と答えた。神ともあろうものは、人間と異なり、寛大な心があるのでは、と問えば、これはゼウスの御意であり、運命なのだ、といって姿を消す。

エウリピデスがこのストーリーによって示したかったのは、理性よりも、本能の方が優ることもありうる、ということだったのかもしれない。酒は理性を削り、本能を剥き出しにさせる。たかが知れた人間の小賢しい知惠に依存してせこせこと生きるよりも、神からの贈り物である酒に身を委ね、気楽に幸福感を満喫する生き方も、人間にはあっていい。ディオニュソスは、世界のはじまりには黄金時代があったことを信仰者に思い出させる神である。この「山羊の歌」が公演されたのは、マケドニア (Macedonia) であって、アッティカ ----- もっと広く、ギリシャといってもいいが ----- ではない。理性や知識、文明の枠組みを胡散臭いものと見ていたエウリピデスは、アテナイ (Athens) では眉唾ものと見られていたらしく、居心地の悪さを感じて、マケドニアに移り住んでいたのである。

「山羊の歌」は都のディオニュソス祭の催し物であった。都の、即ち、アテナイのディオニュソス祭は、紀元前六世紀の僭主ペイシストラトス (Pisistratus) の治世にはじまったと考えられている。春分の頃に行われたこの祭の四日目から六日目までは主に「山羊の歌」と称される三部作 (ときには、四部作) の「悲劇」と、サテュロス劇 (satyr play) の公演があった。この祭は全ギリシャから観光客を集めるほど盛大なものであったが、奴隷にも暇が出され、自由が与えられていた。ペイシストラトスに何らかの政治的な意図があったことは確かだが、はっきりとはわからない。

大ディオニュシア以前に、その起源となったと思われる立春の頃のお祭りにアンテステリア祭 (Anthesteria) と呼ばれるものがあったが、そのお祭りでは、初日に樽開けがあり、二日目には、行列や早飲み競争などを行っていた。仮装パレードは海から戻ってくる神々を表現していたが、牡牛の姿のディオニュソスはこのパレードの中で結婚する。三日目は、死者の魂や黄泉の国の悪しき存在が地上に戻って来る日であった (季節の変わりに目に起こるこの現象は日本のお彼岸やケルト由来のハロウィンとどこかで繋がるのかもしれない)。ここで注目されるのは、生命の誕生 (ディオニュソスの職域) と死の関連性を見る古代ギリシャ人の発想である。紀元前五世紀のギリシャ人自身、ヘラクレイトス (Heraclitus) も、ディオニュソスとハデス (Hades) は同一である、といった主旨のことをといっているし、パロス崇拝はヘルメス (Hermes) でも見られるのだが、ヘルメスもまた、魂の運び屋として死と関連づけられていた。

英語の形容詞には、Dionysian「ディオニュソスの、ディオニュソスを信仰している (of, related to, or devoted to the worship of Dionysus)」 と Dionysiac 「ディオニュソス的な、熱狂的な、乱痴気騒ぎをする、酒池肉林の (frenzied or orgiastic)」がある。ただし、Dionysian と Dionysiac の区別は、必ずしも上記のようになるとはかぎらず、共に「ディオニュソス教の」と訳すこともできる。
The Dionysiac reveller sees himself as a satyr,
ディオニュソスのように飲んで浮かれている者は自分をサテュロスと見なす。

Athenian Old Comedy was in some way related to the Dionysiac cults.
アテナイの古い喜劇はディオニュソス教の祭儀とどこかで繋がっていた。

The climax of the Dionysian rite in Euripides' Bacchae is the sparogmos and the omophagia, tearing wild animals to pieces and comsuming their raw flesh, still warm with blood.
エウリピデスの『バッコスの信女』にあるディオニュソス教の儀式のクライマックスは、スパログモスとオモパギア、即ち、野生の動物を八つ裂きにして、血のぬくもりがさめぬうちにその生肉を食すというものである。

As you know, the Greek drama was originally the satyr or goat plays of the Dionysian cult.
知ってのとおり、ギリシャ劇はもともとディオニュソス教の祭儀であるサテュロス、つまり、山羊の劇でした。
異名はバッコス (Bacchus) という。

Dionysus
[Latin from Greek Διονυσος ( Dionysos. ) Origin uncertain.]

See also tragedy

Monday, November 27, 2006

tragedy

 古典ギリシャ語「山羊の歌 (tragoidia, or goat song)」から。命名に関して、一般には次の二つの説明がある。劇を演ずる役者が山羊皮の衣裳を身に着けていたから、という説と、もう一つは、紀元前一世紀のローマの詩人ホラティウス (Horace) が『詩論 (Ars Poetica)』に書きのこしたもので、合唱 コンテストの優勝賞品が山羊だったからという説である。
 「山羊の歌」は古代ギリシャの酒の神ディオニュソスの信仰と関係がある。(See Dionysus) ディオニュソスは、山羊をはじめとして、様々な獣として顕現するが、その思想は動物を神と見なす原始宗教の名残であろう。アイヌ人も熊をはじめとして、主に食用となる動物や魚類を神と見なしていたから、原始宗教には共通の発想があるのかもしれない。田舎のディオニュソス祭やアンテステリア祭には行列があったが、「山羊の歌」はそこから発展したものなのかもしれない。行列で人々は山羊、あるいは、鹿などの皮を身に、仮面を顔につけ、祭のご馳走 --- 「ご馳走」といっても生のまま食していたようだが --- となる獣を神と見なし、自分たちを従者と見なしていたにちがいない。アンテステリア祭の進化した形式である大ディオニシアにおいて演劇となった「山羊の歌」の最初期の形態は、一人の主役と十二人の合唱団 (コロス) によって行われていた催し物であった。大ディオニシアで主役に従うコロスは半人半獣のサテュロス (Satyr) だったのだろう。サテュロスは、後世には概ね繁殖力のある山羊の姿で表現されているから、オリジナルも山羊の姿であったのだろう。唄、仮面、宗教色といったキーワードで「山羊の歌」は日本の能と繋がるものがある。
 ディオニュソスは、誕生秘話自体が「山羊の歌 (ie 悲劇)」 であった。母親のセメレは、知りたいという欲求、自分が自分であることを全うしようとした運命によって、破滅した。(See Dionysus) 知識欲が人間に害をもたらすというのは、聖書と類型の発想である。
 紀元前五世紀のアテナイの劇は、一週間あったお祭りの期間のうち、四日目から六日目までの三日間が公演日であり、一日につき、同一作者による四作ずつの劇を演じるならわしがあった。四作のうちはじめの三作は、「山羊の歌」で、とりを飾っていたのが、滑稽なサテュロス劇 (satyr play) である。「山羊の歌」には大団円の劇もあったようだが、(おそらく、時代が進むにしたがい、) 主人公の深刻な運命を描くようになっていった。一対十二の合唱形式を二対十二にし、役者二人の対話を中心に物語が進行する形態に仕立て上げたのは、アイスキュロス (Aeschylus, 525-456 BC) である。アイスキュロスはまた、三部作 (trilogy) 上演法を確立させてもいる。
 「山羊の歌」を催す劇場は、当初、アッティカ (Attica) 地方のディオニュソスの神殿に隣接していたが、次第にアテネ人は植民地にも劇場を建設していった。古代の劇場関連用語は、姿を変えて現代英語になっている。「オーケストラ (orchestra)」は、そもそも悲劇の合唱団 (コロス) が歌ったり演じたりする舞台前の円形 (劇場によってはほぼ半円) の舞踏場オルケストラ (orkhestra) のことであった。「シアター (theater)」はギリシャ語ではテアトロン (theatron) であるが、オルケストラを扇状に囲む観客席のことを指していた。石でできている収容力一万四千人以上の観客席は、内側が低く、外側にいくほど高くなるという、現代のスポーツ競技場でも採用されている形に建造されていた。「シーン (scene)」は、演出の準備をする小屋 (楽屋) を指すスケネー (skene) からきた言葉である。
 「コーラス (chorus)」は、オルケストラで踊ったり歌ったりする十二人の舞唱団コロス (khoros) に由来している。コロスは、精神的・思想的・宗教的背景を歌ったり、二派に分かれて、交互に対立する感情を歌ったり、団長が代表で舞台上の主人公と歌で対話を交わしたりすることもあった。
 役者やコロスの面々は仮面を付けて劇を演じるのだが、時代が進むに従って役者の数は増えていった。演じるのは男だけで、一人の役者が仮面や衣裳を取り替えて、一つの劇で数役演じるのが普通だった。二人の役者を三人に、十二人のコロスを十五人に増やしたのはソポクレス (Sophocles, c496 - 406 BC) である。ソポクレスの例から考えるに、戯作者は脚本家であると同時に、演出家でもあった。
 「人間の苦難において、著しいのは運命のあるがままの暴政である (Of all human ills, greatest is fortune's wayward tyranny.)」とソポクレスは『アイアス (Ajax)』に書いているが、詩人たちは、現実の鏡となる「山羊の歌」において、主人公に過酷な運命を背負わせている。
 ソポクレス作の『オイディプス王 (Oedipus the King)』は、一本まるまる現存している。この物語は、舞台がテバイ (Thebes) の王宮、劇中の時間の経過が一日に限定されていて、ストーリー展開が緊張感を漲らせていることから、アリストテレスが悲劇の模範としたものである。幕が上がると --- とはいえ、古代の劇場に幕はなかったが --- つまり、劇がはじまると、まずテバイの悲惨な国状の説明がある。(英訳版は Project Gutenberg所蔵、 F. Storr の1912年版)


PRIEST:
A blight is on our harvest in the ear,
A blight upon the grazing flocks and herds,
A blight on wives in travail...
司祭
不吉な呪いが麦穂の収穫を襲い、
草を食 (は) む家畜の群を次々に襲い、
出産する女たちにも降りかかっています・・・


 そこに、アポロン (Apollo) のお告げ携えて、デルポイ (Delphi) からクレオンが帰って来る。


CREON
Banishment, or the shedding blood for blood.
This stain of blood makes shipwreck of our state.
クレオン
流刑、若しくは、流血には流血を、とのこと。
この血の染みこそ我が国の災いなのでございます。


 オイディプスが一つ一つ質問して、先王ライオス (Laius) が殺害されたこと、その下手人が未だに裁かれていないこと、捜査を妨げたのはスピンクス(Sphinx) が現れて、謎かけの呪いをかけたからだということが判明していく。スピンクスの謎かけを解いたのはほかでもないオイディプス自身である。オイディプスがライオス王亡き後のテバイの王になれたのは、スピンクス退治の功績によるものだった。スピンクスの謎かけ自体は劇中に登場しないが、当時の観劇者たちは誰でもそのなぞなぞと答えを知っていただろう。でなければ、同時上演のサテュロス劇で明らかにされいたにちがいない。ともかくソポクレスは、観劇者たちが知っているか、あるいは、知り得るエピソードを語らず想起させるだけに留めるという手法によって、メインプロットの緊張感を高めていく。オイディプスは先王を殺害した犯人を捕まえると決意する。
 オイディプスがクレオンに頼んで呼び出した盲目の予言者テイレシアスが舞台上に現れても、王の要請には応じずに、「知っていることは口に出せない」という。なぜなら、秘密を明かすことは己の不幸となり、それが即、王の不幸となるからである。


TEIRESIAS
Thou blam'st my mood and seest not thine own
Wherewith thou art mated...
テイレシアス
陛下はわたしの意向を責め立てますが、
ご自身を追い詰めているご意向をご存じないのです。


 この予言者の台詞は、デルポイの信託所に掲げられていた「汝自身を知れ (Gnothi Seauton, or Know Thyself) を想起させる。予言者の態度 (mood) に激怒したオイディプスは「お前こそ先王謀殺一味の仲間であろう」とまでいう。すると、予言者は王に真犯人が誰なのかを伝える。


TEIRESIAS
...Thou art the man,
Thou the accursed polluter of this land.
テイレシアス
・・・陛下こそその人物。
この国をけがしている呪われし者。


 当然、王は予言者の言葉を受け入れないが、予言者は怯まない。


TEIRESIAS
Must I say more to aggravate thy rage?
テイレシアス
激怒を増しますこと、承知の上で
申し上げなければならないことが他にもございます。

OEDIPUS
Say all thou wilt; it will be but waste of breath.
オイディプス
思う存分申せばよかろう。
どうせ息の無駄遣いになるばかり。

TEIRESIAS
I say thou livest with thy nearest kin
In infamy, unwitting in thy shame.
テイレシアス
それでは申し上げますが、陛下は、破廉恥にも、
羞恥の呵責もなく、近親者とめおとになられておられます。

OEDIPUS
Think'st thou for aye unscathed to wag thy tongue?
オイディプス
好き放題ほざきおって、ただでは済まんぞ。

TEIRESIAS
Yea, if the might of truth can aught prevail.
テイレシアス
結構でしょう、真実の力に勝るものがあろうものなら。

OEDIPUS
With other men, but not with thee, for thou
In ear, wit, eye, in everything art blind.
オイディプス
お前など、お前以外の誰が見ても、
耳も、目も、知惠も働かない、完全な不具にすぎぬわ。

TEIRESIAS
Poor fool to utter gibes at me which all
Here present will cast back on thee ere long.
テイレシアス
なんと哀れな、わたしに対するあざけりは、
間もなく、ここに集うみなの口から
そのままご自身へと浴びせられることになるでしょう。

OEDIPUS
Offspring of endless Night, thou hast no power
O'er me or any man who sees the sun.
オイディプス
終わりなき夜の倅よ、お前の力など
余に対しても太陽を目にしている
他の者たちに対して、無力なのだ。

TEIRESIAS
No, for thy weird is not to fall by me.
I leave to Apollo what concerns the god.
テイレシアス
まこと力はありません。陛下の数奇な運命はわたしによって
もたらされるのではありません。アポロンの御心は
かの神にお任せしています。

OEDIPUS
Is this a plot of Creon, or thine own?
オイディプス
クレオンの企みだな。でなければ、お前自らの企みだ。

TEIRESIAS
Not Creon, thou thyself art thine own bane.
テイレシアス
クレオン様のお企みではなく、
陛下御自らが御自らの災いの源なのです。


 このエピソードは様々な点で注目に値する。第一に、古代アテネ人にとっては真実が絶対的基準であったこと、第二に、真実が絶対的基準にもかかわらず、地上の出来事は天上界に支配されていること、そして、第三に、己を知ることが己の破滅に繋がるという否定的人生観があったことである。もし、己を傷つけられるのは己だけであるという因果応報論にも通じる自己否定観が、社会のメンタリティーとして定着していなかったら、この劇は評価されず、作者亡き後はすぐに散逸して、後世に遺らなかっただろう。そして、真実が絶対的基準でなかったら、古代ギリシャに科学に対する関心と興味は興らなかっただろう。また、ソポクレス亡き後の数世紀後に発生するストア学派の思想は、すでにこの頃からあったといってもいい。ストア学派は謙虚さを推奨したが、更に数世紀後のイエスはそれを踏襲し、「偉くありたい者は仕える身となりなさい」(マタイ二十章二十五節参照) と言った。己自身を知る者は謙虚である。オイディプスのストーリーが世界の遺産となったのは、物珍しい深遠さによるものではなく、人間精神を映す鏡だからだろう。
 劇が進行していくと、オイディプスは、自分が実父とは知らずに実父を殺害し、実母とは知らずに実母と結婚したことを、自ら見出すことになる。ある一つの考え方によれば、オイディプスは、生まれたばかりの赤児であった自分を棄てた実の父親に憎悪をぶつけて自己弁護してもよさそうなものだが、そうはしない。この劇が感動を誘うのは、オイディプスが高潔だからである。"山羊の歌"の一途な主人公は高潔であったり、純粋であったりするがために破滅していく。
 以上、三大"山羊の歌"作家のうち、ソポクレスの『オイディプス王』を見てみたが、そこに描かれているのは、人が「自分で自分の目玉をくり抜くことになる (自分で自分の首を絞めることになる)」不幸である。最初に誰が訳したかはわからないけれども、これを和訳語では「悲劇」と表現する。英語では十四世紀初出で、当初は古代ギリシャの「山羊の歌」のようなドラマを指していたが、十六世紀に入ると現実に発生した「惨事、災難 (a disaster)」の意味を生み出した。語義「現実の悲惨な出来事、不幸な状況」は、悲劇と現実の惨事が重なるアナロジーで成立した。一口に「悲劇」といっても、様々なレベルがあり、突発的に甚大な被害をもたらす天災、事故、犯罪といったものから、個人的な不運・不遇までを指す。


The amazing thing is that though we cannot stop the ravages of nature we have certainly been able to minimize the tragedy associated with these violent weather events.
自然の猛威を止めることはできないにせよ、天災が引き起こす惨事を確実に最小限におさえられるようになったことは、素晴らしいことである。

How much do you know about the 9-11 tragedy?
9-11の悲劇についてどれくらい知っていますか。

Every reader could relate a tragedy that occurred
directly because of the use of alcohol.
読者各位は飲酒が直接の原因となって起きた悲劇をご存知でしょう。

All women become like their mothers. That is their tragedy.
< Oscar Wilde >
女は必ず母親に似る。それが女の悲劇である。

This world is a comedy to those that think, a tragedy to those that feel.
< Horace Walpole, letter to Anne, Countess of Upper Ossory, August 16, 1776 >
この世は、考える者にとっては喜劇であり、感じる者にとっては悲劇なのです。


 形容詞は tragic、「悲劇作者、悲劇俳優」は tragidian、「悲劇女優」は tragedienne、「悲喜劇」は tragicomedy という。「悲劇の研究 (the study of tragedy)」といった用法の tragedy は、個別の劇を指すのではなく、演劇の一分野 (a genre) としての「悲劇」を指す。


tragedy
[Middle English, borrowed from French, from Latin, borrowed from Greek tragoidia "goat song" (tragos "goat" & oide (See ode)). Why so called is uncertain. The "goat song" may have been originally a procession of the Dionysian ritual in the prehistorical times, which people pretended to be Satyrs, the attendants of Dionysus (an animal sacrifice, probably especially a goat,) wearing goat-skin garments and masks, drinking, singing and dancing. In the 5th c. BC, most of the "goat songs" in the Great Dionysia in Athens were the unhappy-ending plays, and the word was thus defined as so. The extended sense "really-happened. or really-happening, sorrowful event; unfortunate situation; disaster, " first recorded in the 16th c. in English, was formed by analogy.]

Wednesday, November 22, 2006

palinode

 「以前の詩を撤回する詩、改詠詩、改める歌 (a poem or song retracting something in a previously written one)」が英語の初義。初出は十六世紀末で、「前言撤回 (a recantation)」の意味に派生した。

 

The earlier Greek poet Stesichorus was struck blind after writing poems that disparaged Helen, the wife of Menelaus. As the myth goes, it was only after Stesichorus retracted his insults against Helen in another poem, Palinode, that his eyesight returned.
 古代ギリシャ初期の詩人ステシコロスは、メネラオスの妻であるヘレネを貶す詩を書いた後に失明した。伝説によると、その後に書いた改詠詩で、ヘレネに対する誹りを取り消しただけで、ステシコロスの視力は回復したのだという。

 この単語を構成している要素はギリシャ語の palin 「再び、戻って」と aoide「詩、歌」である。前半の要素を有する単語には「書いたり消したりできる紙、羊皮紙 ( palimpsest)」や「回文 (palindrome)」や「輪廻転生 (palingenesis)」がある。

palinode
[16th c., borrowed from Late Latin, borrowed from Greek palinoidia (palin "again, back" & oide (See ode )]


See ode

Monday, October 23, 2006

Indo-European

 印欧語族の比較言語学は、一七八六年二月二日にインドのカルカッタ(Calcutta) にあったアジア協会 (Asiatick Society) における、「オリエントの」ジョーンズこと、ウィリアム・ジョーンズ卿 (Sir Willian Jones) により発表され、今日ではいたるところで引用されている、研究成果に端を発している。


The Sanskrit language, whatever be its antiquity, is of a wonderful structure; more perfect than the Greek, more copious than the Latin, and more exquisitely refined than either, yet bearing to both of them a stronger affinity, both in the roots of verbs and in the forms of grammar, than could possibly have been produced by accident; so strong, indeed, that no philologer could examine them all three, without believing them to have sprung from some common source, which, perhaps, no longer exists.
梵語は、その古さが如何ようなものであれ、驚くべき構造を有しています。ギリシャ語よりも完璧で、ラテン語よりも豊富であり、いずれにもまして精巧であり、しかも、動詞の語根においても、文法の形式においても、太古に偶然できたとは思えないほどに、顕著な類似性を有していて、もはや、どんな言語学者であれ、今では、おそらく、もう存在していない、ある共通の源から発していることを信じずには、これら三つの言語の研究を行うことはできないでしょう。


 ラテン語からフランス語やイタリア語やスペイン語が生まれたことは、ヨーロッパでは、以前から知られていたので、梵語、ギリシャ語、ラテン語、そして、ジョーンズ卿がこの後に言及した他の言語、ペルシャ語やゴート語などを含めた比較研究が行われるようになった。
 一八一六年、ドイツの言語学者ボップ (Franz Bopp) が、梵語、ラテン語、ギリシャ語、ペルシャ語、ゲルマン語派の動詞の比較研究を発表 (On the system of conjugation of the Sanskrit language, in comparison with those of Greek, Latin, Persian, and Germanic)。一八一八年、デンマークのラスク (Rasmus Rask) が、ゲルマン語派とラテン語、ギリシャ語、スラブ語派、バルト諸国語の関係を探った研究を発表 (Investigation on the Origin of the Old Norse or Icelandic Language)。一八二二年、ドイツのグリム (Jacob Grimm) が、動詞活用の母音の変化 (ablaut: e.g. sing - sang- sung / drive-drove-driven) を扱った『ゲルマン語の文法 (Germanic Grammer)』第一巻第二刷を発表。グリムの研究成果によって、ラテン語の p- は、英語やドイツ語の f- (eg. pater - father - Vater) に対応し、ドイツ語の t- は、英語の d- (e.g. tun - do) に対応していることなどが判明した。比較言語学界では、これをグリムの法則 (Grimm's law) と呼ぶ。ゲルマン語派の音韻変化において、グリムの法則では説明しきれないものを補っているヴェルナーの法則 (Verner's law) もある。
 一八五〇年、ドイツのシュライヒャー (August Schleicher) が、アルバニア語を、一八七七年にはドイツのヒュプシュマン (Heinrich Hübschmann) が、アルメニア語を、それぞれ独立したブランチではあるものの、インド・ヨーロッパ語族に属すると発表。更にヒッタイトの粘土板が発掘され、フロズニー (Bedrich Hrozny) によって解読されると、アナトリア語派が、更に、中央アジアからトカラ語派の仏典が発掘されると、トカラ語派も印欧語族に入ると断定された。
 ダーウィニズムの影響を受け、印欧語族の系統樹理論 (Stammbaumtheorie in German: family-tree theory) の基礎を作成したのはシュライヒャーであり、図解された言葉の「家系図」は一八五三年に発表された。
 ほぼ百年がかりで、データの収集と分析に心血を注いだ無数の学者たちによって、遂に、比較言語学は「今では、おそらく、もう存在していない、ある共通の源」を理論上再建できるまでに成長したのである。そして、完成したのが、印欧祖語 (Proto Indo-European) である。
 残念ながら、その存在を確認できる考古学的資料は未だに発見されていないが、比較言語学者たちの多くは、その話者である民族が居住していたのは、紀元前四〇〇〇年頃から紀元前三〇〇〇年頃までの黒海北岸の平原地帯 (north steppe shore of the Black Sea)、つまり、現在のウクライナ (now, Ukraine) だと想定している。動植物は気候や環境によって異なるので、動植物に関する語彙を調べることによって、場所が特定できたのである。
 印欧語族 (Indo-European family of languages) は、アルバニア語派(Albanian)、アナトリア語派 (Anatolian)、アルメニア語派 (Armenian)、バルト語派 (Baltic / スラブとまとめて「スラブ・バルト」とすることもあり)、ケルト語派 (Celtic)、ゲルマン語派 (Germanic)、ヘレニック語派 (Hellenic / ギリシャ語)、インド・イラン語派 (Indo-Iranian / 二つを分けて数えることも)、イタリック語派 (Italic)、スラブ語派 (Slavonic / バルトと一緒にまとめることも)、トカラ語派 (Tocharian) によって構成されている。この語族に入る言語はどれも屈折文法で、名詞と形容詞の性・数・格の活用や動詞の法・時制・人称の活用を有している。
 比較言語学は文法の類似性と音韻対応を探って、国語Aと国語Bの血縁関係を調べる学問である。各単語の血縁関係には縦の繋がり、つまり、親言語から子言語に引き継がれた派生 (derivation) もあれば、横の繋がり、つまり、同時代の国語Aから国語Bに、国語Bの発音形式によって借用 (borrowing) されることもある。借用語が多いのと、血縁関係があるというのは別次元の話で、例えば、「アップル」、「ブラネット」、「トマト」、「カンガルー」、「コーヒー」、「カラオケ」、「タトゥー」などといった多数の単語で対応が見つかるからといって、日本語が西洋語と同語源かというと、そうはならない。それらの単語は、第一次資料、即ち、その国語で記されているテキスト (または、音声データ) で初出例を割り出し、その時代背景や言語的背景を再構築することによって、派生か、それとも、借入か、あるいは、その国語内の造語かが判明する。派生の立証には日常生活語彙における広範な音韻対応が認められなければならない。
 日本語と印欧語族の間には文法的差異も大きい。例えば、「馬が走る」という日本語文は、馬が一頭なのか、二頭以上の複数なのか明示しないが、英語では "a horse runs / horses run" で、二通りの言い回しがあり、一頭なのか、複数いるのかが明示される。このことは言語によるイメージ再現に差異をもたらす。明治三十一 (一八九八) 年、小泉八雲 (Lafcadio Hearn) は、「蛙」というエッセーを発表して、芭蕉の句「古池や蛙飛び込む水の音」を英訳しているが、八雲は、蛙が複数いて、ぽちゃんぽちゃんと次々に飛び込んでいくさまをイメージしている。


Old pond -- frogs jumped in -- sound of water.



 動詞の活用においても、日本語は後続の語の有無や性質によって機能的に活用するのに対して、英語には機能 (法や時制) のみならず、人称での活用もある。現代英語は孤立文法化が進んでいるので、直説法現在形単数の -s だけがのこっているが、古典を読むにはこの知識を持っておいた方が良い。例えば、古語の活用語尾 -st は、二人称単数用であった。


The forward violet thus did I chide:
Sweet thief, whence didst thou steal thy sweet that smells,
If not from my love's breath?
< W. Shakespeare, Sonnet (XCIX) >
こうして早咲きの菫にわたしは愚痴る
おしゃれの盗人よ、我が恋人の吐息でないなら、
お前はどこからその芳しさを取ってきたのだ。


 ドイツ語の Was tust du? (tust tun "to do" の直説法現在二人称単数形 / What do you do?) からも、英古語の -st がドイツ語と関わりがあることが推理できる。因みにドイツ語の三単現活用は、英古語の -th に対応している (e.g. er tut : he doth)。
 アナトリア語派内の二カ国語、象形文字ルウィ語とヒッタイト語の比較研究をすることは、資料も入手できないし、入手したところでまったく読めないので、筆者には不可能なことであるが、ドイツ語と英語の比較ならある程度までできる。ドイツ語には定形二位の法則として知られる文法があり、それは英文法にも投影されている。例えば、「補語 + 定形 + 主語」の文型がドイツ語にはあり、それに対応する英語の文型もある。


Nachts heulen die Wölfe. (C+V+S)
夜には吠える、狼たちが。(狼は夜吠える)

Here comes the circus. (C+V+S)
ここに来ている、サーカスが。(サーカスが来ている)


 英文の "quotation," says someone 式の文構造もドイツ語と同じである。


Er sagt, daß er nicht kommen kann.
彼は来れないと言っている。
(He says that he can't come.)


 上の独文の主動詞は sagt (sagen "to say" の三単現形) である。補足的に付け加えておかなければならないのは、従属文では、定形後置の法則があるということである。上の文の場合は、kann (kännen "can" のの三単現形) が、従属文の定形である。この文は次のように言い換えることができる。


Daß er nicht kommen kann, sagt er.



 従属文は主語 (上の文では er "he") と同じく一単位と数えるから、二番目には主動詞がくるのである。この倒置は間接話法でも用いられている。


"Ich kann nicht kommen," sagt er.
「私は行けない」と彼はいう。
("I can't come," says he.)



 英文では、says he の語順にしなければならないというルールはないけれども、語順を変えずに逐語訳するだけで、独文は英文になる。もちろん、すべての文型で語順が同じわけではないが、こういった一つ一つの発見が比較言語学の魅力であろう。
 「印欧 (Indo-European)」という比較言語学用語は、十九世紀初頭にドイツ語から借用されたものである。東はインドから西はヨーロッパまでの広い地域で話されている言語群のことであるが、ドイツの言語学者の一部は「インド・ゲルマン (Indo-Germanisch in German: Indo-Germanic) と呼ぶこともある。
 地球上の人類の言語はいくつかの語族に分類できるが、他の語族と異なり、印欧語族は徹底的に研究されている。このことは印欧語族諸言語の文字獲得率 (文字を有する言語数÷全言語数) が極めて高く (実際、文字がないのは、印欧祖語、ゲルマン祖語、俗ラテン語などの再建された言語だけであろう)、アーリア人の合理的発想と科学に対する好奇心の強さを示しているといえるだろう。印欧語族を含めた文字を持つ諸民族の諸文明と、文字を持たない諸民族の諸文明は、比較しなければならない。優劣を判断するためではなく、差異を把握するためである。
 主観的になろうがなるまいが、主題に関係があろうとなかろうと、ここに書いておきたいのは、文字を持たない「原始的な」民族の人が不幸だとは限らず、逆に、文字を持っている「文化的な」民族の人が幸福に暮らしているとは限らないということである。少なくとも、「原始的な」人々は、「文化的な」人々よりも好戦的ではない。地球上で、核がどうのこうの、全体主義がどうのこうの、経済制裁がどうのこうの、と騒いでいるのは、「文化的な」人々だけである。文字を持たない「原始的な」人々は、目の前に困っている人がいれば助けるし、怪しく危険な雰囲気だったら、警戒して近づかないようにするだけである。文字を有する民族にとって、黄金時代は遠い過去の出来事になってしまっているのである。

Indo-European
[19th c., borrowed from German.]

private note
Contents - Section 1: Indo-European
(under this section)
centum languages
satem languages
Grimm's law
Verner's law
Tocharian
Hittite

Friday, October 20, 2006

encomium

encomium
 「賛辞、讃美、褒め言葉、激賞 (a laudatory composition; eulogy or panegyric)」、あるいは、具体的にその表明 (an expression of this) を指す。


The word Erasmus uses for praise, "encomium" is simply a Latinized form of the Greek word for a laudatory composition in prose or verse, originally denoting a song for athletic victors.
エラスムスが称賛を指して使っている言葉 encomium は、散文、もしくは、韻文によって作成された讃美を指すギリシャ語がラテン語化したものにすぎない。もともとは運動競技の勝者に捧げられる歌を指していた。


 オランダの人文学者エラスムス ( Desiderius Erasmus, 1466-1536 ) は、『愚神礼讃 ( Praise of Folly )』を書いたが、そのラテン語原題は、「幼稚性痴呆礼讃 ( Moriae Encomium )」である。encomium は、エラスムスの著作と共にイングランドに上陸したらしく、英単語は後期ラテン語からの借用語である。
 ギリシャ語原義は「称賛歌」で、原義的には、「祝い浮かれて、どんちゃん騒ぎして」である。

encomium
[16th c., borrowed from Late Latin, borrowed from Greek enkomion "laudatory ode, eulogy", literally meaning "in celebration or revelry". See also comedy.]

rhapsody

rhapsody
 十六世紀の英語初出例の意味は「一度に朗誦するのに適した形式の詩歌 (an epic poem weaven to be suitable for recitation at one time)」である。ギリシャ語の「縫う (rhaptein)」と「歌 (oide)」の合成語。古代ギリシャでは、叙事詩の「読誦する人、歌い手」を指す語から発展してきたものである。
 rhaptein の原語は *wrapye- で、リトアニア語の「ふるわす、ふるえる (virpeti)」や「まわす、まわる (verpti)」と同系であり、これらの単語は印欧祖語の「まげる、まがる (*werp-)」に由来している。日本語でも歌い方を表現するときには、「節をまわす」 といったり、「声をふるわせる」というから、発想が似ている。
 ギリシャ語をラテン語に借入したのは、キケロの友人であったローマ人伝記作家ネポースであり、直接的にはホメロスの『イリアス』と『オデュッセイア』を指して、「ラプソーディア」と表現した。
 英意「熱狂的な表現・言辞 (enthusiastic or extravagant express or speech)」は十七世紀からで、「カバラ的散文による熱狂詩 (a rhapsody in cabbalistic prose)」などと使う。この意味が成立したのは、おそらく、詩を朗誦したり、本を朗読したりする人がときに感情移入しすぎていて、はたから見ればおかしいからであろう。
 クラシック用語「狂詩曲 (a musical composition based on the national folk melodies or extravagant tunefulness)」は、十九世紀初出で、「ルーマニア狂詩曲 (Rumanian Rhapsody)」、「リストのハンガリー狂詩曲 (a Liszt Hungerian Rhapsody)」などと用いる。この意味は「熱狂的言辞」を音楽の題目に転注したものである。

rhapsody
[16th c., borrowed from Latin rhapsodia, which had been first recorded in reference to Iliad and Odyssey in a biography of Homer by Cornelius Nepos (1st c. BC); borrowed from Greek rhapsoidia "verse composition," a derivative of rhapsoidos "reciter," made of rhaptein "to stitch" & oide "song." The sense "enthusiastic express" appeared in the 17th c. that might have been formed in association with the sense "enthusiastic recitation of poems or stories." Rhapsody for a music title which appeared in 19th c., is a derivative use. Learn more at ode]

private task note:
to make an entry about warp

Tuesday, October 17, 2006

satem languages

satem languages
 印欧語族二大語群の一つで、祖語の口蓋音が歯擦音化したものを「サテム語群」という。このグループに属するのは、インド・イラン語派、アルメニア語派 (アルメニア語のみ)、アルバニア語派、スラブ語派、バルト語派である。語源はインド・イラン語派に入る古代ペルシャのアヴェスタ語「百、沢山 (hundred)」から。(See also centum languages)

satem languages
[20th c. This technical term of the comparative Indo-European linguistics refers to one of two large distinctions of the language family, defined in 1901 as the languages that corrupted velars (k, kw) of the proto language into sibilants (s, sh). Satem is from Avestan sat(a)m "hundred". Proto-Indo-European *kmtom- "hundred". ]

centum languages

centum languages

 印欧語族二大語群の一つ。祖語の口蓋音 (k, kw) を保持している語群を「ケントゥム語群」という。ゲルマン語派、イタリック語派、ヘレニック語派、ケルト語派、アナトリア語派、トカラ語派はこのグループに属する。これらの仲間のうち、ゲルマンの無声口蓋対応音は h音と hw音 (英語の綴り方では wh-) である。例えば、ラテン語 centum「百、沢山」は、印欧祖語 *kmtom に遡るが、対応するゲルマン語派直系の英単語 hundred 「百」も、やはり、印欧祖語 *kmtom に遡る。また、印欧祖語 *kwo- は英単語 who; when; what などの先祖である。このグループの中で、地理的に遠く隔たって東へと移動していったのはトカラ語派である。
 ケントゥム言語群に対して、口蓋音が歯擦音 (s, sh) 化した語群をサテム語群 (satem languages) という。satem はアヴェスタ語で「百」の意であり、印欧祖語 *kmtom に遡る。「百」とも関係のある「十」について、両語群の相違点をみてみよう。

 PIE *dekm- "ten"

 (centum languages)
 Latin decem
 Greek deka
 Old Irish deich
 Welsh deg
 Tocharian A s(h)äk
 Tocharian B s(h)ak
 Gothic taihun
 German zehn
 English ten
 (英語の ten は、おそらく、h の消滅で成立している。
 ゲルマン語派には、他にもその例がある。
 現代ドイツ語は -h- を綴るが、口蓋音に発音しない)

 (satem languages)
 Sanskrit das(h)a
 Avestan dasa
 Armenian tasm
 Old Church Slavic deseti
 Lithuanian desimt

 ヒッタイト語 (アナトリア語派) とトカラ語は、祖語に最も近いと推定されているから、まずケントゥム側の人々が、印欧祖語を話していた民族 (Proto-Indo-European) のいた黒海北岸のステップ地帯から散発的に離脱していき、その一派は黒海南部のトルコに住み着き、別の一派は東方に流れて、「トカラ人」となったのであろう。屈折活用がシンプルなヒッタイト語は、文法的には梵語 (サテム語群 / インド・イラン語派) やギリシャ語やラテン語に近いトカラ語とは別種であるから、トルコまで一緒だった可能性はない、と想定できる。その後 (?) の祖語からの離脱組は、主に西方に流れていった (おそらく、ブリテン島ににいち早く到達した印欧族はケルト人であろう)。その離脱の後 (?)、地理的に離れ、時間が経過すると、残った人々の間にサタム語化が起きたのであろう。「サテム化」はケントゥム語群内の借用でも起きていて、例えば、ラテン語 centum から来た英単語 cent の c は s である。
 比較言語学史上、この分類法が成立したのは一九〇一年で、英語でも、この用語における centum の c は s化せず、ラテン語のようにk音で発音する。

centum languages
[20th c. This technical term of the comparative Indo-European linguistics was coined, 1901. The velars (k, kw) of the proto-language survive in this group. Centum is from Latin "hundred". Proto-Indo-European *kmtom- "hundred". See also satem language.]

Sunday, October 08, 2006

Wikipedia

Wikipedia
 「ウィキペディア」は、非営利財団ウィキメディア (Non-Profit Wikipedia Found) によってインターネット上に構築・公開されている多言語版百科事典であり、編集・閲覧は誰でもできる。ウィキは、一九九五年にカニンガム (Ward Cunningham) によって開発されたウェブサーバ上のハイパーテキスト・ドキュメントを編集するシステム (called "wiki system") であり、語源はハワイ語 wikiwiki「素早い、はやい、簡単な、気軽な」である。このハワイ語はもしかすると、日本語の「うきうき」と関係があるかもしれない。
 ウィキペディアは、ウィキの技術を応用して成立している百科事典 なので、こう呼ばれている。ウィキペディアの "Wikipedia"の項目にある記事によると、最初の英語版プロジェクトが立ち上がったのは二〇〇一年一月十五日 (Wikipedia was launched as an English language project on January 15, 2001) である。非営利財団ウィキメディアを創設したのは、サンガー (Larry Sanger) とウェールズ (Jimmy Wales) である。

Wikipedia
[21st c., combining form of wiki & encyclopedia.Wiki is cut off from wiki system "web server system which any user can easily edit hypertext documents on it", borrowed from Hawaiian wikiwiki "fast, quick, easy"]

Thursday, October 05, 2006

parody

parody

 「滑稽な模倣、捩り、パロディー (a humorous imitation or spoof)」は、十六世紀末に刊行されたジョンソンの著作に、ラテン語から借用された初出例がある。以来、様々な統語が成され、フレーズ、詩、歌、劇、オペラ、映画、ドラマ、キャラクター、実在の人物、実話、絵画、音楽、家具、理想、哲学、宗教などについていうが、要するに、上手下手はともかくして、作為によっておかしみを醸し出すように模倣されたものをいう。para- は、「比する、平行している (beside; parallel to)」で、ode はそもそも「詩歌 (a poem or song)」であるから、ギリシャ語の原義は「詩歌に平行・並列の (もの)」である。(→屈折文法語では、冠詞と結びついた形容詞は名詞化する法則がある)


The terms parody and satire are sometimes, though incorrectly, used synonymously.
パロディーと諷刺は、正しいとはいえないが、時には類語として扱われている。

a parody of a parody.
捩りの捩り。


 十九世紀から発生した意味に、「下手な真似、形だけの模造品 (a feeble imitation)」がある。


a terrible parody of the Beatles song...
ビートルズの歌のとんでもないパクリ。


 melody と異なり、parody は十八世紀に動詞化して「模倣する、捩る、真似する (to make a parody or imitation of)」の意味となった。


Aristophanes parodied Euripides.
アリストファネスはエウリピデスを模倣した。


 パロディーを作る人を parodist というが、これは十八世紀にフランス語から借用されたものである。

parody
[16th c.: first recorded in Ben Johnson's Every Man in His Homour (published, 1598), borrowed from Latin, borrowed from Greek paroidia "burlesque poem or song" . Learn more at para- & ode.]

Sunday, October 01, 2006

melodious

melodious
 「旋律の、メロディーの (of or having a melody)」から、「聴く者にとって心地よい (sweet or pleasing for listeners)」になった。


She has a melodious and charming voice. She herself is beautiful, and her verses are melodious and charming too, even her last name is melodious.
彼女の声は魅力的で、とっても素敵。美人だし、詩だって、素敵で魅力的だし、名字までとっても素敵な響きなの。


 -ous は「満ちている ( full of )」で、形容詞を作る接尾辞。性質を示す名詞は「心地よい音色 (melodiousness)」、副詞は「心地よい音を出しつつ (melodiously)」である。


There is melodiousness in sea waves.
海の波には音楽的な響きがある。

The blackbird sang melodiously.
鶫が気持ちよい声でさえずっていた。



melodious
[Middle English, borrowed from Old French. See also melody.]

Thursday, September 14, 2006

melody

melody

代ギリシャ語原義は「人の声 (言葉) の一連の音程変化 ( tune or a musical arrangement of words; song )」であろう。古代ギリシャ語はピッチアクセントだったので、言葉 (歌詞・詩歌) と歌 (節、旋律) には密接が関係があったとされている。

...the musical notes represent a kind of recitative, or imitation of spoken words, rather than a melody in a proper sense of the term.
< David Binning Monro, The Modes of Ancient Greek Music, 2005 >
この一連の音符は、メロディーという用語自体の本来の意味ではなく、叙唱の一種、あるいは、話し言葉の模倣を示しているのである。

英語の最頻出語義は「旋律 (tune)」であるが、人間の声が醸し出すものばかりではなく、器楽曲における楽器の主旋律のことでもある。「甘い調べ (sweet music)」という意味は、十四世紀、「旋律」にやや遅れてチョーサーの著作 ( The Book of the Duchess )に初出例がある。

語源の前半部であるギリシャ語の melos は謎めいた単語で、手元の希英・英希辞典によれば、
1. limb.
2. member.
3. melody
であり、研究社の『英語語源辞典』の解説では、印欧祖語 *mel- "limb" (?付き) に由来している。英単語 foot には「詩脚 (a metrical unit of a verse)」の意味があるから、連想上、繋がりがある (日本語の「詩脚」は翻訳借用か?)。melo- を含む単語には「メロドラマ ( melodrama )」などがある。

古英語期に歌や音楽がなかったのかといえば、さにあらず、dream の先祖がそれに相当する単語であった。dream には、「歓び、音楽、メロディー」の意味があったのである。

melody
[Middle English, borrowed from French or Latin, borrowed from Greek meloidia "chant, song", from meloidos "musical", from melos "song, music" & oide "ode". Learn more at ode.]

Friday, September 08, 2006

comical

comical

 「コミカル」という外来語からは想像もできないことだが、一三九八年以前に発生した用法に「てんかんの (epileptic)」があった。ラテン語 morbus comitialis 「てんかん、発作 (epilepsy)」から、morbus 「病気、病状」が抜け落ちた形であるらしいが、なぜ、このような意味ができたのかはわからない。comitialiscomicus 「喜劇の、おかしい (comical, comic)」とは無関係で、「議会の、選挙の」という意味である。
 「可笑しい、滑稽な (funny)」は、文献上では、comic よりも早い段階に出現している。-al は性質を指す形容詞をつくるもので、ラテン語 -alis に対応する。


They think that they are comical and that the other people are stupid.
彼らは、自分たちのことをコミカルだと思っているが、ほかの人たちをバカだと見なしている。


 「喜劇の」は、一四二五年頃からはじまったが、十七、八世紀頃に消滅して、現代英語では廃用となっている。
 この性質をあらわす名詞は「おもしろさ ( comicality "the state of being comical"」で、副詞は「おもしろく ( comically "in a comical way")」である。

comical
[Middle English, from Latin comicus ; learn more at comic.]

Thursday, September 07, 2006

comic

comic

 comical と共通する点が多いが、「喜劇の、お笑いの (of, related to or marked by a comedy)」の意味は、comical においては、廃用、乃至、古語に分類されているのに対して、comic は、現代英語でもこの意味を保持している。「おかしい、滑稽な (laughable, funny)」の意味は、十七世紀末、 comical が先行したが、comic は、十八世紀のジョンソン (Samuel Johnson) の著作 ( The Rambler ) に初出が見出せる。
 名詞では「コメディアン (a comedian)」のこと。十八世紀には合成語「コミックオペラ、喜歌劇 ( comic opera )」が、十九世紀には「合間の息抜き ( comic relief )」が登場した。二十世紀に入ると、「(特に線画の) 漫画、コミック ( comic strip )」や「コミック (本、雑誌)、漫画本 ( comic book )」などの成句に発展したが、これらの単語は略語 comic ( 複数形 comics ) だけで通用するようになっていて、名詞を修飾する場合は、「漫画の、コミックの」の意味になる。

comic
[Middle English, borrowed from Latin comicus, borrowed from Greek komikos, from komos "revel"; learn more at comedy & ode.]

Wednesday, September 06, 2006

comedienne

comedienne

 comedy と同源で、「コメディアン」の女性形「女コメディアン (a female comedian)」。十九世紀にフランス語から借入された。


The comedienne Rita Rudner said that when someone asks her what kind of car she drives, she answers "white."
女性お笑い芸人のリタ・ラドナーは、どんな車に乗っているのかと聞かれるときは、「白いのよ」と答えるのだと言っていた。


comedienne
[19th c., borrowed from French comédienne , female form of comédien. See comedian.]

Tuesday, September 05, 2006

comedian

comedian

 「コメディアン、人を笑わせる人 (a person who makes people laugh, especially a professional one; a joker)」。初義は、「喜劇作者 (a writer of comedies)」で、フランス語から借用された。「コメディー (comedy)」と同源。シェークスピアの『十二夜 ( Twelfth Night )』では、喜劇役者 (an actor or actress of comedy)」である。


OLIVIA: Are you a comedian?
VIOLA: No, my profound heart...
オリヴィア: あなたは喜劇役者なの。
ヴァイオラ: 図星とはいえません。


 コメディアンは「人に笑われる人 (a person who people laugh at) であるから、俗語的用法「莫迦 (a foolish person)」が生まれた。

 接尾辞 -ian は、専門職、その道を極めた人を表し (例: historian "an expert of history")、ラテン語 -anus に対応する。

comedian
[16th c., borrowed from French comédien, from Old French comedie "comedy"; having the same origin as comedy.]

Monday, September 04, 2006

rho

rho
 ギリシャ語アルファベット十七番目の文字「ロー (the 17th letter of Greek alphabet ρ / P)」。音価は r で、ラテン字 R やキリル文字 P に発展した。祖先はフェニキア文字「ロシュ」で、字形は頭 (head) を象ったものである。ラテン字で、尻尾がつき、"R" 化したのは、他の文字との識別が困難だったからだという。

The primitive Greek rho was hardly distinguishable from the delta.
最初期のギリシャ文字ローはデルタと区別することが難しかった。


rho
[Middle English, from Greek. Learn more at Rosh Hashanah]

comedy

comedy

 チョーサーの中英語の初義は「喜劇 (an amusing, humorous, and usually satirical play with a happy ending)」。現代英語の引伸義は「笑いを誘う創作物、出来事 ( a creation, incident or series of incidents that causes laughter)」で、今日では、映画や。ラジオやテレビの番組、日常の出来事にも用いられている。ギリシャ語で「はしゃぎ浮かれる歌い手」からできた語だとされ、「歌い手」は「頌歌 (ode)」と同源である。


According to Aristotle in his poetics, comedy was originally performed in Athens by "volunteers" rather than professional actors in a state-sponsored contest.
アリストテレスの『詩学』によれば、アテネの喜劇はもともと、都市国家が開催するコンテストで、専門職の俳優たちによってではなく、「自主参加の素人たち」によって演じられていたのだという。


 『詩学』においてアリストテレスは、komos を「田舎の村 ( kome "rural village" )」、あるいは、「はしゃぎ回る酔っぱらいの一団 ( komos "a drunken band of revelers" )」からきた言葉だとしている。

comedy
[Middle English, borrowed from Old French, from Latin, borrowed from Greek komoidia, from komoidos "comedian," from komos "revel" & aoidos "singer": learn more at ode.]

Friday, September 01, 2006

ode

ode

オード、頌歌、歌詞 (a lyric poem celebrating a person, event, etc.; or lyric, poem one can sing)。



 PIE: *(a)wed-, *(a)wod-, *ud- "to speak."
 English cognates:
 Hellenic --- ode, comedy, melody, palinode, parody, rhapsody, tragedy, etc.. They all are from Greek aoide (Attic: oide ) "song, ode," from aeidein "to sing."
 Indo-Iranian --- Theraveda; -veda is from Sanskrit vadah "sound, statement."
 祖語の和訳語: 「話す、喋る、言葉を口にする」
 Other Cognates:
 Greek: aude "voice, tone, sound"
 Lithuanian: vadinti "to call, name"
 Sanskrit: vadati "he speaks, sings"
 Tocharian A & B: wätk- "to command"



 この単語はギリシャ語から後記ラテン語に借入されて、フランス語となった後に、英語に借入された。初出は十六世紀。英詩人は作品のタイトルにこの単語を用いることが多い。例えば、グレイ (Thomas Gray, 1716-71) は、一七四七年に友人の猫が死んだとき、オードを詠んだが、そのタイトルは『金魚鉢で溺れた愛猫の死を悼んで ( Ode on the Death of a Favourite Cat, Drowned in a Tub of Gold Fishes )』である。

ode
[16th c., borrowed from French, from Late Latin, borrowed from Greek.]

Sunday, August 27, 2006

Rosh Hashanah

Rosh Hashanah

 ユダヤの正月 (Jewish New Year)。ヘブライ語「年頭、年の頭」から。ユダヤ暦では七番目の月の初日、及び、二日目で、グレゴリオ太陽暦では、年によって異なるが、九月から十月の間になる。

The Torah tells us: "On the first day of the seventh month (Tishri), you should not do any work. You shall celebrate and sound the shofar."
トーラーの教え「第七の月 (ティシュリ) の最初の日にはいかなる仕事もしてはいけません。あなた方はこの日を祝い、ショーファー (羊の角でできた笛) を鳴らしなさい」


 頭を指す英単語 head には、「(時間的な) はじまり」の意味はなく、従って、head of the year などとは言わない。
 翻って日本語を見てみると、漢語で「年頭」という呼び名があり、この点に関していえば、日本語はユダヤの発想に似ている。

Rosh Hashanah
[19th c., from Heb Rosh Hashshanah "beginning of the year"; AA rosh "head, top" (related to Phoenician rosh "head; the 20th letter of Phoenician alphabet" & Grk letter ρ); & Heb Hashshanah (hash "the" & shanah "year", which is from AA sh-n "year"]

Monday, August 07, 2006

salaryman

salaryman

「サラリーマン」は和製英語だが、
逆輸入されて英語化した。
主に「日本人の月給取り、ホワイトカラー」の意味。
In Japan, a good salaryman is also a good karaoke participant. He is never so horrible a singer as to irritate his colleagues...
日本では、仕事のできるサラリーマンはカラオケに参加しても歌が上手い。仕事のできるサラリーマンが、同僚を苛立たせるようなひどい音痴であるわけがない。

salaryman
[20th c., from J, from E salary & man.]


Saturday, August 05, 2006

saline

saline

「塩辛い、塩分を含む」が原義で
ラテン語「塩 (sal)」から。
「塩の (salinus)」は推定形で、
実用例文は皆無だが、中性形 (salinum) は、
「塩倉 (salt cellar)」、女性複数形 (salinae) は、
「塩坑 (salt pits)」の意味であった。
英語接尾辞 (-ine) は、「〜のような、
〜の性質をもっている (like or having the nature of)」を
指している (例: elephantine 「ゾウのような、ゾウ並みの」)
薬学上の意味は、「マグネシウム含塩下剤、生理食塩水」
名詞 (salinity) は「塩分、塩度」

saline
[ME, borrowed from L salinus, reconstructed form that means "of salt, salted, salty", from sal. The chemical or pharmaceutical usage appeared in the 17th c. See salt ]

Abbreviations

Friday, August 04, 2006

salary

salary

「サラリー」は、ローマ時代の
「塩を買う為に支給される兵士の給金」
の意味から。


The word salary shows better the inportance of salt. It derives from a Latin term for an allowance given to soldiers to pay for salt.
単語「サラリー」 は更に塩の重要性を示している。この単語は、食塩購入費として兵士に支給される手当を指すラテン語句に由来している。


古代ローマの兵士の給料は、
使途に合わせて支給されていた。

argentum calcearius (L) 履き物費
argentum vestiarum (L) 衣料費
argentum salarium (L) 食塩費

「銀、銀貨、お金 ( argentum) 」ではなく、
「塩の、食塩購入用の ( salarium) 」が残ったのは、
他の諸手当よりも、金額的に一番大きかったからだろう。
また、兵士は土木工事をするにせよ、
戦場で肉弾戦を行うにしろ、
大変な肉体労働だから、
「塩代に充てることのできる給金」は
かなり重要なものだったのだろう。
あるいは、「塩代」が「食費」全体を指す
代名詞だったのかもしれない。
ラテン時代には「年金」の意味にまで発展した。
形容詞は -- salaried

salary
[ME, from L salarium "pension, salary", shortened from argentum salarium", from sal. See salad & salt]


Thursday, August 03, 2006

salami

salami

「サラミ」もラテン語の「塩漬けにされた」からだが、
「サラダ」と異なり、
イタリア語を通して、直接、英語に借入された。

In the center of the plate, lay alternate slices of salami and cheese.
皿の真ん中に、サラミとチーズのスライスを互い違いに並べてください。

salami
[19th c., borrowed from I., pl of salame, from VL salamen "salted", from salare. See salad & salt]

Abbreviations

Tuesday, August 01, 2006

salad

salad

印欧祖語 sal- 「塩」から。
「サラダ」はラテン語の調味料の「塩」を通して、
やがて、この料理に使う野菜類を指すようになり、
最終的には、いろいろな食材がミックスされた状態、
「まぜこぜ」の意味ができた。

History of salads and salad dressings.
サラダとドレッシングの歴史。

Now, in the case of salad, the root sense of salt is evident in the nature of the all-important dressing, which was originally very, very salty.
さて、「サラダ」ついていえば、語根義「塩」は、ドレッシング自体の本質のみが重要であったことの証左になっています。もともとドレッシングはとっても、とっても塩辛いものでした。

seaweed salad (hijiki no nimono)
ヒジキの煮物。

spinach with sesame dressing (gomaae)
ほうれん草のごまあえ。

You need a bowl of salad leaves.
ボウルいっぱいのサラダ菜を用意してください。

salad
[ME, from OF, from OProv salada, from VL salata, f. pp of salare "to salt", from L sal "salt" See salt & salad days]


Sunday, July 30, 2006

sal

sal

究極的には印欧祖語 sal 「塩」から。
「塩 (salt)」は、それ自体が「塩類、塩基」であるが、
sal は、ラテン語から借用された、
正式な化学用語である。

sal ammoniac
アンモニア塩基

sal
[ME, borrowed as a chemical term from L sal "salt". See salt]

Abbreviations

Saturday, July 29, 2006

saucy

saucy

原義は ---
 「ソースで味付けした、出汁がきいている、汁だくの」

Since this dish is saucy, it goes very well with rice.
この料理はソースがおいしいので、ごはんとの相性はばっちしです。

接尾辞 -y は、名詞を形容詞にして、
状態・様相などを示している。
その他の語義は sauce と呼応して、
成立したのだろう。
語義の整理の仕方は難しい。
例えば ---

The optional tomatoes make this into a saucy American-style dish.

のような文では、
 「おいしい、旨い」
なのか、
 「ソースがからんでいる、ソースがきいている」
なのか、判然としないが、
ソースが味の点でも、量の点でも申し分なければ、
 「おいしく、風味豊か」
になるのは自明のことだから、
名詞の語義発展とも呼応して、
 「おいしい、おしゃれな、粋な」
に発展したのだろう。
呼応はこれだけに留まらず、
 「生意気な、でしゃばりな、向こう見ずな」
といった語義が成立した。
日本語でも「出汁がきいている」という慣用句は、
料理だけを指して使われている言葉ではないが、
好意的な印象を表明しているのに対して、
"saucy" は趣が異なり、
必ずしも好意的な印象を表明する形容詞ではない。

People who think themselves smart are quite apt to be saucy.
自分が賢いと思っている人は生意気になりがちである。

The kid was saucy as a cracky.
そのガキはやかましい雑種のワンコロのように小賢しい奴だった。

I am never saucy. My mother said that if I am saucy, men won't give me anything. I must be very quiet.
わたしはおしゃべりではありません。おしゃべりになると、男の人からは何ももらえなくなると、母に言われました。慎み深くなければならない、と。

シェークスピアではだいたい二通りの用例がある。

1. 生意気な、出しゃばりの ( impudent, impertinent )

I heard you were saucy at the gates.
< W. Shakespeare, Twelfth Night, 1:5 (Olivia to Viola) >
門のところでは生意気だったんだってね。

2. みだらな、いやらしい ( lascivious, lecherous )

Their saucy sweetness that do coin heaven's image.
< W. Shakespeare, Measure for Measure, 2:4 (Angelo to Isabella) >
天の似姿を作る二人の猥褻な歓楽。

名詞 (sauce) は、2 の要素を持たないから、
形容詞化した後に出来たものだろうし、
また、名詞の方はより直接料理を連想させるためか、
猥褻な要素を取り入れようとはしなかった。
ある種の語義のくくり方をすれば、
 「恥知らずな (shameless)」
で、1 と 2 の両方をまとめられる。

この単語にかぎったことではないが、
人間は言語の使用において、
なるべく一般的なものを使おうとする
心持ちでいる一方、
それとは矛盾して、
なるべく独創性を出そうともするから、
単語やフレーズの意味・語形は、
細かくみていくと、
際限なく変化していくのである。

性質・状態をあらわす名詞は --- sauciness
副詞は --- saucily

saucy
[16th c., sauce & -y (suffix that transforms a noun into an adjective & denotes the state or richness. The sense of "impudent or rudely bold" is from the n. & "lascivious" is extended in imagination of English-speakers, by a way that "impudent" can also be comprehended as "shameless." See sauce.]

Abbreviations

Thursday, July 27, 2006

sausage

sausage

究極的には印欧祖語 sal- 「塩」から。「ソーセージ」は原義的にいって「塩漬け」の肉
であり、ゲルマン祖語の「塩」から、ラテン地帯を経由して英語になった。

 拡大義は味よりも見た目から、「ソーセージ状のもの、ソーセージから連想できるもの」を指すようになった。
The zeppelin, German giant sausage balloon with a little cage, traveled across the Atlantic.
巨大な細長いバルーンに小さな箱が付いたドイツ製の飛行船が大西洋を横断した。
具体的な意味として「ドイツ軍の迫撃砲弾、ドイツ人」などがある。「ちんちん、ちんぽこ」は、二十世紀からで、「肉 (meat)」も同様な俗語的意味を持つから、単に形状だけからの連想ではないだろう。
Honey, let's play hide the sausage tonight.
ね、今夜はちんちんをないないしようよ。
 アメリカでは hide the salami の用法も生まれた。

sausage
[ME, borrowed from AF, from OF, from L salsus "salted (meat)"; see sauce. People made the new sense "something that looks like a sausage in shape" of its shape itself. The slang meaning a "German", which was coined in association with sausage as the German diet, appeared in the 19th c. A slang sense "German trench-mortar bomb" was coined from the shape of sausage and first printed in 1915. The "penis", especially used in a jocular phrase hide the sausage "to have sexual intercourse" or a phrasal noun, came up from the shape and/or the usage of meat ("penis" in a slang sense, too) in the 20th c.]

食べ物に関する言葉


Wednesday, July 26, 2006

saucer

saucer

「ソーサー」は「ソース」と同系。
古仏語の原義は「ソース入れ」
後にカップなどの「受け皿」になり、
そこから発展して、植木鉢の「受け皿」になった。
更に「皿、小皿」は、二十世紀になると、
「空飛ぶソーサー」を指すようになる。

flying saucer.
空飛ぶ円盤。

形容詞は --- saucerless

A Chinese cup is samll, thin, dainty, handleless, and saucerless.
中国の茶碗は小さくて、薄くて、可憐で、取っ手も受け皿もありません。

saucer
[ME, from OF saucer, saucier "sauce boat"; akin to sauce. The term flying saucer (also shortenedly called saucer) meaning a "UFO" was first appeared in the 20th c. See sauce]

Abbreviations

Tuesday, July 25, 2006

sauce

sauce

印欧祖語 sal- 「塩」から。
ソースは、塩味がベースであったと思われるが、
砂糖などをベースにした甘みのあるものも
「ソース」というようになる。

Broiled pears with warm caramel sauce.
焼き洋梨のあたたかキャラメルソースがけ。

ソースは丁度良い味わいのこともあれば、
素材を台無しにしてしまうくらい、
味が「でしゃばっている」こともある。
そこで、この単語には「でしゃばり」の意味が生じた。

I couldn't bear their sauce.
あの連中の厚かましさには耐えられなかった。

動詞は「ソースで味付けする」から、
「味なものにする」になり、
「でしゃばる」になった。
シェークスピアは幾つかの語義で使用しているが、
「料理してやる、ふんだくってやる」
の意味でも使用している。

HOST
They shall have my horses, but I'll make them pay:
I'll sauce them.
< The Merry Wives of Windsor (4:3), by W. Shakespeare >
主人
馬は貸してやるが、金はきちんと支払ってもらう。
ばっちししぼり取ってやる。

「アルコール飲料、酒」は二十世紀が初出。
形容詞には、
 saucy; sauceless
がある。

sauce
[ME, borrowed from OF, from VL, from L salsus, pp of sallere "to salt", from sal. The extended senses are "piquancy, excitement, zest, audacity, contempt" and so on ( They love his sauce... I hate her sauce...). The sense "alcoholic drink" came out in the 20th c. See salt]


食べ物に関する言葉

Sunday, July 23, 2006

salsa

salsa

印欧祖語 sal- 「塩」から。
「サルサ」と「ソース」は、
スペイン語とフランス語の違いによるもの。
「サルサ」は一九六〇年代のニューヨークで、
 「ラテン (ダンス) ミュージック」
の意味を持つようになった。
この現象は坂本九の『上を向いて歩こう』が
 Sukiyaki
になったのに似ているといえなくもないが、
「すきやき」はジャンルにならなかったのに、
「サルサ」はジャンルとして確立された。
英語では、ほとんどの場合、
この音楽ジャンルを指す語である。

The term "salsa" was first used in the title of a 1960s recording, and came into popular usage in 1970s.
「サルサ」とという言葉は一九六〇年代のレコードのタイトルとして使われたのが最初で、七〇年代になると、一般の用法として定着した。

a talented Cuban American salsa star Willy Chirino.
キューバ系アメリカ人の天才サルサスター・ウィリー・チリーノ。

塩、サルサ (西語)、ソース (仏語) の共通点は、
「味を添えるもの、味なもの、粋なもの」
の意味があることである。

salsa
[20th c., from American Spanish salsa "sauce; something that causes one's excitement or adds piquancy (tiene salsa... )", from Sp., from VL, from PG. The basic E sense of "Afro-Caribbean dance music" was coined in New York in 1960s. See salt]


食べ物に関する言葉

Saturday, July 22, 2006

souse

souse

印欧祖語 sal- 「塩」から、
ゲルマン祖語発だが、
イタリック語派を経由して、英語化した。
「塩味の漬け汁、ピクルス」及び、
その動詞「漬け込む、浸す」の過去分詞から、
「ずぶ濡れ、酒浸り」の意味に発展した。

a stranger very soused.
どっかのひどい酔っぱらい。

souse
[ME, via OF sous "pickle" from PG. See salt]

Friday, July 21, 2006

silt

silt

塩の形状・視覚的、または、触覚的特徴から
生まれたゲルマン語派の単語に
 「沈泥、シルト。塞さがる。塞ぐ」
がある。同源語と目されるデンマーク語、ノルウェー語では、
 「塩水が浸すところ」

Silt particles are intermediate in size between those of clay and sand.
沈泥の粒子は粘土の粒子と砂の粒子との中間の大きさである。

Often the canals silted up during the heavy flood.
大方、水路はそのひどい洪水の間、泥で塞がっていた。

silt
[ME cylte "fine sand", probably from a Scandinavian source & from the optic or tactile feature that fine sand is like salt. The probable cognates are found in Dan & Nor that mean "salt marsh." See salt]

salt

salt

塩、食塩、卓上の食塩入れ。
(薬用・化学) 塩類。
機知、辛口 (言葉が辛辣なこと)、刺激。
経験を積んだ水夫。

The Japanese extracts salt from the sea.
日本人は海から塩を取っている。

Salt is not much used at table in Japan. Miso and soy sauce contain a lot of salt.
日本の食卓ではあまり塩を使わない。味噌と醤油には塩分が多分に含まれているのだ。

morijio, little piles of salt.
盛り塩、即ち、塩を小山にしたもの。

A single teaspoon of table salt (sodium chloride) contains 2,132 milligrams of sodium.
ティースプーン一杯分の食卓の塩 (塩化ナトリウム) には2,132ミリグラムのナトリウムが含まれている。

( Latin ) solibus : salt, wit.
(ラテン語) solibus「機知」

The old salt told of the fascination of the sea.
老練な水夫は海の魅力について語ってくれた。

「辛口 (言葉が辛辣なこと)、機知、刺激」は、
ドイツ語 (Salz) やラテン語 (sal) にも見出せるから、
英語誕生以前からの印欧語族の伝統かもしれない。
「塩 (salt) 」は「うまい、味な、興味深い (tasty)」と
同様に、味によって、趣を示している語だといえる。
(See also bitter & sweet)


俗語では、
 「ありのまま伝えないこと、(味付けされた) 不正確な情報」
の意味があり、動詞にも転用されている。
この用法はカリフォルニアのゴールドラッシュ時代にできたらしく、
初出は十九世紀中葉、原義は ---
 「鉱山に関するでたらめな情報」
 the false information about the value of a mine.

形容詞は --- salt, salty, salted
このうち、 salted は動詞の過去分詞から。動詞は
 「塩をふる、まぶす、味付けする、まく、塩類の薬で治す」こと。

Salt water is useless as drinking water.
塩水は飲用水に適さない。

Salt Lake City.
ソルトレイクシティー。

The general rule is that sour, salty and pungent foods are heating.
酸っぱい食べ物、しょっぱい食べ物、ピリッと刺激のある食べ物は体を温めるというのが一般的な法則である。

He was armed with razor-sharp salty wit.
彼にはグサッと切り込む舌鋒があった。

The free salted nuts order drinks.
塩をまぶしたナッツを無料で提供すれば、飲み物の注文は増える。

The salted fish was served at every lunch.
毎日昼ご飯は塩辛だった。

「塩気がある、しょっぱい」は -- saltish
「塩気」は --- saltness
「塩気がない」は --- saltless

印欧祖語「塩」からで、ゲルマン語派だが、他の枝にも同源語がある。

G: Salz
D: zout

Cognates outside Germanic are:
(Italic) L: sal
(Celtic) OIr: salann
(Celtic) Wel: halen
(Baltic) Latvian: sals
(Slavic) OSl: soli
(Armenian) Armenian: al
(Tocharian) Toch A: sali / Toch B: salyiye
(Hellenic) Grk: ΑΛΑΣ / Ancient Grk ΑΛΣ
&, perhaps,
(Indo-Iranian) Skt: sal- in salila-m "sea"

salt
[OE, from PG, from PIE sal- "salt." Akin to silt in the Germanic branch; souse & salsa that come via the Italic branch, borrowed from PG; sal, sauce, sausage, salad, salami, salary, & saline that come from L in the Italic branch; & salaryman which comes via J from E.]


食べ物に関する言葉

Tuesday, July 18, 2006

abigail

abigail

高雅な女性名「アビガイル (聖書)、アビゲイル (英名)」
そもそもアビガイルはナバルの妻で、
後にダビデの妻となった女性。
へプライ語の原義は「父の喜び」

When David heard Nabal was dead... then, he sent word to Abigail, asking her to become his wife.
< From 1 Samuel 25:39 >
ダビデはナバルの訃報を聞いた・・・ それから、アビガイルに求婚する言葉を送った。

貴婦人の女召使い、侍女。
ボーモントとフレッチャー共著の
十七世紀の戯曲『当たり散らす貴婦人』から。
劇中のアビゲイルの名は
聖書から拝借した、といわれている。

abigail
[From a maid's name in The Scornful Lady (1610) by Francis Beaumont & John Fletcher. She was perhaps named after Biblical character Abigail, a wife of Nabal & later of David (See 1 Sam. 25). The original sense in Heb for her name is "father's joy."]

Abbreviations

Monday, July 17, 2006

geek

geek

へんてこりんな芸をする人、奇人変人、変人。
凝り性の人、通、バカ。
(特に、コンピュータ) オタク。

GEEK originally meant a man who bit heads off live chicken in circus freak shows.
GEEKとは、もともと風変わりなサーカスの出し物で生きた鶏の頭を噛みちぎる人のことであった。

U talk like a Macintosh geek.
まるでマックオタクですね。

A wine geek is someone who prides themselves on their knowledge of irrelevant minutiae about wine.
ワイン通とは、ワインについてのどうでもいい些細な蘊蓄を自慢する人のことである。

"You're a geek!"
"I'm not a geek!"
"Are!"
"Am not! Am not!"
「あんたは変人だよ」
「おれは変人じゃない」
「変人だ」
「変人じゃない。変人じゃないってば」

Jimmy the Geek ate broken glass at a local club.
奇人変人のジミーは田舎のクラブでグラスを割って食っていた。

初出は十九世紀アメリカで、
初義は一文目の引用文。
この単語はスラングであるが故に、
多分に蔑視的要素をもっている。

geekの性質・状態を表すのは、
 geekdom, geekhood, geekness
などの名詞であるが、これらの単語は
基本的に「コンピュータに関する知識」を暗示している。
初出は二十世紀の後半である。

One festival organizer summed up the new stature of geekdom in a radio interview: "Geeks are now running the world."
とある興業の主催者はオタクの新たな潮流をラジオのインタヴューでこうまとめていた。
 「今の世界を動かしているのはオタクたちなんだ」

You needed a high degree of geekhood to get anything done on the Internet.
インターネット上のものを手に入れるには高度な専門知識が必要だった。

Many geeks are proud of their geekness. And many have become very rich because of it.
コンピュータに没頭している多くの者はそれを誇りにしている。そして、コンピュータにのめりこんでいるが故に、多くの者が資産家になった。

geek
[19th c, in US, from geck, dialect "fool", probably from LG. The 1st sense in E is a performer in a circus freak show.]

Saturday, July 01, 2006

bankruptcy

bankruptcy

破産、倒産、廃業、破綻。
 bank = 作業台
 rupt- = 崩れた、壊された
 -cy = 性質・状態を示す接尾辞

 The Bankruptcy Reform Act.
 破産更生法。

一説によると、イングランドの一般法は
借金を返済できなった商人や職人の
帳簿台、乃至、作業台を、債権者が
壊してしまう風習を認めていたのだという。

 In England, according to some historians,
 it was legal in the common law that
 the creditors would break the workbenches
 of the debtors as a custom who were merchants
 or craftsmen, when they couldn't
 pay back the debts.

 bankruptcy
 [18th c., bankrupt & -cy denoting
 status, state, condition, etc..]
 state of being bankrupt.

-
Related Leaf:
bankrupt

Abbreviations

Wednesday, June 28, 2006

bankrupt

bankrupt


破産した、支払い能力がなくなった、
破産させる、
破綻者、債務不履行者。
(感情・意欲などが) 喪失した。

 "The company went bankrupt shortly
 after I sold all my stock."
 「わたしが持ち株を全部売ったら、
 その会社はあっという間に倒産した」

 The present generation is bankrupt of
 principle and hope.
 現代人は主義主張も希望も喪失している。

イタリア語の原義は「壊れた作業台」
このフレーズはラテン語まで遡る。
一説によると、古代ローマで両替屋を
していた人たちは、商売が行き詰まると、
公衆の面前で帳簿台を壊すことによって、
破産した旨を公表する
という風習があったのだという。
この風習がイタリア半島に残り、
破産したことを、そのまま、
「壊れた (帳簿) 台 (机)」というようになった。
 「バンク」は「銀行」になったけれども、
語源的には、細長いテーブル、乃至、
カウンター、作業台、仕事机で、
その上にあるもの、お金を入れておく箱
も含めていっていた。
 (「堤」などを指す bank や
 「列」などを指す bank とは
 別語源だとされている。)
「壊れた台 (破産)」は、フランスを経由して、
ブリテン島まで旅をした。形容詞、動詞、
名詞 (債務不履行者) はすべて十六世紀の初出。
のちにその状態を示す名詞
 bankruptcy
 「破産、倒産」
ができた。

 bankrupt
 [16th c., via F. from I. banca rotta "(lit) bench broken,"
 from L. bancus ruptus; See also bank
 "place where people save money" &
 rupture]
 adj.
 1. insolvent.
 2. (of emotion, etc.) exhausted, drained, lost.

 n.
 insolvent person .

 v.
 make bankrupt.

Abbreviations

Sunday, June 18, 2006

Creole

Creole

クリオール。
新世界に移民したラテン系の民族の二世以降の人。
ポルトガル語の原義では、
「(植民地で) 育てられた、育った (人)」
やがてアフリカ人との混血を指すようになる。
英語では、「ルイジアナ人」のことでもある。
ルイジアナ人をはじめ、新世界の
広い範囲では、欧州語 (あるいは、その方言) と
アフリカの言葉が混交して、ピジン化が起きた。
ピジン化して出来た言語は
そのまま消滅することなく、土着語となった。
この混交言語も「クリオール」という。
 (「人」と、その言葉は、
 英語では、同形で示す。
 例:
 Cockney
 ロンドンの下町っ子、ロンドンの下町訛り)
十九世紀になると、この現象から、
土着化した混成言語一般を指すようになった。

 Creole
 [17th c., from F. creole & Sp. criollo
 from Port. crioulo "(one) brought up (in a colony)"
 from v. criar "bring up; raise; create" from
 L. creare "create." ]
 n.
 1. descendant of Portuguese, Spanish
  or French settler in a colony
  of the New World.
 2. person of mixed black and white descent
  in Latin America or Louisiana (until 1803,
  Louisiana was French colony.)
 3. a) pidgin (especially, pidgin French) served
  as a native language by Creoles.
   b) pidgin served as a native language.

 adj.
 of Creoles; of Creole origin.

Related Leaf:
pidgin


Saturday, June 17, 2006

salad days

salad days

青春時代、青二才だった頃。
「サラダ」は、語源的には、調味料である
「塩」から発達した言葉であるが、
シェークスピアは中身の野菜の色を
利用している。「サラダの日々」は、
『アントニーとクレオパトラ』の一幕五場にある
クレオパトラの台詞が初出である。

 CLEOPATRA My salad days,
 When I was green in judgment: cold in blood,
 To say as I said then!
 クレオパトラ 青菜の頃は
 判断力が青臭く、あの頃言っていたように
 言う情熱はさめてしまっています。

緑は葉を連想させることから、未熟を意味する。
多くの草木の葉っぱが、春と夏には緑色だが、
秋には赤や黄色になるからだろう。つまり、
一年を人生に重ねるアナロジーである。

 salad days
 [17th c., from Shakespeare's Antony and Cleopatra.]
 youthful inexpeirenced period of one's life.

Friday, June 09, 2006

taboo

taboo

禁忌の、タブーの。
禁忌、タブー。
タブーにする、禁制にする。
南太平洋のトンガ語から、
キャプテン・クックが借用したもの。
トンガ語はポリネシア語族だが、
メラネシアやミクロネシアにも、
同系の単語がある。
ポリネシアにおける形容詞の原義は、
 「聖別された、不可侵の、禁制の、不浄の、呪われた」
であり、一般に他の品詞では用いないし、
英語と異なり、アクセントは第一音節にある。

 Tongan: TAboo
 English: taBOO.

キャプテン・クックの航海記に
英語としてはじめて登場し、
名詞と動詞の用法が生まれた。
 ( American Heritage online ed. は、
 taboo の語源欄にクックの文章を
 引用している。)
ハワイにおける
 「タブーマン (ハワイ語オロノ)」は
権力者、乃至、大司教のような存在であったらしい。

 Whenever Cook came on shore,
 a priest, called a 'taboo man,"
 strode before him clearing the way
 as a signal for the people to prostrate
 themselves, or at least to squat respectfully
 and to murmur "Orono" as he passed by.
 < The Voyages of Captain James Cook,
 by Richard P. Aullie, 1999 >
 クック船長が上陸する度に、
 「タブーマン」と呼ばれる聖職者は、
 人々を平伏させる合図と共に、
 開けた道を通って
 船長のところまで闊歩してくる。
 聖職者が通り過ぎるまで、人々は
 うやうやしくお辞儀をして、口々に
 「オロノ」と口ずさんでいた。

ポリネシアでは、マナとタブーは
密接な関係があった。タブーを犯した者には
ペナルティーが課せられていた。
ペナルティーを課すのは、人間だけとは限らない。
タブーを犯した者は、病気になったり、
事故にあったり、時には、
死んでしまうこともあった。
日本風にいうなら、「バチがあたる」のである。

マナは「魂」に似ているが、
厳密には対応しない。
王、貴族、漁師などの人、
石の釜、ラピタと呼ばれる土器類、
釣り針などの物、
 (西洋化以前のポリネシアは石器時代だった)
風や嵐などの自然現象にマナはある。
そして、地位が高いほど、
技が熟達しているほど、
力が大きいほどマナの量は多い、
と考えられていた。
マナを多く持つ王様は
それ分だけ強力なタブーを制定することができた。

 taboo (tabu)
 [18th c., found in A Voyage to the Pacific Ocean
 written by Captain James Cook; borrowed from
 Tongan, a laguage of the Friendly Island
 (now, Tonga) taboo "consecrated, inviolable,
  forbidden, unclean, cursed." In Polynesian
 languages, this is generally used as an adj.
 and stressed on the first syllable.
 Akin to Maori tapu, Hawaiian kapu, &
 Fijian tambu.]
 adj.
 untouchable by religious reason or social custom
 on islands in the Pacific Ocean, especially
 in pre-westernized-time Polynesia.
  In an extended sense, untouchable by
 traditional or moral standards.

 n.
 somthing taboo.

 v.
 put under taboo.

Related leaf (word of Polynesian origin):
tattoo

Abbreviations

Tuesday, June 06, 2006

pidgin

pidgin

ピジン。混成語。
異なる言語を話す民族間で使用される
語彙・文法が簡素な話し言葉。
言語の異なる人々の接触によって発生する。
「ピジン」の歴史は十九世紀初頭の中国広州ではじまる。
「ピジン」は「ビジネス」の中国訛である。
音の変遷は以下の通り。

 business → bigeon → pigeon → pidgin

b- が p- になったのは、中国人にとっては
その方が発音しやすいからだろうし、
有気も無気も、中国人が発音する閉唇音は
英語話者には p と聞こえるからかもしれない。
 (中国語には有声閉唇音の b- はない。
 ピンインの b は、英語の b と異なり、
 無気無声閉唇音であり、清音と呼ばれている。
 ピンイン bi は日本語の「ビ」でもない。)
やがて、中国の「ピジン英語」は、
単に「ピジン」と呼ばれるようになる。
ピジンの語彙は少なく、文法はシンプルである。

 Chinese Pidgin English has only 700 words.
 < Merriam-Webster Word of the day,
 Jul 2, 2005 >
 中国のピジン英語には七百語しかない。

語彙には、英語や中国語以外から由来した単語もある。

 Of Portuguese origin were such words as
 mandarine, from mandar, meaning to order;
  compradore , from compra , to buy;
  maskee , from masque , never mind.
 Of Indian origin were bazaar , a market;
  schroff , a money-dealer; go-down , a corruption of
  ka-dang , a warehouse; lac , one hundred thousand:
 and cooly (coolie), a laboer.
 < The Rise of Modern China,
 by Immanuel Chuang-Yueh Hsu, 1970 >
 ポルトガル語由来の単語には、mandar からきて
 命令するを意味する mandarin や、
 compra からきて買うを意味する compradore、
 masque からきて、気にしないを意味する maskee
 などがある。インドの言葉からは、市場を意味する
 bazaar、為替商を意味する schroff、
 倉庫を意味し、ka-dang の転訛である go-down、
 十万を意味する lac、そして、労働者を意味する
 cooly (coolie) がある。

ピジン言語は土着化して、ある地方の人々の
日常言語になることがある。
その種の言語はクリオールと呼ばれている。
日本でも十九世紀に小笠原諸島でピジンが
発生し、「クリオール化した」といっても
差し支えないような現象が起きていた。

 pidgin
 [19th c., cut off from a phrase pidgin English.
 The word pidgin is derived via pigeon
 (slightly earlier, bigeon ) from business .
 This "business" English was born in
 the South China city of Guangzhou.
 Pigeon (corruption of "business";
 not related to pidgeon as a bird) means
 "interest of one's business, etc."]
 a kind of lingua franca;
 international (business) common speech
 used by people who speak different mother tongues.
 Sometimes a pidgin becomes a native language
 of a group of people. See also Creole.

Coming entries...
Creole
lingua franca

Abbreviations

tattoo

tattoo

刺青、彫り物、タトゥー。
刺青を彫る。

 She went into a tattoo parlor and told a tattoo artist
 that she wanted a tattoo of a turkey on her right thigh
 just below the bikini line.
 彼女はタトゥーパーラーに入って行って、
 彫物師に、右の太股のビキニラインの真下に
 七面鳥の刺青を彫ってもらいたいのだと言った。

 The only difference between tattooed people
 and non-tattooed people is that tattooed people
 don't care if you're not tattooed.
 刺青をしている人と刺青をしていない人との相違点は、
 刺青をしている人たちは、人が刺青を彫っていなくても
 一向に気にしないというところにある。

 Mummy of Tattooed Woman
 Discovered in Peru Pyramid
 < news.nationalgeographic.com >
 刺青をした女性のミイラ
 ペルーのピラミッドで発見。

刺青は、西洋にも古代からあったようだが、
この単語はキャプテン・クック時代の
ポリネシア語から借用されたものである。
クックの相棒バンクス (Joseph Banks) は、
刺青に興味を持ったらしく、自らの体に
彫り物を施してもらっている。
古代中国には既に罪人に刺青を入れる刑があった。

 夫造物者之不息我黥而補我 [鼻リ]
 < 『荘子』大宗師篇 >

上の文にある「黥」は顔に入れられた刺青のことである。
北米大陸の先住民の間では、
自分を守護する動物神を彫ると、
その神の力が自分にも宿ると信じられていた。

 tattoo
 [18th c., found in James Cook's journal;
 borrowed from one of Polynesian sources,
 Tahitian tatau, Samoan tatau, or Marquesan tatu.
 The n. came out slightly later the v.]
 v.
 make the permanent mark, sign, picture, etc.
 on the skin with pigments.

 n.
 1. something depicted on the skin by tattooing.
 2. practice of tattooing the skin.

Abbreviations

iron curtain

iron curtain

鉄のカーテン。
第二次世界大戦終結の翌年、
チャーチルは演説した。
 「バルト海のステッセンから
 アドリア海のトリエステまで、
 大陸を縦断して
 鉄のカーテンがおろされました」
大戦中、敵の敵は味方であったが、
ファシストたちが敗北すると、
スターリンは再び英国の敵となった。
米英は東欧諸国にも自由選挙の導入を訴えたが、
選挙では共産党が負けてしまうという理由によって、
ソ連は西側の要求を無視して、東欧諸国を衛星化した。
一九八九年、冷戦が終了すると、
鉄のカーテンは開け放たれた。

 iron curtain
 [Coined by W. Churchill. He gave
 the "Iron Curtain" speech at Westminster College,
 in Fulton, Missouri, in the United States,
 on March 5, 1946: "From Stettin in the Baltic
 to Trieste in the Adriatic an iron curtain has
 descended across the Continent.
 Behind that line lie all the capitals of the ancient
 states of Central and Eastern Europe. Warsaw,
 Berlin, Prague, Vienna, Budapest, Belgrade,
 Bucharest and Sofia; all these famous cities
 and the populations around them lie in what I must
 call the Soviet sphere, and all are subject,
 in one form or another, not only to Soviet influence
 but to a very high and in some cases increasing
 measure of control from Moscow."]
 1. (usually I- C- ) border between
 the Western countries and the communist
 countries of Eastern Europe during the Cold War.
 2. political or ideological barrier.

Wednesday, May 31, 2006

itinerary

itinerary

旅行記、旅行の日程表・計画書・案内書、旅日記。

 The Coptic Christian Church in Egypt
 has a tradition of the time Jesus spent
 in Egypt along the Nile. They maintain
 a complete record of Jesus' itinerary in Egypt.
 エジプトのコプト教会には、イエスがエジプトの
 ナイル川沿いで過ごした時期のことを伝える
 言い伝えがある。コプト教会は、イエスの旅行記を
 完全な記録として保持している。

「(反復する) 旅の / 旅人 (= itinerant)」と近縁。

 itinerary
 [ME from L, akin to itinerant.]
 1. route of journey, especially as in a plan.
 2. report of journey or travel diary.
 3. guidbook for a traveler.

 adj.
 of or for travel, traveler, etc.


Tuesday, May 30, 2006

annunciation

annunciation

お告げ、告知。
ほとんどの場合、宗教的な意味で、
天使ガブリエルによるマリアへの受胎告知を指す。

 Thou shalt conceived in thy womb,
 and bring forth a son,
 and shall call his name Jesus.
 < from Luke 1:31 (KJV, 1611) >

処女懐妊の告知はコーランにも見出せる。

 The Annunciation is also found in the Qu'ran.

お告げあったのは三月二十五日だったので、
その日を「お告げの祝日」という。
語形からも察せられるように、
この単語は外来語「アナウンス」と同系で、
ラテン語の「伝える者」の要素から来ている。
動詞 (annunciate) は「伝える (announce)」こと。

 annunciation
 [ME via F from L annuntiatio "announcement,"
 from annuntiatus, pp of annuntiare "announce,"
 from ad- "to, at, etc." & nuntiare "report,"
 from nuntius "messenger." The v. annuciate means
 "announce."]
 1. ( often, A- ) Gabriel's announcement of
 the Incarnation to the Virgin Mary. See
 the 1st chapter of Luke.
 2. ( often, A- ) Church festival, March 25th,
 the day that is said that Gabriel announces
 the Incartion to Mary. Also, the Lady Day.
 3. announcement.

Coming entries:
announce
April fool
Easter
incarnation


Thursday, May 25, 2006

maelstrom

maelstrom

大渦巻、大混乱、喧騒。
固有名詞ではモスケンの渦潮のこと。

 Maelstrom is basically the name of
 a very powerful whirlpool off the west coast of
 Norway which was supposed to suck in all vessels
 that passed within a wide radius.
 大渦潮 (Maelstrom) とは、本来、
 ノルウェー西海岸沖の猛烈な渦潮の名称であり、
 その周辺の広大な海域を通過する船舶を
 呑み込んでしまうと信じられていた。

 Poe's story is about an old man who tells
 the narrator how years ago he and two
 his brothers were caught in the maelstrom
 while attempting to escape a terrible hurricane.
 < The Northern Utopia: British Perceptions of
 Norway in the Nineteenth Century,
by Peter
 Fjagesund & Ruth A. Symes, 2003 >
 老人が語り手に、とんでもないハリケーンから
 逃れて大渦潮に巻き込まれた若き日の彼自身と
 二人の兄弟の話をするのがポウの物語である。

 Stay out of a maelstrom of city life.
 都会の喧騒を離れてゆっくりお過ごしください。

この単語はオランダ語に由来し、
原義的には「砕く (挽く) 流れ」である。

 maelstrom
 [17th c., from D. obs. (now, maelstroom);
 malen "to grind" (hence, "whirl round")
 & stroom "stream." Basically concerned
 with the Moskstraumen, a maelstrom
 off the west coast of Norway.]
 1. dangerous whirlpool, supposed to suck
 in a ship that passes within its radius.
 2. somthing like a maelstrom; turbulence; disorder;
 confusion, etc.

Abbreviations

Sunday, May 07, 2006

bungee jumping

bungee jumping

バンジージャンプ。
バヌアツのペンテコスト島が発祥地か。
木材でタワーを造り、その上から、
足首に蔓を巻き付けて、頭から飛び降りる。
高さは二十五メートルほどで、下は地面である。
この行事をナゴールという。
ヤムイモの豊作祈願の意味合いがあったようだが、
そればかりではない。男たちはどの年代でも
ジャンプするが、飛び降りられるようになると、
大人の一員として認められるようになる。
勇気のない者は大人にはなれない。
「バンジー」は、一説には、
ニュージーランドの俗語で
 「弾力性のある紐」
からきた言葉だという。

 bungee (bungy) jumping
 [20th c., bungee (perhaps from Kiwi slang
 "elasticated cord") & jumping.]
 sport of jumping from a height.
 The sport comes from an annual ritual
 Naghol of Pentecost Island, Vanuatu.
 The adult male islanders, one by one, tie
 their ankles with vines, a little bit shorter than
 about 25m, a height of their wooden tower,
 and jump off it toward the ground
 headfirst. When a young man tries to leap
 and makes the first success,
 people will regard him as an adult.


Wednesday, May 03, 2006

rongorongo

rongorongo

ロンゴロンゴ。イースター島の絵文字。
未だに完全な解読はなされていないが、
象形文字の見た目から、文章は、
奇数行と偶数行を交互に、木版を
百八十度反転させながら、
刻んであることがわかっている。
由来も不詳だが、インダス文字同源説、
漢字同源説、エトルリア文字同源説、
インカ文明以前の絵文字説、
宇宙起源説などがある。
現存する最長の文は、通称
 「サンティアゴの杖」
と呼ばれるアーティファクトにあるもので、
一八七〇年にチリ海軍が入手した
長さ五フィート、重量五ポンドほどの
この木製の王の錫杖には、
二千三百二十文字が彫り込まれている。

 rongrongo
 [Rapanui.]
 set of letters or glyphs used by the Rapanui,
 inscribed on a wooden tablet, etc..
 Often used attributively (rongorongo script;
 rongorongo lunar calender.
)
 Every other line of rongorongo appears
 upside down; this appearance makes
 a reader rotate a tablet (or inscribed object)
 180 degrees at the end of each line.
 The inscription of rongorongo had already
 become obsolete before the westernized time.
 The longest survived inscription is called
 "Santiago Staff," which was acquired by
 the Chilean navy in 1870, from a French colonist
 Dutro-Bornier, who claimed that it had been owned
 by an ariki (king). On this wooden scepter,
 5 feet long and weighing about 5 pounds,
 there are 2,320 glyphs inscribed.
 The rongorongo has not
 been deciphered, yet.


Related Leaves:
Easter Island
moai
Rapa Nui

Sunday, April 30, 2006

moai

moai
モアイ。イースター島の人面巨石像。

 How many moai are there?
 Archaeologists think that about 1,000
 were produced in total over a period of
 800-1300 years.
 モアイ像は何体あるのですか。
 八百年から千三百年もの歳月をかけ、
 合計約千体ほどの像が造られた、
 と考古学者たちは考えています。

 Massive stone heads, moai, looked out to the sea.
 巨大な石の頭のモアイ像の列が海に面して立っていた。

 Many of the moai were toppled or destroyed.
 多くのモアイ像が、倒されて、破壊された。

モアイはラパヌイ語で「像、人形、立像」のこと。
例えば、「木像」は、
 moai miro
という。(miro = wood or wooden.)

 moai
 [Rapanui "statue, figurine."]
 gigantic stone statue featuring the head
 of man within the face, carved and built up
 (later, destroyed) by the Easter Islanders.
 The pl. form is the same.

Related Leaves:
Easter Island
Rapa Nui

Abbreviations

Rapa Nui

Rapa Nui

ラパヌイ。
イースター島、イースター島の先住民、その言語。
ラパヌイ語の字義は「輝く大きさ」

 Easter Island (also called Rapa Nui) is
 a small Pacific island over 2,000 miles
 from the coast of Chile,
 with a population of about 2,100.
 < Nature and the Marketplace: Capturing
 the Value of Ecosystem Services
,
 by Geoffrey Heal, 2000 >
 イースター島 (ラパ・ヌイともいう) は、
 チリ沖二〇〇〇マイルに位置する
 人口おおよそ二一〇〇人の
 太平洋上の小さな島である。

 Today the land, people and language are
 all referred to as Rapa Nui.
 < Visitor Management, by Myra Shackley, 1998 >
 今日では島、島民、言語はどれも
 ラパ・ヌイといわれている。

 Rapa Nui
 [Rapa Nui rapa "shiny; polished" &
 nui "big, long, important; greatness, big size.".]
 (also Rapanui)
 1. Easter Island.
 2. native(s) there; Easter Islander(s); Rapanui guy or
 Rapanui poeple.
 3. their language; Rapanui language or tongue.

Easter Island

Saturday, April 29, 2006

Easter Island

Easter Island

南太平洋の絶海の孤島イースター島。
チリに併合されたのは一八八八年。
スペイン語名は -- Isla de Pascua
先住民たちはこの島を
 「世界の臍」
と呼んでいる。「復活祭」の名を持つのは、
オランダ人ロッヘフェーンに発見されたのが、
一七二二年四月の復活祭の時期だったからである。
 一説には、キャプテン・クックの訪れが
 復活祭の時期だったからだともいう。
島の歴史は不明な点が多く、
断言できることは何一つないように思える。
四世紀頃、マルケサス諸島から移住してきた人々がいて、
 ( the Marquesas Islands )
やがてモアイの建造がはじまるが、
そのデザインが大陸のインカ文明のものと類似すると
指摘する考古学者もいるし、ラープ博士の指摘によれば、
 ( Dr. Sergio Rapu )
石像の製造・設置のエネルギー源は
大陸原産のサツマイモである。
 ( called "sweet potato culture.")
西ポリネシア方面のバンジージャンプは
スポーツと化して、世界各地で知られるようになったが、
イースター島にも似たような儀式があった。
年に一度、冬の終わりに、
海を見下ろす崖に立って集まり、
男達が海に飛び込み、沖合の小島に
グンカン鳥の卵を取りに行く。
最初に卵を持って戻った人が、
翌年まで「王」となり、実権を握る。
この鳥人儀式の際に、
 ( bird man ceremony )
砂浜に降りて、ロンゴロンゴを読んで、
 ( rongorongo scripture )
何かを祈っていた。
 「イースター島」は「エコの墓場」を指す比喩である。
 ( Easter Island: metaphor for ecological disaster. )
島の土地が痩せているのは、石像運搬の
便宜をはかるために、
ヤシ林を切り倒したからであり、十四世紀頃、
その痩せた土地をめぐる争いが発生した。
言い伝えによれば、
 背の高い人々 対 背の低い人々
 ( Hanau Eepe vs Hanau Momoko )
の内戦が最も壮絶だったのだという。
この戦いを機にモアイ信仰は終わりを告げ、
石の頭を造る人々はいなくなった。
 ( 一説にはヨーロッパ人が到来するまで続いたともいう )
イースター島には食用肉になるような大型の哺乳類は
人間しかいないから、彼らは人肉を食べていたのだという。
 ( See Easter Island -
 A Stone-Age Civilization of the Pacific,

 by Alfred Metraux, 1957 )
人肉食には宗教的意味合いも薄ければ、
復讐を果たすためでもなく、
専ら嗜好を満足させるもので
犠牲となるのは子供や女性がほとんどだった。
最高に旨いのは手足の指だと
先住民は十九世紀の宣教師に語っている。
 (但し、現地人の駄法螺である可能性もある)

 Easter Island
 [Probably from which Dutch Adminal
 Jacob Roggeveen discovered in the
 Easter season, 1722. The natives call it
 Rapa Nui, or Te Pito O Te Henua
 "navel of the world." ]
 pn. solitary island in the South Pacific, west away
 from Chile, annexed to it in 1888, known for gigantic
 carved stone heads called "moai"; with an area of
 about 46 sq miles (119 sq km.)


Sunday, April 23, 2006

gung ho

gung ho

忠勇無双の、熱血の。
中国語 (北京語) の "中国工業合作社" の
略語 "工合" からで、原義は「共に働く」こと。
一九四二年、米海兵隊のカールソン少佐が、
中国共産党の一体感に感銘を受け、この言葉を
スローガンとして採用し、英語化した。

The term gung ho entered English usage
in 1942 after an article was published
in the popular American paper
the Saturday Evening Post. The article reported
that US Major Evans Carlson used gung ho
as a motto to inspire his marines,
known as Carlson's Raiders, in the war
against the Japanese.
< Anne-Marie Brady, Friend of China, 2003 >
gung ho という語句は一九四二年に、米大衆紙
『サタデーイブニングポスト』の記事になって、
英語の語彙に借入された。その記事が報じたのは。
米海兵隊のエヴァンス・カールスン少佐が
対日戦争において、gung ho を、
「カールスンの突撃軍団」こと、自らの部隊の
志気高揚の標語にしていたということである。

I hope you listen to my podcast with a
gung ho spirit.
< The Daily Idiom (podcast),
by Robert Diem, Nov. 27, 2005 >
ぼくのポッドキャスを熱心に聴いてもらえたら
嬉しいです。

gung ho
[20th c., from C. gong he "work together,"
abbreviation of Zhongguo Gongje Hezuo She
"Chinese Industrial Cooperative Society."]
extremely zealous or dedicated.

-
四声について
中 (1) 国 (2) 工 (1) 業 (4) 合 (2) 作 (4) 社 (4)

Abbreviations

Saturday, April 22, 2006

Ananse

Ananse

アナンシー。
アカン語で「蜘蛛」
 (ニジェール・コンゴ語族の言語)
彼らの神話のキャラクターで、
人に悪戯するのが好きなのだという。
アフリカの人々が奴隷としてカリブ海の島々に
移送されたのに伴い、アナンシーも
大西洋を渡って、新世界に上陸した。
綴りや発音は多種多様である。

 The Negroes call this spider Ananse,
 and believe that the first Men were made
 by that Creature.
 < Coast of Guinea, by W. Bosman, 1705 >
 黒人たちはこの蜘蛛をアナンシと呼び、
 史上最初の人々はアナンシによって創造されたと
 信じている。

 listening in the evening to the folk stories of "Nancy"
 (the Spider Anansi)...
 < Warfare of Atlantic Africa 1500-1800,
 by John Kelly Thornton, 1999>
 晩には「ナンシー」(蜘蛛のアナンシー) の民話に
 耳を傾けていた。

カリブ海のアフリカ系の住民の間には、
蜘蛛を見ると金運が上がるという迷信があり、
これを信じている人々は
決して蜘蛛を殺さないのだという。
 「ナンシーの話 (Nancy story)」は、
一般名詞化して「民話、作り話、嘘」の
意味になっている。

 I hope you really like me and you ain't give me
 no nancy stories.
 < A quotation on Dictionary of Caribbean English
 Usage,
ed. by Richard Allsopp, 1996>
 お前はおれに惚れ込んでるもんだから、
 嘘もつけねえのさ。

 Ananse
 [18th c., from Akan "spider" that belongs to the Niger-Congo
  language family. This word has various spellings
 and pronunciations (Anancy, Nancy, etc..)]
 spider god, in Akan mythology; subsequently,
 playing a role in numerous folk tales
 in the West Indies, who is known as a trickster.

 Nancy story
 (probably used more common than Anancy story, now.)
 1. story of Ananse; Akan myth in which he plays.
 2. folk tale (especially related by the African-Caribbean.)
 3.( n-) lie, bullshit, etc


Thursday, April 20, 2006

nonplus

nonplus

 ラテン語で「勘弁してくれ (= [リアクションとして] 言うこと or 成すことはこれ以上ない)」といったことを指す non plus (No more!) から。元来、驚きで何もいえない状態。英語になったのは十六世紀末で、名詞では「茫然自失」の状態を指し、動詞もすぐに現れた。

Even Nebukadnezar would have found himself at a nonplus.
ネブカドネザルでさえも茫然自失の状態になってしまっていたことだろう。

My success had nonplussed him.
わたしの成功が彼を当惑させた。
nonplus
[16th century, from Latin non plus "no more (can be said or done).".]



Sunday, April 16, 2006

distinguish

distinguish

区別する、際だたせる。
「ついて (さして、特徴付けて) わける」こと。

 Old English did not distinguish between f and v.
 Due to the large number of words borrowed into
 Middle English from French, English, too,
 began to make the distinction.
 古英語には f と v の区別がなかった。
 中英語がフランス語から膨大な語彙を
 借用したことに伴い、英語でも
 区別されるようになったのである。

語源はラテン語「わける (distinguere)」で、
接頭辞 (dis-) は、分離の要素で
あとに続く (stinguere)」は
「つく、さす、おさえる」である。
この要素は、印欧祖語「さす、つく (steig-)」に遡り、
英単語では
 stick; sting; stag; etiquette, ticket; extinguish,
 instinct; tiger; instigate; steak; thistle...
などの根っこであり、 中でもイタリック語派の
「消す (extinguish)」と「本能 (instinct)」は
「区別する (distinguish)」と近縁である。
中英語期に初めて英語になったが、
当初借入されてできた動詞 (distinguen) は
定着せず、後に -ish の語尾で再構成された。
英語の接尾辞 (-ish) はフランス語の
動詞語根語尾 -iss- に対応し、起源はラテン語に遡る。
 (例: polish from F poliss-, stem of polir.)
十七世紀になると過去分詞 (distinguished) が
形容詞化して「有名な、格別の」などの意が
形成されていった。

 distinguish
 [16th c., from F distinguiss-, stem of
 distinguer, replacing ME distinguen; from OF
 from L distinguere "separate"; dis- "apart, off" &
 stinguere "prick; (perhaps, later sense) quench"
 whose derivation is PIE steig-, stegh "to stick,
 prick"; akin to distinct, extinguish, instinct, etc.
 The adj. distinguished was first recorded
 in the 17th c. and then it was making senses
 "famous, dignified." The suffix -ish comes via
 F. -iss- from L -isc-; equivalent to ME -en.]
 differentiate; charaterize; make prominet, etc..

Monday, April 10, 2006

papabile

papabile

教皇に選任されるにふさわしい、高官にふさわしい。
  (papable と二重語)
イタリア語からで、発音もイタリア語風。
名詞では、「次期教皇候補の枢機卿」

 After being papabile on two conclaves in
 1503, he was appointed papal legate
 in France for life.
 < Niccolo Machiavelli, The Prince. Translation and
  editorial by Cambridge University, 1988.
 (Biography of Georges Ambroise) >
 一五〇三年に二度のコンクラーヴェで教皇候補になった後、
 終生、フランスの教皇特使に任命された。

イタリア語で教皇は -- papa
-bile は、「出来る、可」
複数形 (papabili)は、英語でも用いることがある。

 papabili cardinals.
 教皇に選任されるに相応しい枢機卿たち。

 papabile
 [From I.; papa "pope" & -bile "-able, -ible";
 closely related to papable. See also papa.]
 1. (of a cardinal in the Catholic Church)
 suitable to be elected pope,
 2. fitted for high office.

 n.
 1. candidate for pope.
 2. candidate for a high official.


Sunday, April 09, 2006

Argus

Argus

厳重な見張人、アルゴス。
アルゴスはギリシャ神話の百眼の怪物。
「アルゴスの目をした (Argus-eyed)」といえば、
「油断がない、隙がない、注意深い」の意味である。
 ゼウスがイオに恋をすると、
妻のヘラはいつもどおりに嫉妬し、
イオを雌牛に変え、夫が近付けないように
百眼の怪物アルゴスを見張りに立てた。
アルゴスの形容辞は「千里眼、何でも見通すもの」である。
神話の作者によって異なるが、
頭の前後に眼がついていたともいわれているし、
体中に目があったともいわれている。
アルゴスを邪魔者として消し去ろうとしたゼウスは、
ヘルメスに怪物退治を命令する。

 Zeus therefore sent Hermes to rescue Io;
 Hermes lulled Argus to sleep by telling him stories,
 and then cut off his head -- hence, his title
 Argeiphontes, or "slayer of Argus."
 < Classical Mytholgy, by Mark. P. O. Morford &
 Robert J. Lenardon, 2003 >
 そこでゼウスはイオを救うためにヘルメスを送った。
 ヘルメスは夜伽話をしてアルゴスを寝付かせてから、
 その寝首を刈った。こうして、ヘルメスは
 アルゲイポンテス (アルゴスの退治者) の称号を得た。

言い伝えによると、死後、その無数の目は、
孔雀の羽根の模様になった。

 Argus
 [L from Grk ΑΡΓΟΣ.]
 1. pn. hundred-eyed monster, in Greek methology,
 who is sent to watch over Io, Zeus's lover,
 by Hera's order. Zeus sends Hermes
 to drive him away. After his death, his eyes
 transform into spots on the tail of a peacock.
 His epithet is Panoptes [pan- "all" & optic
 "seeing."]
 2. (also a-) watchful guardian.

Related Leaves
(words from Grk mythology -- Please search)
antaeas
areology


Friday, April 07, 2006

keiretsu

keiretsu

系列。
語源は日本語で、ローマ字風に読む。
複数形は -s を付ける場合と、付けない場合がある。

 After World War II, keiretsu were reformed from
 prewar economic conglomerates (zaibatsu)
 that were family controlled.
 < Neil Fligstein, The Architecture of Markets:
 An Economic Sociology of Twenty-First-Century
 Capitalism,
2001>
 第二次大戦後、戦前の親族支配による
 企業集団 (財閥) が改められて、系列ができた。

系列内では、子会社の全株、または、株の一部を
親会社が所有していて、米英でみられる
業務提携 (partnership or tie-up) と同様に思われるが、
系列はあくまでも縦の繋がりで、要するに、
子会社の独立性がないと考えられている。
従って、単なる株の持ち合いは
 horizontal keiretsu.
 水平系列。
と呼ばれ、縦割り系列 ( vertical keiretsu )とは
区別されることがある。株の持ち合いは、
乗っ取り対策になると同時に、不測の事態が
生じたときのグループ内の緊急支援を慣例化させている。
 (昨今、株の相互保有は株主資本の有効活用を
 阻害するという理由で、解消の方向にある。)
初出は一九六五年 (OED, draft entry, Dec., 2001)。
当初は外国語である旨を指して
イタリック体で記されていたが、
今日では、かなり定着していて、
通常どおりにタイプし、応用も行われている。

 See Ken Auletta "American Keiretsu"
 ケン・オーレッタ著『アメリカの系列』参照。

 keiretsu
 [20th c., from J.]
 1. Hierarchy of companies, originally in the economic
 world in Japan, in which a subcontractor is entirely
 or partly owned by its parent company.
 The parent company has duty for the growth of
 all the group. Somtimes distinguished as a
 vertical keiretsu.
 2. mutual shareholdings by Japanese companies.
 In this group, companies strongly cooperate one
 another with thier "main bank(s)," especially
 as to resist take-over bids, or when one of them
 needs the financial support. Somtimes distinguished
 as a horizontal keiretsu
 3. group like a keiretsu; system or cooperation like
 that of a keiretsu.


Thursday, April 06, 2006

miseducation

miseducation

悪い教育、間違った教育。

 Question: What do you think is responsible for
 race prejudice in the U.S.?
 Malcolm: Ignorance and greed. And a skillful
 designed program of miseducation
 that goes along with the American system
 of exploitation and oppression.
  If the entire American population properly
 educated,... I think many whites would be less
 racist in their feelings. Thwy would have more
 respect for the black man as a human being.
 < Malcom X Speaks: Selected Speeches and
 Statements,
ed. by George Breitman, 1965 >
 質問: 合衆国における人種偏見は何が原因だと
 思いますか。
 マルコム: 無知と欲望です。更に、開拓と圧政という
 アメリカ式システムを高揚させる、巧みに計画された
 間違った教育プログラムです。
  もしも全アメリカ国民がまっとうな教育を
 受けていたら・・・ 多くの白人の
 感情的な人種差別は薄れることでしょう。
 彼らは黒人を人間として尊重するようになるでしょう。

初出は十七世紀。
最初期のスペリングは -- mis-education
動詞は -- miseducate
形容詞は -- miseducated

 miseducation
 [17th c., mis- & education;
 mis- means "wrong, bad, or faulty."]
 wrong, bad, or faulty education.

Wednesday, April 05, 2006

plurabilities

plurabilities

plurability -- その複数形
出自はジョイスの『フィネガンズウェイク』百四頁二行目。
多様性 (plurality) に可 (able) がはめこまれたもの。
 (a plurality of cultures = 文化の多様性。)

 In the name of Annah the Allmaziful, the Everliving,
 the Bringer of Plurabilities...
 < James Joyce, Finnegans Wake, 1939 >
 永久不死の多元可性の担い手、全愛故知のアナー
 母神の御名において・・・
 (annotations:
 Annah = Allah & ana (Turk. "mother")
 Allmaziful = almighty & all merciful & mazi (Turk. "old times") --
  「全知全能」に「昔 (は)」を忍ばせているから、
  一種の矛盾になっているが、欧米で主流の宗教史観には
  むしろ合致しているのだろう。因みにコーランや
  ムスリムの書の英訳版の書き出しに用いられる定型句は
   In the name of Allah, the Most Merciful
   and the Most Compassionate...
   慈悲深き慈愛あまねく神の御名において・・・
  である。ジョイスの文はパロディー。
  アナーについて、Allmaziful / Everliving / Bringer of Plurabilities
  と三つ書いてあるから、三位一体を意識させようと
  しているのかもしれない。)


この単語によって、「女の数だけ世界がある」と
作者はいいたかったのかもしれない。

 plurabilities
 [Coined in the 20th c., by J. Joyce in his work Finnegans Wake,
 and probably used in it only. From plurality & -able;
 related to plural.]
 n. pl. capacity to make plurality or pluralism
 one after another, or from generation to generation.

Tuesday, April 04, 2006

cupidity

cupidity

金銭欲、欲望、欲求。

 Did the third tradition, the tradition of liberalism
 based on responsibility rather than cupidity, also
 survive?
 第三の伝統、即ち、欲求よりも責任に基礎を置く
 リベラリズムの伝統は、尚も存続し得たのだろうか。

ラテン語起源で、神話の「キューピッド」や
教会用語「色欲、肉欲 (concupiscence)」と同系。
もともとのラテン語動詞「欲する」は -- cupere

 cupidity
 [ME via F from L cupiditas from v. cupere "desire";
 akin to Cupid (L Cupido ) & concupiscence
 (L concupiscentia )]
 avarice; greed.

Monday, April 03, 2006

Rubenseque

Rubenseque

「アラブ風の」は -- Arabesque
「暗い洞窟の中のような」は -- grotesque
「日本風の」は -- Japanesque
「ローマ風の」は -- Romanesque
従って、「ルーベンス風の」は -- Rubenseque
ルーベンス風とは、「丸みを帯びた、肉感的な」もの。
フランドルの画家ルーベンスの作風から生まれた単語。

 Hence, the glorious fat female figures from the caves of
 Ice Age France -- the vast breasts and
 the mountainous thighs that suggest
 infinite resources of power and generation,
 the Goddess.
 < Michael Poynder, The Lost Magic of Christianity:
 Celtic Essence Connections,
1997 >
 こうして、フランスの氷河期の洞窟から出土した
 優美にまるまると太ったルーベンス風の女性の姿 --
 力と生成の無限の源であることを暗示している
 巨大な胸と肥え太った太股は、
 女神のものになったのである。

 Rubenseque
 [20th c. After a Flemish painter Peter Paul Rubens
 (1577-1640); -esque means "in the style of."]
 rounded; voluptuous; in the style of Rubens,
 suggestive of his work; of or relating to him.

Sunday, April 02, 2006

Prakrit

Prakrit

プラークリット語。
西洋の典礼言語がラテン語で、
中世の話し言葉になったのが俗ラテン語なら、
インドでは、梵語が典礼言語で、
世間の話し言葉がプラークリット語である。
ヒンズー教用語プラクリティ「根元的本質」と同系。
プラークリット語には様々な方言があり、
英語では複数形で表現することもある。

 Languages can influence their parent languages,
 if those languages survive alongside them.
 For example, Sanskrit has been somewhat
 influenced by its later relatives, the Prakrits.
 親言語と共に存続しているなら、
 派生した方の言語が親言語に影響することもある。
 たとえば梵語は、後に出来たプラークリット語
 諸方言の影響を幾ばくか受けていたのである。

サンスクリットの語源は「洗練された」であるが、
プラークリットは「ありのままの、自然な」が源である。

 Prakrit
 [18th c., Skt prakrta "natural, original."]
 a vernacular speech (or the spoken languages)
  in the ancient and medieval India; any or all of
 the Indo-Aryan languages or dialects
 other than Sanskrit.

Saturday, April 01, 2006

edacious

edacious

食欲旺盛な、貪欲な、食に関する

 All vanished now, to the last stone of it, long since;
 swallowed in the depths of the edacious Time.
 < Thomas Carlyle (1795-1881) , Historical Essays >
 とうの昔に、すべては最後の石ひとつに至るまで
 跡形もなく消え去った。貪欲な時の深淵に
 呑み込まれてしまったのである。

ラテン語の「食べる」から。
同系の語に「食用の、食べられる (edible)」がある。

 edacious
 [18th c., from L edac-, edax from edere "eat."]
 1. voracious.
 2. of or relating to eating.

食べ物に関する言葉
Tempus edax rerum

Friday, March 31, 2006

candy

candy

飴、キャンディー、お菓子、氷砂糖。

 Sugar or sucrose is extracted from a thick read stalk.
 The giant grass, sugar cane, hails from India
 and is mentioned in ancient Sanskrit texts from
 1200 BC. A popular Persian delicacy, a sweet reed
 flavored with honey and spices, was called "kand."
 The Arab word for sugar is "qand." Perhaps both
 are early derivation of the word candy. For years,
 sugar was traded throughout the Middle East,
 but it didn't leave that regime until the Crusaders
 discovered the "sweet salt" on their conquests.
 < Beth Kimmerle, Candy: The Sweet History, 2003 >
 砂糖やサクロースは太いアシ状の茎から抽出される。
 サトウキビは大きな草で、インドが原産であり、
 紀元前一二〇〇年から古代梵語のテクストで
 言及されている。ペルシャの一般的なお菓子である
 蜂蜜や香辛料で香り付けした甘いアシは
 「カンド (kand)」と呼ばれていた。砂糖を指す
 アラビア語は「カンド (qand)」である。この二語は
 ともにキャンディーの語源であろう。時が経つにつれ、
 砂糖は中東全域で取引されるようになったが、
 十字軍が占領地で「甘い塩」を発見するまで、
 中東圏外には伝わらなかった。

梵語では砂糖を固めたものを
 khanda
という。おそらく、砂糖はもともとアーリア人の地で
作られていたのだろう。そこから
アラブの地を通って、ヨーロッパの
アーリア人に伝わり、「砂糖で固めた砂糖」
のような言い回しがイタリアでできた。
英単語の直接的な親はフランス語で、
「砂糖の塊 (sugar candy)」とは
「氷砂糖」のことだった。
その後、candy は「砂糖をかける、まぶす、
シロップ漬けにする」といった意味の動詞に発展し、
過去分詞 (candied) は形容詞化した。

 1/2 cups diced candied pineapple.
 サイの目に切ったシロップ漬けのパイナップル
 1/2カップ。

まれな用法として「楽しいものにする」の意味もある。

 candy
 [ME sugre candy "(lit.) sugar candy (crystalized
 sugar)" from OF sucre candi from OIt zucchero candi
 ( zucchero "sugar" & Arab. qandi "candied.")
 Arab qand means "sugar cane." Akin to Per. kand
 "sweet, candy" and, probably, Skt. khanda-
 "sugar loaf."]
 rock sugar; a piece or pieces of confection
 made of sugar and flavoring;
 a sweet or sweets.

 v.
 1. preserve fruits etc. in syrup.
 2. cover with sugar; spread sugar on.
 3. sweeten; make attractive.

食べ物に関する言葉


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